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【読者感想】エミリの小さな包丁

初めて、森沢さんの本を読みました。ずっと気になってはいたんですが、読みたい本がありすぎて、なかなか読めず。。

今回、Kindleのおすすめに、本作が出てきて、購入しました🥰

色々と辛いことがあった主人公の再生物語です。
おじいちゃんの地元の人々との交流を通して、主人公が、自分を取り戻していく過程が、素敵なお話です。



あらすじ

信じていた恋人に騙され、職業もお金も、居場所さえも失った25歳のエミリ。藁にもすがる思いで10年以上連絡を取っていなかった祖父の家へ転がり込む。心に傷を負ったエミリは、人からの親切を素直に受け入れられない。しかし、淡々と包丁を研ぎ、食事を仕度する祖父の姿を見ているうちに、小さな変化が起こり始める。食に対する姿勢、人との付き合い、もののとらえ方や考え方…。周囲の人たち、そして疎遠だった親との関係を一歩踏み出そうと思い始める―。「毎日をきちんと生きる」ことは、人生を大切に歩むこと。人間の限りない温かさと心の再生を描いた、癒やしの物語。



感想

読んだ後、心が浄化される作品です。
おじいちゃんの温かい言葉、地元の人々との優しい交流。
皆、淡々と、日常を送っているように見えるけど、何かしら抱えているものはあるのです。

人は皆、自分のものさしで、他人を嫌ったり好いたりするけれど、角度を変えて他人を見てみることの大切さを実感しました。


「きっとこうに違いない」「一度〇〇されたから嫌だ」と決めつけるのではなく、「どうして〇〇したんだろう」と、相手に対して興味を持つことって大事だと思います。

「辛いは、幸せの途中」という言葉通り、辛いことがあったら、これから幸せなことが待っている前兆です。
辛くなったら立ち止まって、休憩して、また歩けば良いんだ―そう思わせてくれる作品でした。



心に残った文章5選

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「人から幸せに見られたい」そう思う人は多いでしょうね。特に、現代はSNSが流行していて、他人の生活がすぐに見れます。

世間から幸せそうに見えても、自分が幸せと感じなければ意味がない。幸せは、自分が決めるものですからね✨



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自分の枠に他人がハマってない時って、ついイライラしてしまいませんか?😭

当たり前ですが、自分と他人は、違う生き物。育った環境も、考えも全て違う。

自分は、◯◯と思ってて、他人にそうしてほしかったとしても、結局最後に決めるのは、自分じゃない。

私たちは、他人が決めた決断を見守って応援することで、相手を勇気づけることが出来ると思うんですよね✨



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自己中って思われるかもしれませんが、まずは自分が、気分が良くなる場所に身を置きましょ🥰

自分のご機嫌取りは、自分でするもの。自分が笑顔になれる場所を探しましょ。



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この気持ち、分かるなあ。

私もすごく憧れの女性が、完璧すぎて、もう勝ち目が全く無さすぎて、ずっとコンプレックスだったんですよね。

そんな嫌悪感に襲われるたびに、完璧なんて逆にダメだよねえって言ってました。苦笑

でも、そんな彼女に勝ちたいって思ってた自分が一番可愛気ないんですよね。。もう、勝ちとか負けとかそんなことで、人の価値観って決められないじゃないですか。

憧れのあの子には、敵わないとしても、私のことを1人でも、理解してくれる人がいれば、もう良いかなって思えるようになりました🥰



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幸せになりたいー人は皆思いますよね。上を目指して、幸せになりたくて、頑張ってるのに、なんかうまく行かない。そんな方もすごく多いと思います。かく言う、私もそのうちの1人。

幸せを探し求めて、早30年近くになりますかね。きっと周りから見たら幸せなんだろうけど、自分が納得いかないことが多くて。。

でもきっと、もう私はすでに幸せなんですよね。その事実に、心から気付ける日が来ればいいなあ🥰



まとめ

そして、この作品に毎回登場するお料理が、美味しそうで、お腹が空きます。。(笑)


料理を通じて、おじいちゃんと、主人公の距離も縮まっていく過程も、ほっこりしますよ✨
美味しいものを食べるって、本当に人を幸せにしますね。

私自身、あまりお魚料理が得意ではないのですが、文字を読んでいるだけで美味しそうなものがたくさんあります。笑

私も、本作のおじいちゃんのように、誰かを勇気づけられる存在になれたらいいなと思いました。

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