見出し画像

【読書感想】試着室で思い出したら、本気の恋だと思う

久しぶりに恋愛小説を読みましたよ🥰
何で読んでみようと思ったかというと、「切ない」気持ちを思い出したかったから。笑
特に何があったとかではないんですが、もともと恋バナを聞くのもするのも好きで、彼氏がいる知り合いから話を聞いていると、「ああ、この感覚あったなあ」とか思い出しました。
甘酸っぱいって、こうゆう思いしたかもしれないと、いつも周りの人から、話を聞くたびに思います。
私には二度と味わえない❝甘酸っぱい恋愛❞―小説を通して体験させてもらいました。

あらすじ

年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる広告代理店OL…。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。繊細な大人たちの心模様を丁寧に綴った恋物語。



心に残った文章4選

手をつないっで街を歩く。友達に紹介される。一緒に朝を迎える。そのどれもクミは望んでいたはずなのに、虚しさのある違和感がどうしても拭えなかった。

自分が望んでいたはずの恋愛なのに、なぜか満たされない時ってありますよね。もしかすると、心の中に「忘れられない人」が存在しているのかもしれません。
忘れたくても忘れられない人。―忘れられない恋をしたことがある女性なら、一度は経験したことがあるはず。離れたいのに、離れられない。分かっているけど、吹っ切れない。そんな切ない恋。
私も過去にあって、今となれば良い思い出なんですが、当時は彼のことが好きすぎて、メンタルがぐちゃぐちゃで。笑
あまりにも脈がないので、自分から撤収しましたよ。泣
「切ない恋愛をしたから、次は絶対に素敵な恋愛するんだ!」と気合を入れて、出会いを求めることも多々ありました。笑
でもそんなのは「無駄な」気合いなんですよね。「忘れよう」「忘れなきゃ」と強く思えば思うほど、忘れられなくなる。どんどん心の中に残ってしまう。
色々な意見があると思いますが、好きな人を無理矢理忘れようとするのは、私的にはあまりお勧めしません。笑「忘れなきゃ」と思って、別の誰かで、寂しさを埋めようとすると、虚しさが心に残ります。忘れたい人がいる時は、しばらくは辛いけど、必ず時間が解決してくれます。(ちなみに私の場合は、3年かかりました。汗)
時間はかかるけど、何年かした後に「いい思い出だったなあ」と思える日が必ずきます。なので、決して焦らなくて大丈夫です。辛い恋をしている女性全員に「絶対大丈夫」と胸を張って言いたいです。


わたしは白いカプリパンツに、自分を無理に合わせようとしていた。「わたしに似合うパンツ」ではなく、「白いパンツに似合うわたし」に固執していたのだ。

「身の丈に合った恋愛をする」―言葉にするのはとても簡単ですが、意外に難しいんですよね。人は、どうしても自分の理想の相手を追い求めてしまうから。まずは、自分が相手を好きであることが前提じゃないとお付き合いしたくない。
そもそも、自分が理想とする条件がクリアしていないと、付き合いたくない。こうゆう風に考えますよね。
誰しも、自分も相手お互いのことを好きでな人と付き合いたいし、結婚したい。きっとそう思ってますよね。
ですが、恋愛はそう簡単には上手くいかない。苦笑
あまりにも理想を追い求めすぎると、自分のことを客観的に見れなくなってしまいます。「自分は異性から・同性からどのように見られているのか」「自分を付き合うことで、相手に何をしてあげられるかな」と考えること。
自分の悪いところも、いいところも、自分の中で受け止めることが出来たら、恋愛はきっとうまくい来ます。


自分にとっての「いい人」は自分で見つけるしかない。

「いい人」ってどんな人のことでしょうか。
周りから「あの人はいい人だよ」と言われてる人のこと?自分が「あ、この人は親切な人だなあ」と思える人のこと?自分に優しい言葉をかけてくれる人のこと?
私にとっての、「いい人」とは、自分らくいられる人だと思っています。
色々な意見があるとおもいますが、私は「自分らしさ」を大切にして生きたいと考えています。「私らしい生き方」ーそれは傍から見ると、自己中心的でに思われるかもしれません。でも、自分の価値観や考え方を話して、離れていく人は、本当の友達なんかじゃないと思っています。その人たちは「この子とは〇〇なところが違うな」と思って離れていくパターンが多いと思うのですが、「自分らしさ」を偽って生きていくのは、とても疲れます。自分のいいところもダメなところも受け止めてくれる人―それがあなたを本当に大切に思ってくれている人だと思います。「この子は〇〇なところもあるけど、△△なところもある」と思ってくれるのだから。そんな心地のいい相手と一緒にいられたら、どんなに幸せでしょう。刺激はないかもしれないけれど、なんでも言い合える相手こそが、「いい人」だと思っています。


美濃田くんがいたから、わたしはキレイになりたいって思えた。おしゃれする楽しさも、恋する気持ちも思い出した。美濃田くんが自分を見る目が、惚れた女を見る目それではないことも、チヒロはとっくに気づいていたけれど。

私は、本作でこのお話が一番好きでした!つい、過去の自分と、チヒロを比べてしまって共感できるところが多かったです。
私も、切ない恋をしている時は、辛くて悲しくて何度もやりきれない想いをしました。でも、今思うと、彼には「ありがとう」って伝えたいです。
彼がいたから、「人を好きになる」という楽しさや、「会いたくてたまらない」という切ない想い、「彼に可愛いって思われたいな」というオシャレや美容への目覚めのキッカケが持てました。
彼がいたから、今の自分がいる。―恋していた時は、まったくそう思えなかったけれど、時が経つと、思えること。
確かに、当時は悲しくて、嫌な思いもたくさんしました。でも、彼から離れなかったのは、私です。彼だけが悪いわけじゃない。私にも責任がある。そんな当たり前のことから目を背けて「どうして彼は私のことを好きになってくれないんだろう」と身勝手な思いを抱いていました。(今思えば、本当に自己中心的で恥ずかしい。。)
そして、何より、彼を恨んでも、何もメリットがないということ。憎しみや妬みといった負の感情からは、何も生まれない。彼に嫌な思いをさせてやろうと思って、復讐したところで、誰も幸せにらないということ。むしろ、人に嫌な思いをさせて、それに快感を感じてしまうような女性に、私はなりたくないと思ったのです。
だから、彼の今後の人生を応援しようって思うことにしました。「色々、教えてくれたありがとう。幸せになってね」と、今なら心の底から言えます。素敵な恋愛を経験させてくれてありがとう-そう思える異性に出会えただけで幸せです。


まとめ

「恋愛小説」って、読んでいてドキドキしたりキュンキュンするものだと思っていました。
ですが、本作は、ちょっとほろ苦い恋愛をテーマにしていると思います。
好きな人と結ばれることが、幸せなハッピーエンドというわけではない。好きな人だからこそ、結ばれない方がいい恋愛も、きっとあると思うんです。
女性は恋をすると、キレイになると言いますが、本当にその通りだと思います。苦い恋も甘い恋も、女性を美しくさせてくれるもの。
色々な恋愛を経験することで、今まで感じたことのないマイナスの感情が湧き上がってくることもあります。
でも、それはきっと、無駄な経験なんかじゃない。いつかきっと「ああ、こうゆうこともあったなあ」と思える日が必ず来ます。
新しい恋愛に一歩を踏み出せない女性に、ぜひ読んでほしい一冊でした。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?