兎角

人間見習い中の化物 日記や自分の思考の整理を時々します

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星野源とわたし

 私は星野源がすきだ。  ライブには一度も行ったことがないし、持ってないCDもライブ映像も沢山ある。ファンクラブには入ってないし、エッセイだって全然読んだことがない。俳優業だってごく一部分しか見ていない。全然完璧なファンじゃない。それでも、私は星野源に救われていて、彼のことがすきなのだ。 出会い 彼を認識したのは2011年に放送されたテレビ朝日系のドラマ『11人もいる!』だった。当時の私は小学二年生で、クドカンのファンだった母の影響で見ていたものの、深夜ドラマということもあ

    • ねこという生き物

       私の人生にはずっと猫がいた。あの、柔らかであたたかな生命が。  私が産まれる3年前、兄が産まれる1年前にその猫は我が家にやってきた。母がどこかの店先で、譲り先を探しているというケージに入れられた子猫たちから一匹連れて帰ってきたのだという。当時のことを母は、「ケージの中からね、この子が私に飛びついてきたの。だから、もう決めた! って、運命なんだ! って思ったのよ」と語っている。母は話を誇張する癖があり、このエピソードは語られる度に若干異なるが、概ねはそういうことで二人暮らし

      • 亀毛兎角

         大変今更ながら自己紹介をしてみようと思う。今までのnoteは殆ど自分の人生を振り返るような自分史だったから、これは自己紹介というか、生態をご紹介する形にしようと思う。動物園の紹介看板を読む気分で読んで頂ければ幸いだ。 分類 21歳。大学4年生。就活お休み中。適応障害(不安障害/うつ)療養中。人間見習い中の化物。  兎角(とかく)という名前は『亀毛兎角』という四字熟語から拝借した。この四字熟語は、亀には毛が生えるわけがなく兎にも角が生えないことから、 「この世に存在しないも

        • すきなきもち

           私は自己分析がすきだ。最早一種の趣味と言えるだろう。自分の考えてること、すきなこと、なぜそうなのかをひたすら考えるのだ。記憶力が良いというのもあるのだと思う。いつだって幼少期の記憶を引っ張り出すことが出来る(ゴミ出しの曜日なんかはすぐ忘れるのに!)。  私が自己分析を始めたきっかけだって覚えている。私の小学校入学祝いで父方の祖父母とちょっと良いご飯を食べていた時のことだ。  祖母から「すきな食べ物はなあに?」と聞かれたのである。好きな食べ物。考えたことがなかった。  それ

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        星野源とわたし

          沈黙

           私は沈黙が苦手だ。よく親しい人間関係の証として「沈黙が心地よい」などと言うが、私は家族とでも、どれだけ親しい友人とでも、沈黙が恐ろしい。  まず、私の中で「沈黙=怒っている」という方程式が存在している。父はよく怒る人だった。父の逆鱗に触れるようなことをすると、父は黙る。そして、察しろと言わんばかりのオーラを出すのだ。幼い頃はそれをよく察せずに結局怒鳴られていた。だから、どんな人と一緒にいるときでも黙っていると相手が怒っているのではないか、と不安になる。というより、自分が怒

          おにいちゃん

           先日『ダンジョン飯』という漫画(現在アニメ放送中)を読んだ。その中で主人公ライオスと妹ファリンの関係性から、自分の兄妹関係を振り返ることが出来たので文章にしようと思う。なかなか長くなってしまったため、お時間のあるときに読んでもらえると嬉しい。 00  私には2歳上の兄がいる。幼い頃の私と兄は一心同体だった。性格はお喋りだけど、怖がりで空想好き。車に乗ったときは、後部座席から運転席と助手席の間に二人で顔を突っ込んで、運転する母にマシンガントークをかましていた。電話ではどっ

          おにいちゃん

          恋愛アレルギー

           皆さんは好きな「物語の終わり方」というものがあるだろうか。私は比較的どんな落ちも好きなタイプだ。起承転結がはっきりした大団円のハッピーエンドもすきだし、鑑賞者に考えさせるような曖昧なエンドもすきだし、はちゃめちゃでどうしようもないバッドエンドもすきだ。キーパーソンが最後の最後で亡くなってしまうようなエンドだってすきだ。キーパーソンが亡くなったことによって、誰かに前向きな影響を与えるような展開だと更にすきだ。  そんな私にもどうしても好きになれないエンドがある。それが『恋愛エ

          恋愛アレルギー

          引っ越し前夜

           最近心身の調子を崩してからというもの、映画を鑑賞することが出来なくなった。  集中も決断もできずに、作品ページをうろうろとさまよって予告を見ている内に食事を終え、電源を落とすことを繰り返す。「暴力表現やシリアスな場面があるかもしれない」「傷つくかもしれない」という不安で見たことのない作品を選択することが出来ない。見たことのある作品でも起承転結の承くらいで耐えられなくなってしまう。トラブルが起きたり、すれ違ったりするような場面を異様に恐れているのだ。  しかし、先日病院にかか

          引っ越し前夜

          日記解体新書

          はじめに 最近眠れないことが少しずつ増えてきた。  眠れないと目を閉じて横になっているのも億劫で仕方ないが、夜中にわざわざ勉学に励む気力もない。こればっかりは昼夜関係ないような気もするが。  それはさておき、この途方もない夜長にどうにか生産的な文章が作れないものかと思考を巡らせた。が、昨今の私と言えば生活するのに手一杯でちっとも面白みがない。奇想天外な空想も、社会に対しての痛烈な批判も何もない。自分のことばかり考える自己中心人間の極みである。  そんな人間の思考回路という

          日記解体新書