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ブランディング

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ブランディングのヒントをまとめているマガジンです。
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#ブランド

RPGに倣うカスタマージャーニーマップの描き方

PL的考え方とBS的考え方 ブランド全体のユーザーエクスピリエンス(UX)を考える時に想定のペルソナをおいて、AIDMA的な認知から購買、リピートへのステップごとにどのような体験をしてもらうかを考える事が多い。売上にコンバージョンさせて直結させるPL的な考え方UXの場合は王道である。 もちろんこれもとても大事ですが、今回お話するのはBS的考え方UXである。顧客ロイヤリティを高めて、少し長い時間軸でブランドエクイティを高めてBS資産を最大化するというコンバージョンに向けてU

#がんばれ京急 2万5000ツイートが証明した京急電鉄の愛されブランド

こんにちは! ブランディングテクノロジーの公式noteに寄稿をさせていただいております、山崎です! 企業の経営課題の解決に必要なコンテンツ制作業務を行い始めてから、日頃からニュースやツイッターを見ながら情報収集することが日課になりました。 今回は、最近気になったニュースを起点に、誠に勝手ながらある企業のブランディングについて考えてみたいと思います。 本記事で取り上げさせていただくのは、横浜・品川・羽田空港といったエリアを拠点に交通・レジャー・不動産事業などを展開する京浜

ブランディングネイティブ世代のブランディング戦略

広がりつつあるブランディングという言葉の幅ブランディングというワードが、一般的になり急に幅広く使われるようになった昨今。最近では「デザイン」や「編集」に続き、「ブランディング」は一般的に広く使われる言葉になってきた感じがします。マーケティングの専門用語として限定的な意味の「ブランディング」と、多くの人が使う何にでも取ってつけられる「ブランディング」。同じ言葉を使っていても、両者具体的に指すものが異なっていることが多く、わかっていないと混乱が起きます。 私は、作る人が魅せて売

プリンが人を呼ぶ?! 岡山で最も選ばれる観光地『倉敷』が展開する観光戦略を分析。

初めまして! ブランディングテクノロジーの公式noteに初めて寄稿をさせていただきます山崎です。 初回となる今回は、全国に数ある観光地の中で独自の戦略によってブランドを作り上げたケースを探し、その戦略を分析してみたいと思います。 本記事で取り上げさせていただくのは、岡山県倉敷市の美観地区。どのようにして、“観光客に選ばれるまち”としての倉敷は成り立っているのか。その一部を分析してみます。 倉敷とは? まず、倉敷という土地がどのような場所なのか。ご存知でしょうか。 倉

ブランドはロゴ/パッケージデザインでできているのか? ブランド戦略の検討対象

このnoteは何? マーケティングエージェンシーFICCのBX事業部にて、「ブランドとはなんなのか? どうすればブランドを豊かにすることができるのか?」それをみなさんと考えるnoteを書いています。記事をまとめたマガジンはこちら→本当の価値を生むブランディング戦略(仮題) みなさんは「ブランド」と言われたときになにを思い浮かべますか? ブランドのロゴ? パッケージ? 素晴らしかった体験? 今回は、ブランドを強くしようと考えたときに検討すべき要素についてご紹介します。

事例から振り返るブランディングのプロセス~歯科医院編~

こんにちは、ブランディングテクノロジーのコピーライター・和田裕史です(note初記事なのでいささか緊張しています……)。 中小企業様からブランディングに関するご相談をいただく機会が多いのですが、「具体的にどんなプロセスでブランドがつくられていくの?」という質問が多く寄せられます。 ムリもないと思います。「ブランド」「ブランディング」と一言で言ってみても、触ることも手に取ることもできないモノがどうやってつくられていくのかは、“???”だと思います。そんな得体の知れないモノや

ブランドとは”偏り”である

■「ブランドは最適化されてはいけない」という気づきMinimalを運営していてとても苦い失敗の思い出があります。 それはあるパッケージをつくった時の事です。 パッケージはある程度のロッド(数千から数万の単位)で発注をしないと単価が折り合わないもので、小さなクラフトブランドにとってオリジナルでパッケージを作るのは本当に大変です。 小ロッドで作るとパッケージ代がとんでもないことになります。原価を抑えるためには数千の単位で発注をすることが最低条件です。 そのため、ある程度標

「1,000円の板チョコって10倍美味しいの?」という問い

■「1枚100円の板チョコと1,000円の板チョコは価格差10倍、では10倍美味しいの?」という問いに悩まされる  Minimalの板チョコはこれまで1枚900円~1500円(税抜)のレンジで販売してきました。これまで取材などで少し意地悪な質問を受けることがありました。「単価10倍で美味しさも10倍あると思いますか?」。 「来たな!」と身構えながら、この手の質問を受けた時は、「美味しさは感覚的なものだから数値化することは難しいですが、きちんとその価値をわかって頂けるように

ブランディングで売上は上がるの?

「ブランディングで売上が上がるの?」 経営者からよくある質問で「ブランディングで売上が上がるの?」ですが、経営者として「お金を使う=費用対効果」なので、当たり前の質問ですが、結論から言うとちゃんとポジショニングができれば上がります。相談で多いのが売上の課題を抱えている会社がある状態は『いくらやっても儲からない環境』でビジネスをしていています。 『いくらやっても儲からない』とは、「単価が安い」「競合が多い」「顧客との関係性が弱い」で、客観的に見れば、それじゃ儲からないのも当

『BRANDING』と『DESIGN』の本質について。

【ブランド広告の本質】『いいちこ』が宣伝部を作らずに3億から500億のブランドになった話

先日の記事がnote/twitter/newspicksでもシェアしていただいております。 『資産になるブランド広告』と「消費されるキャンペーン広告」の違いについて では、どんなブランド広告が良いかは『いいちこ』の広告を「ブランド広告」として紹介しております。 こちらの記事で、広告を打っていなかった三和酒類さんが、外部のアートディレクターの河北さんに頼んだ経緯が記事になっています。 経営にとってデザインとは何か。- ほぼ日刊イトイ新聞 印象的なのが、この記事の

なぜ、日本のブランドは負けるか

私が、様々な国で様々な企業、政府組織、商品のブランドを手がける中で、よくある負けパターンを、学術で説明しているものがあるので、そのシェアです。 ここ3年ほどは、ブランドコンサルティングの開始や、ブランド系講演に登壇するたびに、基礎ブランド論の一部として、『The Pepsi Paradox』について話します。皆さんはご存知でしょうか? 時間のある人は、私の要約より下記を見てもらった方がいいと思います。 参考1:How the Brain Reveals Why We Buy

デザイン経営とは(&考察)

以前からパラパラと聞いてはいたのですが、5月下旬に政府提言されたということで、概要をチェックしつつ、自分なりの考察を書いてみます。 時間のある方は、私の要約よりこちらからご一読を。 ※デザイナーが作っているのか、読みやすい資料となっています。 デザイン経営の概要概要は、デザインの考え方を経営層から入れることで、ブランディングとイノベーションを活性化させ、国際的企業競争力を増やすということらしいです。 まずは、デザイナー側へのアプローチより、経営側に興味と投資の喚起することに

ビジネスストーリーをクリアに構造化するツールMessage Map

こんにちは、THE GUILDの大宮(@we6tr0n)です。 プレゼンやミーティングで伝えたいことがうまく伝わらなかった… なんて経験ありませんか? 自分のアイディアを簡潔に説明するのって結構難しいですよね。 人間が人の話に集中して耳を傾けられるのは最初の8秒ぐらいと言われています。自分のアイディアに興味をもってもらえるかは、話はじめの短い時間でいかにコンセプトを簡潔に伝えられるかにかかっているわけです。 そんなわけで、今回はコンセプトを整理するためのツール「Mess