私が考える “デュアルキャリア〟 の必要性
“デュアルキャリア〟
私自身、この言葉を意識して発信するようになり、かれこれ10年が過ぎようとしています。
ようやく世の中にもこの言葉が認知され、ネットやSNS等でも目にするようになりました。
一方で、「デュアルキャリア?ああ、知っていますが、アスリート(スポーツ選手)に関係する言葉ですよね?私はスポーツしていないので、あんまり関係ないような。」
このような言葉を耳にする機会も少なくありません。
私が思う”デュアルキャリア〟は、アスリートに不可欠なものだけではなく、全ての人(ビジネスパーソン)に共通して必要なことではないかと考えています。
世界のエコノミスト達が予測していたよりも早く、そして、新型コロナで加速度的に、新しい時代(不測の時代)が訪れてしまいました。
全ての人にこの”デュアルキャリア〟がより不可欠になったのではないでしょうか?
確かに、“デュアルキャリア〟の定義としては、アスリートの「引退後」の第二の人生(セカンドキャリア)のための準備のような意味合いで浸透しているかもしれません。
よって、まずはアスリートについて、述べていきたいと思います。
アスリートには早かれ遅かれ「引退」、つまり、一線級からは身を引かなければならない日が訪れます。
競技により、引退平均年齢も違いますが、人生100年と言わる現在、引退後のキャリア(生活)の方が長いとも言えます。
「セカンドキャリア」という言葉に馴染みがあると思いますが、この「セカンドキャリア」をどう充実させるか、どのようにキャリアデザインしていくか、とても重要なことではないかなと感じています。
一方で、このように“引退後のキャリア〟というような表現を使うと、「アスリートが引退後のことを考えるなんてもってのほか、今のことに集中しろ!」、「引退後のことを考えるなんて、ナンセンスだ!」というような声が上がります。
しかし、少し捉え方を変えれば、考え方が変わるのではないでしょうか?
もちろん、アスリート現役中に本業のスポーツへの取り組みを疎かにし、引退後のキャリアのために精を尽くす。こうなると、もちろんダメですよね。(この考え方が今までの日本のビジネス界における副業禁止の概念の根底だったように思います。)
私が言いたいのは、引退後のキャリアのための準備ではなく、本業と同等レベル、それ以上に何かをしなければならない!と言っているのではなく、少しの時間でもいいので、何か人間力(ヒューマンスキル)を向上させるような取り組みをしてはどうかということです。
アスリートを対象にしたセミナーでいつも言わせていただく言葉ですが、
「みなさん、プロスポーツ選手、アスリートかもしれませんが、24時間、その競技(トレーニング)をして、その競技のことを考えて、その競技に関係することだけをしていますか?
寝る時間、ご飯食べる時間、友達と談笑する時間、デートする時間、趣味に没頭する時間など、ありますよね?その時間の一部を意図的に何か本業以外のスキル向上や学びの時間に費やしてみませんか?」
ということです。
もちろん、引退後のキャリアビジョンが明確になっている方は、そのキャリアに不可欠なスキル向上や準備をしていけばいいでしょうし、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキルなど、さまざまなジェネラルスキル(ヒューマンスキル)を向上させると、本業である自身の競技力(パフォーマンス)向上にも繋がるのではないでしょうか?
スポーツを取り組みにおいても、ジェネラルスキルの高い人の方が、知見や学びも多く、選択肢や判断基準など、また違った世界が拓けていくのではないでしょうか?
ビジネスパーソンにおいても同じことがいえるのではないでしょうか?
先述しましたが、コロナにより新しい時代が予想より早く、想定外に訪れました。
時代が変われば、働き方も変わり、求められる人材にも変化が出てきています。
今までの常識は今からは非常識になるかもしれません。
今までの考え方は今からはもう通用しないかもしれません。
今までのスキルは今からはAIにより必要無くなるかもしれません。
そうです、これからの時代は、一つのことだけを追求したり、一つのことだけしかできないと、人間が作り出したAIに乗っ取られてしまうかもしれません。
また、予測できない様々な事態(有事)が起こることも考えられます。
有事の際こそ、問われるのがヒューマンスキルです。私は今、13個のスキルをレベルアップするために、時間やお金を投資して、痛みを味わい、痛みに負けず取り組んでいます。
つまり、ビジネス界においても、ビジネスパーソンについても、定年まで安泰のような時代ではなくなったということです。
よって、本業キャリア(スキル)の向上に加え、何か、他のスキル向上や取り組みをしていく必要があると思っています。
まとめると、“デュアルキャリア“とは、将来のために何か取り組むことではなく、今現在の自分自身の人間としての幅、深さを広げていくものであり、人間としての豊かさに繋げていくものではないでしょうか?(百利あって一害なし)
そして、その身につけたキャリアやスキルがアスリートなら引退後、ビジネスパーソンなら不測の事態に活用することができ、より良い次のステージに繋がっていくのだと私は思っています。
もう一度言います。
「24時間、トレーニング(仕事)していますか?3分でも、5分でもいいので、何か、競技(本業)以外のジェネラルスキルを向上する取り組みをしてみてはいかがでしょうか?」
みなさん、言われなくてもわかっていると思います。そうです。
「わかっているが、できていない」
ではないでしょうか?
確かに、疲れた練習後(仕事後)に、勉強する、何かするというのは面倒臭い、
しんどい、という気持ちが先行します。
その気持ちに負けるのではなく、ちょっとだけ頑張って打ち勝つ。
“不快適な状況にあえて飛び込む〟
“痛みから逃げない〟
この精神が、”デュアルキャリア“の根底になるのではないでしょうか?
ぜひみなさん、少しの時間、何か自分に必要なジェネラススキルを向上させる時間を作りませんか?それが、今の自分のレベルアップに繋がり、将来にも繋がって行くのではないでしょうか?
これが私の考える“デュアルキャリア“です。
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