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【先週の不満買取】衝撃的な映像で心にダメージが & ゴミ捨てをストレスフリーに(~2022/7/10週)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2022/7/10)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

安倍晋三元首相が、7月8日、奈良市内の路上で演説をしていたところ、男に背後から銃撃され、同日、逝去されました。心からお悔やみ申し上げます。
不満買取センターにも安倍元首相の突然の訃報を惜しむ声が多数寄せられました。

そのようななか、今週注目するのは①「映像」、30代女性で増加した②「ゴミ袋」です。これらも先週増加が目立ちました。どのような不満なのか、早速見ていきましょう。


衝撃的な映像で心にダメージが

安倍元首相が銃で撃たれるシーンが繰り返しニュースで放映されたことで、知らず知らずのうちに心にダメージを負ってしまった生活者が多かったようで、「映像」について多くの不満が寄せられました。

ニュースをつけていたら、安倍元総理が銃撃された時の映像が流れた。銃撃音と共に映像を流すのは刺激的過ぎる。せめて警告と共に音無しの映像を流してほしい。(20代・愛知県)

安倍首相が銃撃されて。地面に横たわって。衣服に血がついていて。応急処置をされている映像が、すごくショッキング。やめてほしい(30代・千葉県)

安倍さんの動画を繰り返し流されることで、人が殺される夢を続けてみるようになった。心ストレスのかかる動画の放送頻度を配慮してほしい。(30代・愛知県)

安倍元首相のニュース映像は子どもには衝撃的過ぎて慌ててテレビを消したのですが、必要性あったのかなと思います。心が弱っている友人もショックを受けていて心配です。(40代・愛媛県)

TVのニュース映像で衝撃的な瞬間を繰り返し流す際は、視聴者側がボタンを押せば見れない状態になる選択制にして欲しい。一度ならば、大丈夫だが人によっては心身に不調をきたしかねない。(40代・大分県)

銃撃事件の映像何のエクスキューズもなしに放送するのはどうかと思う。そういうのですごくメンタルやられる人もいる。(30代・東京都)

後に報道番組等では「ショッキングな映像が流れます」などの注意喚起が出されるようになりましたが、事件当初はそのような注意喚起がなかったことから気づいたら心にダメージを負っていた、という生活者が多いようです。

前代未聞の事件であり、報道としての「映像」が人々の生活に与える影響まで先回りしにくかったという実情はありますが、今回の事件を踏まえ、今後の報道番組における「映像」の取り扱いについてなんらかのきめ細かい対応やガイドラインが求められているようです。

地上波テレビにおいても、視聴する人の年齢や希望にあった映像に最適化されるようなテクノロジーの活用が求められているのではないでしょうか。

改めて安倍晋三元首相のご逝去、お悔やみ申し上げます。


ゴミ捨てをストレスフリーに

30代女性の不満投稿を見ると、先週は「ゴミ袋」への不満が増加したようです。具体的にはどんな不満が増加したのか見てみましょう。

まずは、ゴミ袋の破れやすさに関する不満です。

ゴミ袋安かったから、薄手のよくわかんないところのやつを買いました。そしたら、ゴミ箱から出して捨てる時にしょっちゅう底がちょっとだけ破れてることがある。底だけ分厚くして欲しい(30代・埼玉県)

ゴミ袋がすぐに破れるので、下半分だけ厚手のゴミ袋を開発して欲しい。全体が厚いと口が縛りづらいので下半分だけ厚手の方が使いやすい。(30代・東京都)

大量のゴミを捨てようとするとゴミ袋の底が破れてしまうという不満。重さがかかる底の方だけ厚手にして破れにくくしてほしい、というアイデアとともに寄せられています。

引き続き在宅時間が以前と比べて増えている家庭が多い中で、家庭ごみの量が増え、これが結果として、ゴミ袋の破れにつながっている可能性があります。

また、以下のような不満も。

かんびんの小さなサイズのゴミ袋を販売してほしい。そんなにゴミが出ないから袋いっぱいになるまで長期間家においておかないといけない。(30代・佐賀県)

生ゴミくらいしかゴミにだすゴミがなく、指定ゴミ袋小でも袋が余ってしまうこと。少量の場合か生ゴミだけでも普通の袋に捨てさせてほしい(30代・富山県)

先ほどの「ゴミ袋が破れる不満」とは対極で、「少量のゴミでも小さなゴミ袋に入れて捨てたい」という不満です。

一人暮らしが「標準世帯」と言われる中で、通常のゴミ袋がいっぱいになるまで捨てられないのは困る、という不満で、ゴミの「量」に関する二極化が進んでいることがうかがえます。

特に今年は記録的な猛暑となっており、ゴミを部屋に置き続けると臭いが発生するなどといった心配も背景にあるのかもしれません。

お家時間が増えることでゴミも増える。一方で少量のゴミでも捨てたい。
その背景にあるのはゴミ袋自体への不満というよりは、「もともとゴミ捨ては家事の中でも苦手。ゴミ捨てをストレスフリーにしたい」という欲求だと言えます。

だとすると、「そもそもゴミが出にくい商品」「ゴミ袋に入れなくとも廃棄・リサイクルできる仕組み」が求められているのではないでしょうか。

わがままで矛盾を内在するようにも見える生活者の不満の真相欲求に迫ることで、生活を便利にするだけでなく、社会課題の解決に迫るようなアイデアが生まれそうです。

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