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エアアジアに乗って、ミャンマーのヤンゴンへ。

その日は朝5時に起きて、5時半過ぎには部屋を出た。久しぶりに泊まった5000円以上の宿は(というかよくよく振り返ってみたら、今回の旅でその額は初めてだった)ベッドがふかふかで、無駄に広くて、アメニティがたくさんあって、コの字型になったホテルの中庭にはなかなか大きなプールがあって、夜も朝も水の音を立てていた。

なんで私、こんな朝の早い便をとったんだろう、と寝ぼけながら歯磨きをする。多分少しでも早くヤンゴンに行きたかったんだな、予約した時の私は。と思ったけど、そうだ思い出した、この便に乗るために私はドンムアン空港に滞在して、空港直結の少し高い宿をわざわざとったんだった。

空港から少し出たら、きっと私は一度は道に迷ってしまうから。ドンムアンには昨夜18時に着いたばかりだから、私には迷っている暇なんてない、ってそうだ、そう思ったんだった。

チェックアウトをしてロビーを出て、50メートルくらいかな、の渡り廊下を歩いて、エレベーターに乗って扉を開けたら、そこはもう空港だった。

目の前に並ぶたくさんのチェックインカウンター。とフライトを目指す人の列。ドンムアンの朝は早いね、と思いながら、この旅のアジア移動でやっぱり私もお世話になっているエアアジアのカウンターを探す。チェックインやらアウトやら、忙しないね、と長蛇の列を見ながら少し朝からふぅ、と思う。

そういえばクアラルンプールで私を拾ってくれた陽子さんの友達が、エアアジアのパイロットの奥さんだった。彼が操縦する飛行機には乗れるのかしら、と確かめようのないことを思って、眠いな、とあくびをしそうになる。

5時半といえば、ルアンパバーンでいえば托鉢の時間だ。やっと明るくなりそうな空を見て、きっとあの街では今日も街の人と観光客がいろんなことを譲りながら、托鉢をしているんだ、と思う。

バリではきっと、朝早くお散歩を始める街の人が、ウブドの緑豊かな街をウロウロする頃。私がいた頃、黄金色に実っていた稲たちは、そういえばもう収穫されてしまったかしら。風になびく稲穂が見られて、よかったなぁって思い出す。

チェンマイではきっと、まだ人の少ない旧市街の城壁で、誰も見ていないのに噴水が綺麗に街を冷やしてる。寺院の前に大好きなマンゴーの屋台が出るのは8時を過ぎたくらいだったから、まだ街は多少静かだろう。

クアラルンプールはきっと今日も朝から元気。陽子さんたちもそろそろ起きて、ユマの学校の支度をし始めたりしてるかな。ペトロナスツインタワーをチラリ見ながら、インターナショナルスクールにユマを車で送りに行った日が、もうなんかとても遠くに感じるなぁ、ってまだやっぱり寝ぼけながら思う。私は朝に弱いのだ。

なかなか進まないチェックインカウンターの列。ふと外を見ると、もう空が明るかった。

この飛行機に乗ったら、45分でミャンマーのヤンゴンに着く。

この旅2度目のバンコクを過ぎながら、旅も2ヶ月目に入ったことを思い出す。予定よりも少し遅いペースになってしまっているけれど(そもそもヤンゴンはクアラルンプールの次に行く予定だった)、ここからは5カ国目だ。

そう私、今日からミャンマーへ行きます。わざわざ日本でVISAをとって、お金を払って、国境を越える。なぜだろう? なんでミャンマー行きたいんだろ。

なんかあるんでしょう、きっと。これまでの国が、行ってよかったと思えるのだから。ミャンマーも、来てよかったと思うんでしょうね。

森の中のバガン遺跡、晴れた空の中で綺麗に見られたらうれしいな。

ということで、5カ国目のミャンマーに入ります。全然進まないエアアジアのチェックインカウンターを、このまま無事に通り過ぎられれば、だけれど。

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