外国人に「日本に帰化しなよ」というと気まずくなる理由
日本で活躍している外国人はたくさんいて、特にTwitterで有名な人はみんなネイティヴ並みに日本語が上手だ。
ファンもアンチも多い彼らだが、「永住権とりました」「ビザ延長できました」などの発言をすると
「次は帰化ですね!」「帰化はまだですか!?」
などのコメントが寄せられていることをよく目にする。
その国が好きなことと母国の国籍を変えることは違うのではないか
実際「帰化しないの?」とやたらと聞かれることにストレスを感じている人は多いらしい。
それは当然である。日本は2つ国籍をもつことはできないから母国の国籍は捨てなければならない。
白鵬も親方になるにはモンゴルの国籍を捨てなければならないということがとても辛いと話していた。気持ちを考えるととても胸が痛む。
例えばロシア人が日本に帰化した場合、ロシアに行くときに短い滞在でも必ずビザが必要になり1か月しか取れない。家族に会いに行くのにもビザが必要になってしまう。歳を取ってから気軽に祖国に帰ることもできなくなってしまうわけだ。
ドイツとロシアに合わせて7年住んでいる自分からすれば、ドイツだって帰化したくない。
それで選挙権やいくつかの権利が増えたとしても自分の国籍を変えようとは到底考えられないからだ。
帰化しないこととその国への愛は全く別の話
日本に長く住んでいて日本のことがとても好きなことと国籍を捨てることは同じではないと理解した方がいい。
そして「帰化しないの?」
と日本人から聴かれたときに、「しない」というのはとても気まずい。決して日本が好きになりきれないから帰化しないという理由ではない人がほとんだろうから。
しかし説明するのも少し難しいし相手の顔色を伺ってしまうかもしれない。
帰化しないの?というのはむしろ好意的な意味だからこそ
しかし「帰化しないの?」と聞いている日本人は「日本人というくらいに日本のことよく理解してくれているんだから!」と好意的な意味で言っている人がほとんどのはずだ。
だからこその気まずさがある。
ドイツでも、「将来的にドイツ国籍とればいいじゃん」
と言われたときに仲間と認められたようなうれしさと、日本の国籍捨てるのは…と説明する微妙な申し訳なさと両方あった。
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