見出し画像

今年の私をアップデートしてくれた本5選

今年読んだ本を振返っていました。たいして読んでないことに気づき・・・反省。

取材のために読んだ本や資料はたくさんあったような気がしますが、味わい尽くすことができないまま、右から左へ流してしまった感じもあり・・・反省。

私は読むスピードも理解も遅く、よって読書家でもないので、あえて振り返るほどでもないなとも思ったのですが、

読んだ本がかぶってたりするとなぜか嬉しいってことが起こるので、ご覧になったみなさまと何かしらの重なりがあったら嬉しいという気持ちで、あえてあげてみます。

超個人的、2021年読んだ本5選。ジャンルも何もかも偏ってますが、今振り返っても読んだ後の興奮が蘇ってくる本たちです。

では、まいります!


○○○○○

1)『通天閣』(西加奈子著/ちくま文庫)

今年、読破できた数少ない小説ですが、なかでも圧倒的な存在感だったのはこちらです。偶然にも今年は仕事でも大阪とのご縁が色濃くあり、関西弁によって西さんによって描きだられる人間臭さ、しょーもなさ、それらの絶対肯定みたいなものを、よりリアルでも感じることができました。読み終わったときの震えるような感動。あれから西さんの小説を買い込んでいます。この正月読み進めたいと思います。


2)『命のうた』(竹内早希子著/童心社)

今年最も泣いた本になりました。その時の感動はこちらに綴っていますのでよかったら。児童書は、読み漁っていくと本当に発見があります。この本は、発見というより、自分を刷新するような強さがありました。せいちゃんのような経験を子どもたちには二度とさせまい。一人一人の決意が未来を作りますね。未読の方はぜひ。


3)『13歳からのアート思考』(末永幸歩著/ダイヤモンド社)

作文教室の参考に、と思って開いたら、もうページが止まりませんでした。モネの「睡蓮」を見て子どもが放った言葉、「カエルがいる」(カエルは描かれていない)。これは、私の中では今年の流行語大賞なみのインパクトをもたらすこととなりました。目に見える世界をどう見つめ、味わい、泳いでいくか。アート思考は、違う角度から言葉を鋭くしていくような作用もある気がします。1章ごとに本当にワクワクする講義の連なりで、学ぶってこんなに楽しいことだったんだと思わせてくれる一冊です。


4)『マイノリティデザイン』(澤田智洋著/ライツ社)

今年は、自分の仕事に「福祉」がガッツリ流れて混んできた一年になりました。福祉はどこか遠い世界の話だなあと思っていたし、まだまだ先、くらいに思っていたけれど、実は日常の中に溶け込むようにあったし、見えないようになっていたし、気づかないような社会にもなっていたんですね。「才能の使う場所をスライドさせる」「すべての弱さは社会の伸びしろ」といった澤田さんの言葉と並行して、NPO法人み・らいず2さんと出会い、母親の介護保険利用も始まり、福祉の入口にようやく立てた一年。その分だけ、「豊かさ」を感じられた一年でもあります。


5)『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』(古賀史健著/ダイヤモンド社)

この本はもうバイブルとなりましたね。これだけ分かりやすく、深く、潔くライターを定義し、解説してくれた本は他にないでしょう。ライターは「つくる人」だという言葉には、本当に首がもげそうなくらい納得しました。折に触れて読み返してみているけれど、未だ「ここまでできない・・」と思ったり、「ここまでやるのだ」と奮い立たせたり。優しいんだけど鬼コーチ、みたいに熱く冷たく伴走してくれている一冊です。


○○○○○○


思い出せないものもあるし、あれもこれもどうせならもっと取り上げたいのですが、今年の本…と思い浮かべてパッと出てきたこれらは、確実に今年の私を支え、新しい世界を見せてくれた本たちです。

こうやって眺めてみると、「私」が現れてますね。わかりやすく実用的に書かれたものが好みなのだなとか。ビジネス書というよりも教育書的なものについ手が伸びるのかとか。「一生使える考え方」というのが、本を選ぶときも作るときも、一つの指標になっていると思います。情報としてではなく、言葉の波動を楽しみたいからですね。

あ、だから小説とかエンタメ系によりにくいのか。役に立つ、とか使える、に偏っているのは。使い道のわからない本にも、来年はもっと手を伸ばしていこう(笑)

そういえば、去年の今頃は完全に『鬼滅の刃』モードで(漫画であんなに号泣することができるとは)、その流れでいくつか漫画も読みました。

漫画は全然読み慣れていないのでピックアップできないですが、安野モヨコ先生の『後ハッピー・マニア』は安定の面白さだったし、『五等分の花嫁』にはその設定におどろいたりしました。最近読み始めたざくざくろ先生の『初恋、ざらり』もタイトル通りざらりとした感覚を残してくれる秀作ですね。続きが楽しみ!


来年も、素晴らしい本との偶然の出会いをもっと楽しみたいと思います。本づくりの方でも、来年はどんどん形にしていく年にしたいですし、書きたいなと思うテーマもぽつぽつ浮かんできているので、書き手としても成長していきたいなと思います。

なんだかんだで、本があるので、来年も楽しみです。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?