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日本のアニメーションが異次元だとわかった理由

今日から中国では清明節(春のお彼岸みたいなやつです、実家に戻りお墓参りなどしたりします)で連休。

繁華街を歩いてみたら、久しぶりに子どもたち(小中高生たち)がたくさん歩いているのを見かけました。

普通じゃないかって? 

中国では、加熱する受験戦争の影響で、週末でも日中に学生さんを見かけることはほとんどありません。みんな、早朝から遅くまで学校、塾、週末も塾でほぼ日の光を浴びることなく過ごしています(大袈裟なようだけど、ほんとそんな感じ)。

学生さんたちが街に戻ってきた・・! みんな、今のうちにしっかり遊ぶんだよ涙。

さて、連休に合わせて昨日から、「君たちはどう生きるか」が中国でも公開。ものすごい勢いで動員を伸ばしている模様です。

最寄りの映画館をチェックしましたら、ありました、ありました! 吹き替え版だったらやだなーと思ったのですが、ちゃんと日本語で字幕版のようです。やたー! 

「君たちはどう生きるか」、どれかわかります〜?w

中国でみる「君たちはどう生きるか」。中国での反応も気になるところですが、私自身にも受け止め方にどんな変化があるのか、これで3度目になりますが、近いうちに見に行ってみたいと思います。

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さて、ここ最近、日本のアニメを見まくっています。

中国では小米(シャオミー)のスマートテレビを使っていますが、インターネットとも連動しているので、プラン次第でいろんなコンテンツが閲覧可能。

中でも日本のアニメたちのバリエーションったらすごくて、「ドラえもん」「ドラゴンボール」から「ブルーロック」「葬送のフリーレン」まで、すごい数のコンテンツにアクセス可能(日本でテレビ放送された最新作アニメたちが時間差でアップロード/もちろん有料契約者のみ閲覧可能です)。

試しに「呪術廻戦」を見始めたらハマってしまい、もうなんか、何これ、、、っていう感動と放心が一気にきてしまい、心臓に悪いです。

改めて思うのは、日本のアニメーションが描くのは、人気にあやかったキャラや表層だけのストーリーではないということ。

現実にはものすごくありえない設定から、見る人の内面を深くえぐってくるような、深い洞察と問いを投げかけてくる。人であれば、誰もが直面するような葛藤や迷い、喜び・・万国共通のそれらを。

アニメなのだから単に楽しめばいいのかもしれないのですが、私は、日本のアニメ作品を中国という土地で見ているからこそ、

なぜ、ここまで日本のアニメーションに世界中から熱視線が寄せられるのか、

がわかってきたような気がしています。

日本のアニメ作品は、海外で作られる高精度のCGアニメ作品とは、もうなんというか別次元です。

作者の、人間の本質を見極めようとする精神力、受け取る側の器、感動ばかりではなく残酷性も、私たちは共有してしまいます。

例えば、人が人を殺す、といったシーンに恐怖を感じるとしたら、まず作者たちが現実の中でそれを直視し、絵にして、ストーリーにしているわけです。

作者たちが精神と肉体をすり減らしながら作品を生み出し、それらをあたかも本当の恐怖のように感じる私たちがいる。

そして、残酷であればあるほど、作品で描かれるテーマは大きくなり、到達する感動は大きくなります。

でも、それって、世界中の誰もが当たり前にはできないことなのだろうと、私はここで暮らしていて、本当に実感するのです。

なんでかっていうと、みんなどこかで「これはリアルじゃない」=「他人ごと」で終わらせられるメンタルを持っているからだ、と私は思うようになりました。

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私たちが見えているもの、聞こえているもの、それが当然だと思っているものは、海外では全く通用しない。

通用しない、というのがかつては否定された時期もあったと思うのですが、それは通用しなかったのではなく、それが誰しも当たり前には「できない」のだ、ということだったのだと思います。

日本人が、西洋人と違って、虫の声を左脳で聞いている=言語として捉えているという、大きな違いがあるように(※こちらの記事参照)、

自然が「声」なのだから、全てが命である・繋がっている世界で生きているのが日本人、

なのだとしたら、アニメーションの世界で、歓喜も性的興奮も恐怖も、あたかも自分ごとのように描けてしまうのは、私たちにとっては自然なことかもしれません。


そんなわけで、日々、日本のアニメーションで描かれる人間の葛藤や迷い、喜びや恐れ、また、それらからたくさんのインスピレーションをもらえることに感謝が溢れます。

エンタメはつくれないけれど、私という人間の葛藤や迷いや喜びや幸せは描ける。それが、誰かのインスピレーションにつながることもまた、どこかで私自身が知っていて、希求していることかもしれません。

そして、私だけではなく、noteやブログに集うみなさんも、きっと同じ感覚を共有しているのだと思います。

なんか、体調もまあまあで、なんもできない日々なのだけれど、創作したい!という気持ちが湧いてくることが嬉しい。

等身大の自分と、自分らしい言葉で作品を生み出していけたらーーー、と異次元からやってきた日本のアニメーションに、勇気をもらっています。



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