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書評『「具体⇆抽象」トレーニング』

 こんにちは!トモタメです。
今回は具体と抽象の巨匠である細谷さんの『「具体⇆抽象」トレーニング』を紹介していきます。

細谷さんは具体と抽象、アナロジー思考、メタ思考など過去に様々な頭の使い方や考え方の本を出版されてきた方で、特に『具体と抽象』という本はとても有名です。

今回の本は『「具体と抽象」のトレーニング』なので、読むことで29問の問いを考え、抽象化、具体化の練習ができます。そして、AI時代でもAIに仕事が取られず活躍できる具体と抽象の基礎力を身に付けられます。

この本の凄いところは、今問題となっている仕事でのコミュニケーションギャップの原因が具体と抽象によって説明しきれているという点です。

前回、『仕事ができる~具体と抽象が、ビジネスを10割解決する~』の書評でも紹介しましたが、仕事でのコミュニケーションはとりわけ具体と抽象から発生しています。

今回のこの本は、それをもっと根本的な原因に焦点を当てて、本に書かれていたと思います。

 1番大きな原因となるのは、抽象化できない人は、抽象化している人の考えを理解できないからです。例えば、上司からの指示で今日言ったことと、昨日言っていることが違うといったことありますよね?抽象化できない人は指示された内容をそのまま理解するので、「言っていることが違う!」と指示に不満を言うことがあるわけです。ただ、抽象化できる人は、「方向性としては昨日の指示と同じやな。今回指示は昨日のよりも成果が出るものだろう」という類推ができる訳です。

厄介なのは、抽象化できる人にしか見えないので、考えや意見に物凄く差が付きます。目的に応じて起きている問題や課題への視点や発想をいくつも持つことが出来るからです。

時代の変化が早いA時代に、1つ1つの具体的な問題を検証していっていると変化に対応はできません。だから、具体的なことを抽象化し、具体的な問題に適用して対処することが今後、ますます重要になってくる訳です。

私はこの本は特に若手社員にはぜひ読んでほしい一冊です。この能力を身に付けることが出来れば、AI時代でも仕事があり生き残っていける人間になれると思います。ただ、簡単に身に付く能力ではないので、日々トレーニングしていくことが重要なのかなと思います。

私自身も、この抽象と具体というトレーニングもかねて個々の出来事から学んだことを日々書いています。今後もっと自分の問題を様々なことに適用できるように、抽象と具体のトレーニングに励みたいなと思いました。




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