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ホワイト物流を目指す

おはようございます、お鍋が大好きな松本です。
だって〜寒いんだもの。
お鍋のスープは胡麻豆乳が大正義だと思っています。
なんてどうでもいいですね。
では、本題に入りましょう。

ホワイト物流とは

2019年から始まった物流事業者と荷主企業が相互に協力して物流を改善していく運動です。
深刻化が続くドライバー不足に対して、産業や社会の重要なインフラである物流の安定化を図り、経済成長に寄与するためには、労働環境を改善する必要があります。
そのため、待機時間の短縮や、短時間で荷役できるパレットの活用、夜間や早朝の積み込みの見直しなだ、商習慣そのものを見直す動きが進められています。
これにより、トラック輸送の生産性が向上し、労働時間の短縮と賃金向上が図れれば、零細事業者の多いトラック運送事業者の収支も改善につながります。

と、いった働き方改革の一環なんですが、実際のとこらどうなんでしょうか?
大手物流会社に勤める私の肌感覚と弊社の実態とを話していきます。

まず物流事業者と荷主企業が相互に協力して長時間労働を解決しようという動きですが、結論から言って不可能だと思います。

というのも、相互に協力なんてできないからです。
下記の一例を見てもらうと分かるんですが、
長時間労働になっている原因として待ち時間と荷役時間はたしかに一因ですが、それの解決策として出した答えがバラ積みではなく、パレット積みというところ。
重労働をやめて、フォークリフトで下ろせば楽だよねと言うのは簡単だけれど、
「じゃあそのフォークリフトはどうするの?所有してない企業は買えと?パレットはどうするの?とか、パレットごと荷物を下ろす訳ですから使い終わったパレットが着荷主にどんどん溜まっていくけど誰が処理するの?処理代は誰が出すの?」とか、さまざまなな問題がでてくると思うんですね、ドライバーの長時間労働の解決だけをみたやり方に過ぎなくて、実質、着荷主企業にだけ負担を強いているやり方なので実現不可能と個人的には考えます。これはあくまで一例ですが、「相互に協力」はどこ行った?といった感想ですね。

荷待ち時間の短縮に関しては、正直言って着荷主企業の規模と積み下ろし場所の設計次第だし、発注量を調整してトラックが混み合わないようにしてもらうぐらいしか無いんじゃないかとおもいます。
こちらも相互に協力ではなくて、完全に荷主企業次第と言っていいと思います。
実際、私も路線便の配達業務を毎日していますが、待たされる配達先があります。
食料品のセンターや小売量販店がそれですが、1時間や2時間は平気で待たされる事もあります。
しかし、待たされることを弊社が強く抗議するようなことはありません。
「どの業者も同じく待ってるんだから空くまで待ってろ」と言われて終わりなのが現実です。
大型連休前の繁忙期は毎度ながら酷いものです。
ここの改善には先ほども言いましたが、荷主企業のオペレーションをしっかりしてもらう以外方法がありません。
GW、盆休み、年末年始といった大型連休前はその前1週間に荷物が集中するわけですが、事前に連休がわかってるんだからもっと前から荷物を散らす事は可能なはずで、そうすれば双方とも忙し過ぎる日々を送らなくても良いわけで...

しかし、実行されないのはそれができない理由があるのか、単純に考えが巡らないだけなのか、昔からの流れを変えられないだけなのか、

もう少しだけ、ほんの少しだけで良いから国民全員が労働環境の改善について考える必要があると思う。
流れに身を任せるだけでなく、どちらが正しいとかの前に疑問を持つ事に価値があると思う。
でなければあらゆる産業でのホワイト化は不可能なのだから。


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