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はい…想定外です…。

2020年頃から、あまりにも想像もつかない出来事が起こっているのは、みなさまも御承知のことかと思います。

特に今年、2022年は、次から次へといろいろなことが起こりすぎて、正直なところ自分の中で消化しきれていません。そしてそんな、最近に考えていることを今回エッセイ風味かつ一応コンサル視点で書きたいと思います。


※ ちょっと色々考えていたこともあり更新を少しお休みしていました。すみません。


データ分析の限界

私は仕事上、数値データを取り扱うことは多く、それを武器というか自分の道具にすることは多いです。

ただ、過去の数値データとだけ「にらめっこ」していても、未来への答えは見えてきません。

過去のデータから見えるのは、自分が意志を持って取り組んだことが成功か失敗か。○か×か。次に成功させるためには何をすべきか?のみです。

なので未来の答えはデータ分析からは見えない、と言えますが、それと同時に、過去を正しく知らずに未来を考えるのは愚策でもあると思います。また、これは数値データに留まらない話であると思います。(歴史に学ぶ的な)

次こそは…未来こそは…上手くやろうと思えるのは、過去を「たまたま偶然の出来事」とか言わず、曖昧にせず、正面から向き合った時のみです。

(勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし、とはよく言ったものだと痛感します)


数値データ分析ってある意味簡単なことです

筋の良い帳票の原紙・フォーマットを作成し、正しい分析手順さえ決めていれば、比較的誰かにそのスキルを拾得させる、もしくは学ばせてもらうのは簡単で、効率良く仕事をしたい人にはピッタリの考え方です。また、手順が決めやすいからこそ、辿り着く答えは似やすいとも感じています。そしてその答えは、実はあまり直接的に成果に繋がりません。

真に、分析が上手い方は、局所的・部分的な見方はせず、目の前の数値データ以外の定性情報も持っていて、それらを複合して考え、結論を出します。

そして今は、定性情報(世の中の情勢・マーケット情報・物価・生活基盤・災害・その他…など)という部分こそ、重要になってきていると感じます。数値データのみではなく、持ちうる材料と知りうる情報を用いた中での意思決定こそが、これからの時代はより重宝されると感じます。

このあたりは、まだもう少しだけ人間の方が、機械よりも想像力に長けていると思います。

(今のウチかも)


手っ取り早く、やり方を教えて!

実際にあった話を書きますが、私の仕事としても、こういう場面が最近増えてきたように感じています。特に数値データ分析の手法の教育部分においてですね。

「まず一回やってみましょう」
「トライ&エラーですよ」
「最初は失敗するものだから、大丈夫」

は、今ほとんど響きませんし、刺さりません。

「コジマは上手くやるやり方を知っているんでしょ?だったら、もったいぶらずに早くノウハウを教えてほしい」

ということで、あまり気乗りはしないのですが、作成した帳票の分析方法のマニュアルを作成依頼されることが増えました。

作成したマニュアルを片手に帳票分析をすれば、それっぽい分析レポートを誰でも作成することが可能になります。

ただ「それっぽく出来上がること」そのものが問題です。

変な形に、エクセル沼にはまり、ずっとパソコンとにらめっこをし、無意味にマクロを組んだりなど、見事なデータサイエンティストもどきになってしまうケースもあります。


ただの分析屋は不要になってくる

数値データ分析というのは、意図的に曲解したり、悪意を持って数値を扱わないかぎりは、気づくポイントも導く答えも、実はあまり誰がやっても変わりません。

もしも仮に、数値データのみで考えている場合には、誰がやっても基本のアウトプットはすべて同じであり、正直、そこに意思が入ってはいません。

そして一番大事なのは、数値データだけを決まった順序やマニュアルに沿って、読みとっていても、今後やるべきことは見えてきません。あくまでもそこに残るのは、ただの「数値の文章化+評論」です。

数値データ分析だけで、上から目線や強気で発信をすれば、批評家的な分析レポートになりますし、客観的過ぎると他人ごとのように聞こえますし、はたまた、やたらに相手に気を遣って発信をすれば、そもそも何を言いたいか、聞き手は解らなくなります。

数値データ分析に、どんな意思や想いをトッピングできるか、だと思います。


「若いうちの苦労は…

買ってでもしろ!」とかは言いません。特にそう思ってもいません。

別に最短距離で、ベターな方法を知る事が出来るならば、私だって知りたいです。

ただ、一番大事だと思うのは、ベターであって「ベストではない」ことがほとんどなので、教えて貰ったやり方に留まると、それ以上に成果が出なくなるので、最短距離を走るのは良いのですが、ゴール地点の限界を勝手に決めつけてしまいやすいので注意してほしいな、と思います。

(↓ 唐突に差し込まれる簡単な図)

(最短距離だけを知っている状態)


(試行錯誤することで、初めて見つけたゴール)


数値は嘘をつかないけれど

(嘘つきは数字を使う←この言い回しは結構スキ)

私は「数値は嘘をつかないけれど、やけに正直過ぎる」のだと思います。

だからこそ、予測不可能な変数への対応力がめっぽう弱く「想定外だ!」に溢れたのが、2020年からだと感じています。


みんな、数値データ分析が上手くなりすぎた

みんな、数値分析が得意になってきたように感じると同時に、やはりあくまでも数値は結果であって未来ではないので、攻めか守りかで言うと、確実に守りよりの意思決定が強くなります。

守りに寄ればよるほど、大失敗はしないけれど、小さな成功ですら遠くなる印象です。

それはつまり、同じ方法を続けていくと、じわじわと悪くなっていく可能性が高いとも言えます。

効果を爆発的に良くする動きであったり、競合に打ち勝つためには、データ分析と定性情報のミックスで考えないと、難しいと感じています。


これから必要なスキルは

数値データを論理的に読み解く力に加えて、情報収集のマイルールやテクニックを持ち、それらを混ぜ合わせて意思決定できる力だと思います。

ただ上記二つだけでは、アクションが発生していないので、三つ目としては実行力ですが、これは未来永劫求められるものだと思いますし、実行力の中身は掘り下げれば要素が多すぎるので、今回は割愛です(調整、協調、共感、傾聴、リーダーシップ…さまざまありますよね)。


数値データは、マニュアルでスキル習得が可能。

情報習得は、どんなメディアやネットワークで得るかのノウハウは習得可能。ただ読解力や取捨選択において、マニュアル化は難しい。

そして、二つをミックスするのは、今はまだマニュアル化が難しい。そもそも、ここにその人らしさや大事にすることが入ってくるものだと思います。

先が読みづらく、昨年やったことを今年同じくやっても効果が出ずらい時代では、そのあたりが課題になるのではと思います。

今回は3000字でなんとか抑えようと頑張ったので、言葉足らずかもしれません。異論は…認めます…!


コジマサトシ/トナリコネクト

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