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継続できないのは意志が弱いからでも、能力がないからでもない。

比較 行動パターン

もっと業績を上げたい、禁煙したい、勉強したい、やせたい。
そう強く願っていても、しばらくするとどうでもよくなってくる。
毎日の行動パターンは、なかなか変えることができない。

それは意志が弱いからでも、能力がないからでもなく、
単なる感情の問題だ。

この行動に対する”快感”を、または行動を中断することに対する
”痛み”を連想すれば、誰でも行動パターンを変えることができる。

業績が落ちてきた。体調が悪くなってきた。
周囲に遅れをとってきた。太ってきた。
人はあらゆる問題を抱えているが、ふだんはその痛みに気がつかない。
でもその痛みが限界ラインまで到達すると
突然「やばい、なんとかしなきゃ!」と焦りはじめる。

そしてあわてて行動しはじめる。事態がちょっと良くなる。
まだあわてている。事態がだいぶ良くなる。
すると「問題だという感覚」が徐々に薄れてくる。
痛みが弱まって、ほっとする。
すると少しずつ少しずつ、また古い行動パターンに戻っていく。

喉元過ぎれば熱さを忘れる。
「痛み」は短期的なモチベーション。
自分を急激に動かすが、弱まればすぐに力を失う。
元に戻るだけならまだいい。

痛みに人は、慣れてしまう。
限界ラインはだんだん下がって、危機感や焦りもマヒしていって、
元よりも悪くなってしまう。

問題が完全に解決する前に、行動パターンを元に戻してしまう。
それは問題を解決する過程で「ニーズが満たされない」からだ。
人が動くのはニーズが満たされるときに限る。

痛みは友だちだ。
問題解決に向かう、小さなきっかけを生み出してくれる。
でも大事なのはその後。
その小さなきっかけを長期的なモチベーションに変換させたい。

ポイントの一つは、行動の直後に起きる特別な出来事だ。
人の脳は、快感も痛みも、
直前の行動が原因だと思いたがる傾向があるからだ。

たとえば禁煙が出来ない人の中には、
「一服すると頭の中が整理される」という思い込みを持っている人もいる。
それは以前にタバコを吸っていたとき、
たまたまいいアイディアが浮かんだ。
別の日もタバコを吸っていたらいいことを思いついた。
二度同じことがあっただけで、
「タバコを吸うといいアイディアが浮かぶ」という
”快感”の連想が作られてしまった。

本当は仕事を離れてぼーっとしていたのが良かったのかもしれない。
喫煙所にいた別の人と雑談した内容がきっかけになっていたのかもしれない。事実はわからない。
でも「ひらめかないときはタバコに限る」と思い込んでしまった。

また別の日に喫煙所に人がはいってきた。
それはたまたま好きじゃない人で、その日はなにもアイディアが浮かばなかった。
するとそこにまったく関連性がなかったとしても
「あの人がいるとアイディアが浮かばない」という
”痛み”の連想が作られることがある。
人の脳はこんな風に出来事をA=Bというように単純化したがる。

だったら、その特性を利用してみよう。

続けたい行動の後は、快感に意識を向ける。
そして「どんな点で良かったか」を質問する。
やめたい行動の後は、痛みに意識を向ける。
そして「どんな点で悪かったのか」を質問する。
もしくは「続けたい行動を、続けられた場合」
「やめたい行動を、やめられた場合」
それぞれ時間がどんどん経過していったときに、
どれぐらい大きな開きが生まれるかを想像しよう。

<やめたい行動><続けたい行動>それぞれを
・その行動を続けてしまったら、どうなっていると思うか?
・1週間後、1か月後、1年後。
・そして3年後には、自分のことをどう思っているだろうか?

時間が経つにつれてどれぐらいの差が生れるのか。
人は比較するものだから、
2パターンの行動の行く末に意識が向くと、はっきりと”連想”が変わる。
ちょっとした甘えでも続ければひどい現実が待っている。
ちょっとした手間でも続ければ、すごい結果が待っている。

では、その違いを決定づけるのが、
目の前の新しい行動だとしたら、
その行動にはどれぐらいの価値があるか
、考えてみよう。
輝く未来を作る一歩目が、たった「今」だというわけだ。

本当に現状を変えていく人は、
次の3つの姿勢で問題に取り組んでいる。

1 変えたいのなら、それは”今”変わらなければ”ならない”。
2 ”私”はそれを、”今”変えなければ”ならない”。
3 ”私”はそれを、”今”変えることが”できる”。

連想を変えて小さな一歩を踏み出せば、
人は慣性の力で行動していくだろう。
そして、人生はどんどん変わっていく。

いいことを一つはじめると、
いいことが次々と起こる。

~夫に頼らずに生きる力を手に 夫奴隷解放宣言
            30代女性のための自立支援アドバイザー~


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