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ワーママが1人お泊まりを決行した話


先日、誕生日を迎えました。

夫からプレゼントを尋ねられたとき、口をついて出たのが「一人時間がほしい、一人で寝たい」というリクエスト。意外とあっさりOKをもらい、誕生日プレゼントとして「ひとりでホテルにお泊まりする」機会をゲットしました。


乳幼児を育てていると、子どもと離れて眠る機会って少ないですよね。かくいう私も、出産してから息子と離れて寝たのは2回だけ。一度目は専門医験の前日で「子どもと離れてリラックス」どころではなく。二度目は夫と息子が義実家にお泊まりした時でしたが、それも半年以上前のこと。そのため、少し前から「一人でだらだしたい、気が済むまで寝たい」という思いが大きくなっていました。


それもあって、まさかの「一人お泊まり」が出来ると知った時は、驚くと同時に嬉しくて顔が緩みきっていました。

そこで今回は、「ワーママ一人お泊まり」一泊二日の旅について、書き記したいと思います。



一人お泊まり【一日目】


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▶︎ 仕事終わり、ウキウキしながら旅行準備

仕事が終わって帰宅し、荷造りをしてからホテルに向かいました。息子のお迎えとお世話は夫に依頼。家事とか料理とかしなくて良いよ、息子ご飯だけあれば良いよと言ってくれたのですが、出発までに時間があったので、洗濯物を片付け、ホットクックで晩ご飯の下ごしらえ。材料を切って入れるだけで立派なおかずが完成するホットクック。一人お泊まりの強い味方です。

料理の合間に荷造りをしました。旅行の準備をする時間って、なんであんなに楽しいんでしょうね。今日と明日は一人だから!と、いつもは履かないショートブーツや、キレイめの着替えをスーツケースに詰め詰め。ゆっくり荷物を広げられるのも、一人のいいところです。普段なら、広げた端から息子がなぎ倒して行きます。


▶︎ そうだ、着物を着よう。

出発前に、着物に着替えました。

せっかくの一人泊まり。抱っこをしたり、リュックを背負う必要はありません。汚れや運動を気にしなければ、着物でも大丈夫。着物でホテルに行き、そのまま飲みに行くことにしました。

実はちょうど年明けに、アンティーク着物と帯を買ったばかり。いつもより濃い目に化粧をし、髪の毛をアップにして、ゆっくり袖を通しました。濃い赤色のアンティーク着物に、白地にお花が刺繍された帯。着るだけでテンション上がります。

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▶︎ 家の近くのビジネスホテルへ。

着物に着替えてスーツケースを引っ張り、近くのホテルに向かいました。適度に綺麗で、広い机があり、バストイレ別、wifi完備。しかもチェックアウトが翌日17時のビジネスホテル。まさに一人お泊まりにはピッタリでした。


▶︎ いざ、夜遊び!

チェックインして荷物を置き、夜の街へ。

これまでも一人でラーメンを食べに行った事はありましたが、飲み屋さんは久しぶりでした。夜風を感じながら飲み屋街を散歩。これぞ大人の夜遊びかな、なんてことを考えながら、ひとりでニマニマしていました。気分は完全にお上りさんです。


▶︎ ワインと牡蠣のお店へ!

ウキウキしながら入ったのは、白ワインと生牡蠣が美味しいと評判のお店。

高いカウンター席に座るなんていつぶり!?と感動しながら、白ワインを頂きました。あまり飲めないので、ゆっくり味わいながら食事を少しずつ注文。良いものを少しずつ楽しむって、大人の嗜みっぽくて良いですよね。


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めちゃくちゃ立派な焼き牡蠣を頂きました。その大きさと、とろけるような食感に大興奮。美味しいご飯が目の前に運ばれ、熱々の間に堪能し、食べ終わったら食器が片付けられる。最高です。


▶︎ 1軒であっさり帰宅。ホテルでYoutubeを堪能

出来れば二軒目に行きたい、いわゆるハシゴをしてみたいと考えていたのですが、最初のお店でお腹いっぱいになってしまいました。年々、食べられる量が減っています、残念。あのお店も良いなぁ、あそこも美味しそうだなぁと飲み屋街を眺めつつホテルへ。

備え付けの部屋着に着替えながら、テレビをつけました。我が家の四倍くらいテレビで、これまた驚き。さらにびっくりしたのが、テレビでyoutubeが見れること。

自宅にあるのは15年くらい前の、学生時代から使っていたものなので、今時のテレビにはこんな機能があるのかと感動してしまいました。地上波デジタルとyoutubeで悩み、youtubeを選択。推しの公式チャンネルを検索し、大画面で堪能しました。自宅だと、テレビやiPadを触った途端、Eテレ過激派の息子が「見いつけた!」を見せろコールをするので、これまた贅沢な時間です。


▶︎一人でゆっくりお風呂タイム!

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推しをしっかり補給してからお風呂へ。バスタブにお湯を張っていた時、ふと気付きました。なんとこのホテル、バスルームにスピーカーがついていたんです。

これはつまり、お風呂で推しの公式チャンネルを堪能できるということでは!?と悟った私は、小躍りしながら動画を選択し、お風呂場のスピーカーをオンにしました。

ゆったりとバスタブに浸かり、推しの歌声に酔いしれる至福の時間。何時間でも浸かっていられます。僥倖。


▶︎ 気ままに音声チャット

入浴後、ベッドの上でだらだらしながら趣味垢の友人と音声チャットをしました。誕生日でホテルに一人なんですよ〜という話から、次のイベントの締め切りが〜という話だったり、引っ越しや新年度の職場の話を聞いたり。お布団は正義ですよねという意見に全力で同意したりと、他愛もない話をしました。いつでも気軽に話してくれる友人がいて、幸せです。

その後、睡魔に襲われ23時半くらいに寝落ちしました。出来れば夜更かしした課っったのですが、お布団と睡魔には勝てません。とはいえ、自宅と違って次の日のことを考えずに寝落ちができたのは、それも幸せでした。



一人お泊まり【二日目】 


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▶︎ 目覚ましかけずに起床!

翌朝。7時半すぎに自然に目が覚めました。

睡眠時間はおよそ8時間。そのくらい眠ると、体も頭もすっきりします。今回の件ではっきり自覚したのですが、どうやら私はロングスリーパーのようです。日常的に8時間くらい寝ないと心身ともに持たないのだと思います。

起床後、ゆるっとお茶を飲みながら朝風呂へ。お湯を貼って、youtubeを再生しながら15分くらい浸かっていました。朝から推しを堪能できるなんて幸せでしかない。

お風呂上がりは朝パック。パックしてドライヤーで髪を乾かしていたのですが、ふと鏡に写った自分を見ると、なかなかインパクトのあるビジュアルをしていました。このまま金田一耕助のドラマに出演しても違和感なさそうです。朝パックって文字だけ見ればリア充なのですが、パックをしている自分の姿を鏡で見つめると、ちょっとだけ怖いです。


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▶︎ ラジオ体操+筋トレ

朝パック後、少しだけ運動をしました。実は1週間前からラジオ体操と筋トレを始めていたので、ホテルでも継続。


まずはラジオ体操第一。ほどよく体が解れます。ただし、眼鏡民は要注意。油断したら眼鏡が飛んでいきます。


ラジオ体操の後は、尻トレ。コンプレックスの尻を解消すべく頑張っています。寝転がってできるので眼鏡民でも大丈夫。5分だけですが結構きついです。


▶︎ 音声配信&noteを書く

優雅かつ少しだけアクティブな朝を過ごし、そのあとは音声配信を録音したり、twitterのお返事したり、noteを書いたりしていました。

せっかくの一人時間だからなにか有意義なことを!と思ったりもしたのですが、今回の目的は「ひとりで過ごす」「寝たいだけ寝る」だったので、全部スルー。体力に余裕がある範囲で、気になっていたことをゆっくり片付けました。あまり動かないので、朝ご飯もパス。昨日の食事が豪華すぎて全くお腹が空かなかったのですが、これも年齢かもしれません。食べたいものを思い切り食べられる時間って、案外短いんですね。


▶︎ 本屋さんで買い物&散歩&お昼ご飯

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11時を過ぎた頃に、そろそろ出かけるかと腰をあげました。ゆっくり化粧をして、いつもは履かないショートブーツを履き、軽い荷物を持ってお出かけ。食事の前に本屋さんに立ち寄り、気になった本を2冊購入。


お店がありそうな通りを歩いていたら、レトロな喫茶店を見つけました。立て看板には"オムライス"の文字。無類のオムライス好きであり、やりたいこと100個リストの中に「浴びるほどオムライスを食べたい」と書いた人間としては無視できず。吸い込まれるように中へ。


雰囲気のある室内では、青いエプロンをした初老のマスターが出迎えてくれました。ホワイトソースのオムライスを注文。めっちゃくちゃ美味しかったです。

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できればデザートもと思いましたが、悲しいことにオムライスひとつでお腹パンパン。これが三十代の胃袋。せめてもとホットココアを注文。誰かが作ってくれるココア。沁みます。

買ったばかりの本を読みながら、ゆっくりココアを頂きました。一冊読み終えたところでお店の外へ。


▶︎ ベッドがあるって幸せ

ホテルに戻ると、靴を脱いでベッドに倒れ込みました。帰った瞬間に布団に直行できるって幸せですね。荷ほどきもしなくていいし、子供におやつを食べさせなくてもいい。布団は正義。布団こそ正義。


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ちょうど時刻は14時。疲れていたので、30分ほど仮眠を取りました。あと数時間で一人旅も終わり。自宅に帰ったら家事育児が待っています。前日夜からワンオペで頑張ってきた夫に休んでもらわなければなりません。育児の借りは育児で返せと偉い人が言っていまし、そのために体力回復を図ります。

15時前に復活し、推しを大画面で眺めながら細かな作業をしていました。それで分かったのですが、私は「一人きりの空間で集中して書く」ということに、かなりの幸福を感じるようです。細切れ時間でも「書く」ことはできるのですが、それだと満足しきれないんですね。日中は仕事や育児があり、かつ自宅に自室がないため、昼間から一人で作業できる空間はそれだけで贅沢です。


▶︎ そして夢は終わる

17時。チェックアウトの時間となりました。

荷物を片付け、忘れ物がないことを確認し、フロントへ。行きよりも本2冊分だけ重くなったスーツケースを引っ張りながら、ホテルを出ました。


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ホテルステイでよかったこと

今回、一人時間を作るために、家を離れてホテルに宿泊しました。あえて荷物を持って家の外に出る。面倒ではありますが、そうして良かった点をまとめてご紹介します。


1. 部屋が綺麗

当たり前なんですが、ホテルの部屋は最初から綺麗です。掃除をしなくても綺麗だし、使った後も片付けなくていい。ピカピカのお風呂とリネンは快適でした。


2. ものを散らかしていい

何気に良かったのが、好きな場所に好きなものを置けるということ。

小さい子供がいると、触らせてはいけないものが沢山あります。誤嚥する大きさのイヤリングとか、感電のリスクがあるヘアピンとか。そういった「自分の気持ちをあげてくれるけれど、子供がいる生活には不要なもの」たちが、いつの間にかたくさん。

ですがホテルにひとりでいたら、なんら問題ありません。スマホはベッドの上、ヘアピンとイヤリングは洗面台。鞄は開けっぱなしでいいし、お菓子は置きっぱなしでいい。なんの憂いもなく自由にものを置ける環境は、とても快適でした。


3. 余計なものがない、必要なものはある

宿泊のための場所なので、部屋には最低限のものしかありません。ベッドと机と冷蔵庫とテレビと洗面台とトイレとお風呂。でも、そのシンプルさが心地良かったです。これと着物と本とwifiがあれば、人間って楽しく生きていけるんだなと。


4. 好きなものが着れる、身に付けられる

子供がいると、着るものが制限されがち。なので、それらの制約を全部取っ払って好きなものを着れるのは本当に心から楽しかった。

仕舞い込んでいたイヤリングをつけて、スニーカーではなく草履やブーツを履いて。ジーパンではなくロングスカート。ファストファッションではなく着物。4000円のダウンではなく1万円のコートを着て。鏡の向こうの自分は、いつもよりちょっと気合が入っている。「身嗜みを整える」という当たり前の作業が、全て特別なものになりました。


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夏休みにかかった費用は?


誕生日にかかった費用はこちらです。(夫からは時間を提供してもらったので、費用は自分で払いました)


▶︎ ホテル代:9000円(17時チェックアウト)
▶︎ 夕食;4000円
▶︎ 昼食:1100円
▶︎ 本代:3500円
合計:17,600円


決して安い金額ではありません。気軽にほいほいと捻出できるものではないです。ですが、このお金で得た時間は素晴らしく充実していました。成人してからこれまでで、一番充実した誕生日。出産後の二年弱で、見失いそうだった自分自身を辿るような時間でした。というか、単純に、ただただ満足です。



何気ないことが幸せになる。


いかがでしたか?

振り返ると、本当に当たり前のことや細やかなことが、こんなにも気持ちを豊かにしてくれるのかと痛感しました。ひとりきりで寝転がるベッドも、好きなものを身につけられる時間も、やりたい事をやり抜く充実感も。24時間を自由に使えないからこそ、束の間の自由を噛み締めることができました。

気軽に出来ることではありませんが、出来るならまたやりたいと思っています。年に一度でいい。来年の誕生日に同じように一人旅ができるのなら、この一年、なんとか頑張れそうな気がします。

パートナーの協力なくしては難しいかもしれませんが、機会があればぜひ、一人旅をしてみてください。近場のホテルでひとりで眠る。それだけでも、心と体に良い影響があるように思います。旅が終わる頃には、パートナーにもっと優しくしてあげよう、と思えるかもしれません。




おまけ。


帰宅した時、自宅の鍵が見つからなくて苦労しました。丸一日、家に帰らないことが久しぶりだったので、すっかり鍵の存在を忘れてしまっていました。

玄関先でスーツケースや鞄をひっくり返し、鍵を探す誕生日。なんとか、洗濯物に紛れ込んだ鍵を見つけることができました。ご近所さんに目撃されなかったのがせめてもの幸いです。皆様、どうぞ家の鍵だけは、失くされないようにお気をつけください。





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