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【新刊のお知らせ】 藤原肇著 『ゾンビ政治とポンジ経済の劇場』(Kindle版)

"The Neocon and Moonie Conspiracy Connection to the Ukraine War"

by Hajime Fujiwara

ブログ主:このたび、藤原肇氏が新刊を出された。昨年の2月末に出版された『安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁』(キンドル版)の改訂版である。以下、Amazonに掲載されている本書の紹介文を転載する。

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本書は電子版として緊急出版した、『安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁』の改訂版で、日本の読者に最新情報を提供するために、最新情報と共にウクライナ戦争についての分析を付け加えてある。最新情報に関しては「改訂版の「まえがき」と「あとがき」に、触れているので参照されたい。

2022年12月16日刊行(Kindle版)

 日本における言論界の現状は、統一教会の詐欺商売の被害者が如何に悲惨な状況にあるかに注目して、その救済の手を差し伸べるかを論じ、現象としての事件が中心になっている。しかも、殺された安倍首相や与党議員の大半が、邪教に取り込まれ国を売ることに対して、全く罪悪感を持たないほど堕落し、教祖の教えに従い日本に神の国を作ることに、嬉々として仕えようとしている。自公連立政権の実態は、創価学会の政党組織の公明党と、反日邪教の統一教会に飲み込まれた自民党が、カルト集団として一体化したもので、それが新自由主義を掲げたネオコンに操られたものだ。その実態を理解するためには、半世紀昔に歴史を遡る必要があり、そうした作業が日本においては、歴史学会もジャーナリズムも、取り組まないで今日に至り、それが亡国の原因になっている。 この浅ましい狂乱状態に対して、私は四十年間を費やした取材に基づき、日本のゾンビ体制の生態を明示しつつ、そこから歴史が教える教訓を抽出して、読者の判定のために提示した次第だ。文章として公表したのは次の事情があったからで、フリーランス・ジャーナリストとして真相を世界に知らせることが、私のミッションだと思ったからである。

「・・・実は安倍が殺されて統一教会との関係が浮上した時に、外国のジャーナリスト仲間や研究者から、君は『Japan’s Zombie Politics』(Creation Culture Press)を出したのに、ムーニー(統一教会)の野望に操られた安倍の射殺事件について、世界に向けて発信しないのは無責任だという連絡がいくつも届き、そこで思案して書いたのが「追補」です。・・・ 間もなく米国で『Divine Retribution』の題名で出版し、世界の人にゾンビ政治が終わり日本が生まれ変わると論じる予定です。日本が毛虫から蝶に変態するためには、生まれる時の陣痛があると告げようと思います。・・・」

それに加えて「Reprise(追補)の意味については、Reprise(追補)は音楽用語で繰り返しを意味し、第一楽章の同じ主題が第二楽章や第三楽章で、どう展開して現れるかについて楽しむ記述法です。『追補』の内容は過去の記事を引用し、現在の事件と比較してどう展開したかを論じ、奥行きのある展望をすることで、事態の全体像が見えてきます。」と説明しておいた。

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初めて拙著を手にした読者の中には、最初の数章を読んだ印象として、筆致が過激すぎると感じた人がいても、何ら不思議ではない理由は、日本でのタブーに触れているからだ。カルトに触れる議論が日本ではタブーで、しかも、現政権が邪教に汚染されて、それが売国行為と結びついており、亡国の理由だと論じることは、敬遠され続けて来た巨大なタブーである。それはユダヤ系の金融資本により、世界経済は支配されていると論じれば、たちまち陰謀論だと袋叩きになり、言論界から抹殺されるのに似て、タブーに触れる者の宿命だからである。ユダヤ人のArthur Koestlerが『The Thirteenth Tribe』を書いて、アシュケナジのルーツは改宗ハザール人で、ハザール王国は今のウクライナだと、タブー視された歴史を書き衝撃を与えたが、それに似た行為に属している。

 だが、ユダヤ世界の知識人ならば、多くの人が知っている事柄でも、それまでは皆が口を噤み沈黙しており、誰も言い出さずにいたのだが、ケストラーは同胞から攻撃を受けていた。それは「王様は裸だ」と喋った子供の発言に似たケースだが、集中砲火を浴びた打撃に疲れたのか、歴戦の闘士として知られたのに、ケストラー夫妻はロンドンで自殺している。最近の二十数年に私が書いた本は引き受ける出版社がなく、ほとんどを電子版で出版したが、その内容は最初に「王様は裸だ」と言った子供の声と同じ種類だから、今の日本では書店には配本されない。Hans Andersen が書いた『The Emperor’s New Closes』が、過激書だとする国はないのに、新衣装を着た王様に対し裸だと素直に指摘する子供の声は、日本では発言を封じられるのだ。

『The Emperor’s New Closes』

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岸田内閣の暴走があまりにも酷くて、売国政治の現状は安倍内閣に匹敵するし、もはや国賊だというしかない状態を呈すが、それを実証的に糾弾する言論が国内に不在だ。それは同調圧力が強く働き、批判の声は抹殺されて、ニュースピークに置き換えられ、George Orwellの『1984年』の世界が君臨することにより、国民の言論の自由は制圧されたからだ。カルトに蝕まれヘドロ化したゾンビ政治は、蔓延したカビに覆われ異常発酵で黴菌の温床になり果ててしまい、腐敗紊乱の現状を描くのが憚れるほど、無惨な状態を呈している。。それを亡国現象と名付けるほどに、日本の現状は悲惨な状況であり、もはや国として態をなさない状態を呈し、魑魅魍魎に食い荒らされた惨状は、悲劇的だとしか形容ができない。ごみ溜めや『タン壺』の中にいる限り、その臭気や汚れには気づかないものだが、一歩離れた「離見の見」の地から見れば、霊感商法で売りつけた統一教会の壺は、実は「タン壺」だと分かるのだ。日本の昔話に温泉に入ったと思ったら、「肥え溜」の中だったという話があるが、霊魂に誑かされた愚か者の物語の教訓には、ゾンビ政治が到達する究極のVirtueが潜んでいる。四季に恵まれた日本列島上の国だのに、素晴らしい自然環境を穢す形で、「タン壺」や「肥溜め」の話を持ち出して恐縮だが、政治が腐敗して機能を損なえば、流れる水も淀んで腐り悪臭を放つのである。『道徳経』は「上善如水、水善利萬物、而不争」というのに、ゾンビ政治は水の善を奪い、日本の清流をフクシマの汚染水にしてしまった。

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視線を日本列島から世界に向ければ、アメリカは金儲け主義に毒され、戦争で荒稼ぎするWarmongersの狙いに従い、ウクライナを賭博の舞台に使い、ロシアをカモに仕立てようと策謀の限りを尽くしている。専守防衛がロシアの基本戦略だのに、侵略の悪夢に怯える独裁者のプーチンは、裏切り者のウクライナを逆に侵略して、恐怖のあまり予防戦争に踏み切った。だが、情報戦で緻密さのないロシア的な杜撰さと、愚鈍なロシア人の兵站感覚の伝統は、各個撃破の殲滅戦と包囲網で敗れた、タンネンベルグの惨敗を繰り返している。クリミア戦争の攻防戦の時に、トルストイが『セバストポリ物語』で嘆いた、ロシア軍の指揮官特有の泥酔と不仲が、英仏の智謀の前で惨敗して、不必要な犠牲者を出す失敗を再現している。入念な準備をしたトハチェフスキ将軍や、作戦の前に緻密な偵察を行いキエフ方面を攻めたジューコフ将軍抜きで、ロシア軍がいくら攻略しても、ゲリラ戦が得意なコサックの子孫に攪乱されるだけだ。

幾らプーチンがKGBで鍛えた独裁者でも、ミサイルを使う焦土作戦は非人道的で、冬将軍は支援しないだろうし、第三次世界大戦を招きかねない。日本のゾンビ政治の成れの果ては、腐敗による経済大国の亡国で、愚劣で貪欲な安倍が残したレガシーであり、ウクライナの原野での殺戮と破壊が、ゼレンスキーとプーチンによる独裁者仲間の殺し合いでしかない。それが「オルガルヒ」と「シロビキ」が、繰り広げている相克であるのに対し、安倍を使った統一教会の日本乗っ取り劇は、田舎の邪教の「タン壺」のばら撒き作戦であった。それを歴史的に展望して、遠近法で描いたものが第一部の記録であり、微視的な点で顕微鏡で見た黴菌の生態観察であるし、それほど愉快なものではないが、疫病の蔓延プロセスの記録になる。取りあえずは日本の読者に私の現状認識を提供したが、current topicsに翻弄されずに、歴史との対話を通じることで、現状と将来を把握する英知について知れば、「離見の見」の価値を実感出来るのである。


藤原肇著『聞き書き 名人芸に挑む』(Kindle版)

2024年2月23日刊行




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