読書感想文が苦手だった12歳の私へ
読書感想文と名のつく宿題が、世界で一番苦手だった。
苦手なあまり、どんなふうに書いていたのか全く覚えていない。なぜこんなものを書かなければならないのか、なぜこの世に読書感想文なるものが存在するのか。その不条理についていけず、ただただ苦しかった記憶となっている。読書感想文などこの世から滅してしまえばいいとさえ考えていた。
あれから20年以上。あれほど読書感想文に苦しんでいた私は、なぜか30歳を過ぎた今もこうして文章を書いている。
言葉を綴ることは、決して得意ではない。いつ