#103 全国借金ランキング!温暖な地域が負債少なめな意外なワケ
新聞は、その会社によっていろんな傾向がはっきりしていますね。
朝日新聞、東京新聞は、基本的に政権に対して「一言物申す」そんな論調が目立ちます。読売は、フラットな感じ、もしくはどちらかというと、政権寄り。産経新聞もそうですね。右がかっているのはもう皆さんご存じのことだと思いますけれども。
テレビ局自体はあまりそうでもないのですが、新聞はすごくはっきりしてる感じがしますよね。
それを思うと、日経が他の新聞社とは違い、経済面のニュースがもちろん多いのですが「お!」と思う角度がついた記事が結構多くて、今のところ一番のお気に入りです。そんな日経新聞の記事に、都道府県ランキングが出ました。ここ最近ずっと読んでくださっている方はご存知かもしれませんが、いろんなランキングをこれまでお届けしてきました。
「貯蓄に対してどの程度投資に回しているか」「年収に対してどの程度貯蓄があるか」など。地域傾向はっきりしていましたよね。今回は、住んでいる地域、その地域の住む人たちの年収に対してどの程度負債、借金があるかというランキングです。
1位は納得でした。さいたま市。なぜだと思いますか。住宅ローンが占める割合が多いそうです。
記事を紹介しますね。
ということです。記事によりますと、共働き夫婦が一緒に借り入れる、ペアローンが増えていて全体の2割に及んでいるのだそうです。
一方で東京都区部は負債の年収比が1. 21倍と、県庁所在地別で21位と順位を下げている。他に横浜市と千葉市の順位もそれぞれ32位、34位と低くなっており、さいたま市の上昇が目立つそうです。
埼玉は以前にもランキングで出てきましたね。92回目の記事でお伝えしました「年収比でみた貯蓄額の差に地域特性が」では、年収に対してどの程度貯金があるのか紹介したものですが、ここで埼玉が19位と、結構下の方でした。その理由としては、持ち家が多く、住宅ローンを抱えてる人が多い。その負債額が多いため、順位が下がっている。
貯金が全国比で見ると、全国平均よりも下だと、だからやはり数字は連動しているんですね。ちなみに持ち家率がこのランキングに影響を与えているのだそうです。
さいたま市に続くのは山口市、金沢市、甲府市、福井市。それぞれの県の持家率が67. 1%から74.9%と全国平均の61.2%を上回る。
つまり、全国平均の持家率が上回っているところが、負債額の上位に入っています。なかなかキャッシュでポン、と家は買えませんから、みんな住宅ローンを組みます。僕も組んでいます。あと、二十七、八年残っていた気がします。となると、住宅ローンを組んで家を買っていない地域、つまり持ち家率が低いところが、順位が下なんじゃないかと。
温暖な地域は負債の年収比が低い
ということで、最下位の47位は那覇市。年収比0.54倍の310万円です。この負債の規模は気候とも無関係ではない、と記事にあります。那覇市をはじめ負債の年収比のが低い地域には温暖な西日本が目立つのだそうです。実際、平均気温の高い都市ほど負債の年収比は低い傾向にあった。
気温が関係しているというんですね。専門家によると、那覇市など温暖な地域は住宅の暖房効率を高める断熱性能などを、必ずしも備える必要がない。だから、住宅購入も安価に抑えられる、とのことです。
確かに温暖な地域はそこまで断熱性能いらないですよね。むしろ、風通しを良くしてもらいたいぐらい。
そういえば沖縄に住んでいる友人が言っていました。洋服代が全然かからないと。つまり、冬物セーターとか、ダウンとか、結構いい値段しますよね。
でも沖縄ではそういったものがいらないので、本当に服代がかからないと言っていました。
沖縄と一緒にするわけではないのですが、アメリカの西海岸、確かサンフランシスコに住んでいる人だったかな、西海岸も温暖な気候ですよね。ずっと暖かい。そして沖縄と一緒で、冬物の服がいらないんですね。「いいですね」なんて話をしていたら「いやいやサンフランシスコの場合は、四季がないからすごく悲しいです」と、日本人の方はおっしゃっていました。
日本人の場合、春夏秋冬、1年を通して四季があるから、この季節の移ろいを感じたり、そこからいろんな文化が生まれたりしますけれども、その日本人からすると、暖かい地方に住むと、それはそれで寂しい、のだと。お金はかからないけれども、そう感じる人もいるんだな、なんてことを思いました。
多くの方がご存知だと思いますが、ローンは借り換えができます。そして、今ローンを抱えてる物件を売却することもできます。買ったときよりも値段が上がっていれば、そのぶん自分の手元にお金が増えますし、ローンを返済することもできます。
以前、コメントいただきました。「家は一生の買い物みたいな感覚、イメージが植え付けられすぎているのでは」と。それは本当におっしゃる通りだな、と思います。家は一生に一度の買い物というイメージが多い、そして30年、35年とローンを組むと、定年退職、その後もひょっとしたら働き続けなくてはいけないのでは、という気にもなります。しかし、もっとフレキシブルに考えていいんです。売れるし、住み替えることもできる。ローンを組み替えることもできる。
すこし今回のランキングから離れますが、そうしたフレキシブルな生き方をしてみても、そういった選択肢を選んでもいいんのではないか、なんてことも同時に思いました。
(voicy 2022年11月10日配信)
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