MaaSモビリティ革命⑥世界の動き
<CASEとは?>
2016年パリ・モーターショーで中長期戦略CASEを発表。
C:Conected
さまざまなモノとの連携。IoTの1つとして車を捉える。
A:Autonomous
人がここまで行ってきた認知、判断、操作をクルマが行う交通事故の原因であるヒューマンエラーをなくす。ドライバー不足の解消や人件費削減も目指す。
S:Share&Service
モビリティを所有せず必要なときに利用する。配車サービスやカーシェアの利用。
E:Electric
エネルギー産業と連携してエコシステムを構築することで大気汚染の心配をなくす。
<自動車産業>
ドイツ:ダイムラー
MaaSにいち早く注目し、世界中でビジネスを展開しているパイオニア。
規模は小さいがモビリティカンパニーへの転進が早かった。2007年、新しいビジネスフィールドを開拓するため若者の車離れ問題に着目。
新たな収益モデルを考えるべく乗り捨て型カーシェアCar2Goを展開している。
2018年9月にはBMWと新会社を設立しカーシェアリングを中心とした新たなモビリティサービスを展開。
さらに、ムーベルと新しい交通サービス「ムーベル・オンデマンド」をスタートさせた。
日本:トヨタ自動車
2010年から社内で検討を行い、モビリティサービスのテストを行なってきた。
トヨタが車を作り、ソフトバンクがサービスアライアンスを組み、その間を設立したモネテクノロジーズがつないでいる。
この2社の連携によりMaaSプレイヤーとして加速した。モネテクノロジーズが発表した次世代EVイーパレットは、社内空間をオフィスやショッピングなど用途に応じて変化できる。
<鉄道産業>
鉄道業界においては、ドイツのドイツ鉄道(DB)が鉄道系MaaSの世界トップである。
日本のJR東日本のモビリテコンソーシアムのモデルにもなっている。
共同体事業の運営を担ったDBは、エコカーによるカーシェア、自転車シェア、公共交通を共有のチケットで利用可能にし、これらの検索、乗り換え案内のためのアプリの開発も行った。
ここからDBの動きが加速化。
マルチモーダル型の統合プラットフォームの開発・提供で検索、予約、決済を一括で管理し、モビリティサービスの多様化でカーシェア、自転車シェアの運営、EVを使った乗り換えタクシーの提供も行なった。
<カーシェア産業>
一方、アメリカで強いのはやはりUberである。公共交通連携も狙う配車サービスのパイオニア。
世界70か国600以上の都市で展開している。日本では、タクシー業界からの反発もあり、日本では苦戦している。
しかし、名古屋のフジタクシーグループと協業し、日本でもサービスが本格稼働。スマホから目的地を指定、運賃が事前に分かり、ドライバーや車両を選択し、予約をすれば後はドライバーと会話することなく目的地まで行くことができる。
アメリカでは主に20代〜30代の金持ちが利用している。
これまでの自動車産業はいかに安く車を製造し売るかであったが、モビリティサービスで収益を生み出す必然性が出できた。
そのようなビジネスモデルの変化に日本企業はどのように対応していくのか楽しみである。
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