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処方提案

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処方提案の例を書きます。
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#地域医療

初めての訪問前に準備する事

初めての訪問前に準備する事

今日は僕が在宅患者さんを初めて訪問(初診)するまでに考えている事を書きます。

初回の訪問や診察に臨むまでに、いつもより時間をかけて準備しておくようにしています。
なぜなら初回の訪問や診察では、その患者さんの今後の治療方針が決まる大切なタイミングだからです。

1)情報を集めるとにかく手に入る限りの情報を集めます。
初診の際に薬剤師だけが知らない情報があるために、医師・看護師とのディスカッションに

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薬は数が問題じゃない

薬は数が問題じゃない

ポリファーマシーは薬の数が問題ではないなと再確認した話を書きます。

今日の往診同行中の話です。

医師『この人お薬多過ぎるよね・・』とポツリと漏らした声を聞き流せませんでした。
なぜなら僕は僕なりに不必要なお薬、患者さんやご家族に説明のつかないお薬は飲んでいただきたくないと考えて調剤していることと、一方で鑑査をする度にこの人お薬多いよな・・と頭の中に浮かんでいたからです。
見逃してきてしまったか

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漫然投与を減らすために気をつけていること

漫然投与を減らすために気をつけていること

今日は漫然投与をしないために僕が気をつけていることについて書きます。
今回は新規の処方が出るシチュエーションを想定してみます。

先にお断りしておきたいのは、漫然投与が医師のせいだとは思っていません。調剤した薬剤師にも一定の責任があると考えています。

以下のような方のお役に立てていただければと思います。

・これから訪問診療同行を行いたい
・訪問診療同行を行なっているがなかなか提案ができない

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40名の訪問診療同行を終えて

40名の訪問診療同行を終えて

昨日40名の訪問診療同行を終えて考えたことを書きます。

僕が働いている薬局では約8施設の高齢者向け住宅を担当しています。各施設に対して薬剤師と薬局パートナーで構成されたチームが担当制で業務にあたっています。
僕の担当している施設入居者さんに出る処方は比較的変更が多く、チームの薬局パートナーが対応を頑張ってくれています。(薬局パートナーについて)

今日は改めて処方変更の内訳を観察してみたいと思い

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残薬に対する考え方とアプローチ

残薬に対する考え方とアプローチ

今日は残薬に対する考え方と僕が行なっているアプローチを書きます。

先日Twitterで、薬剤師が介入した結果コンプライアンスが良くなった反面体調が悪くなった、というような呟きを見ました。

事実かどうかはさて置き、あり得ることですし、僕も経験した事があります。
残薬問題が話題に上る時、あたかも薬剤師の責任のように書かれることがありますが、そうではないと思っています。ただし、現実として余っている薬

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新しい症例検討会の形

新しい症例検討会の形

今日はハザマ薬局で行われている症例検討会の例を通して、薬を渡すまでではなく渡した後のフォローをはじめた時に症例に対する考え方や議論が変わるという話を書きます。

ハザマ薬局の症例検討会は有志の薬剤師数人と医師である狭間社長で開催されています。僕は企画・運営の方で携わっています。各々の薬剤師が今悩んでいる症例を持ち寄り、みんなで検討をします。それぞれが平均60名くらいの在宅患者さんを担当していること

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