見出し画像

僅かな時間で旅気分になれる車内誌

久しぶりに新幹線の車内誌を開けたら、沢木耕太郎のエッセイ「旅のつばくろ」の連載が今も続いていると知って、楽しく読んだ。

日本でも外国でも列車や飛行機などに置かれている冊子を捲るのが好きだ。
外国では写真や見出しを眺める程度だけど、日本のそれには必ずエッセイが載っていて、しっかりと読む。
僅かな時間だとしても、僕はそれだけで旅気分に浸ることができる。

クレジットカード会員向けの機関紙など無料冊子の中にこそ、良い書き手、味のある文章が載っている印象がある。
勝手な推測だけど、販売部数を気にしなくてよいから寄稿のオファーなどの編集長の裁量が大きいのかな。
松本清張の「点と線」が日本交通公社(現JTB)の機関紙の連載だったという古い話があるけど、のちに有名になる作家も多くそのような冊子に寄稿していたと聞く。
そういえば、今は医療や政治、経済の分野で活動しているノンフィクション作家の友人がいて、彼も20年ほど前のある時期にその種の月刊誌の企画で海外取材を担当していた。ヨーロッパクルーズ体験寄稿などを読んで羨ましいと思っていたことがあったなあ。

ところで久しぶりの沢木のエッセイを読んで思ったことがある。
ジャンルを問わず若くして売れたアーティストの年の重ね方についてだ。
ヒット作に囚われて次へ進めない人の苦悩を想う。

チームスポーツなら、ミスを恐れない若い選手の思い切ったプレーと経験を踏んだベテランの堅いプレーの融合が試合の妙だったりするんだけど…。

#読書 #旅行 #ワイン #世界史 #エッセイ #サッカー #映画


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?