【先週の生活者不満】おみくじとお金のカンケイ/フリマアプリでの身勝手なキャンセル(~2023/1/8)
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。
先週の生活者不満(~2023/1/8)
注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。
年末年始にかけて、政府が2023年の重点政策として「少子化対策」を挙げたことで生活者から注目され、不満の声も多く寄せられました。多くは少子化対策を重点化する理由や、その後ろ盾になる財源に関する不満となっており、実質増税ではないか、との不安の声が多く寄せられました。
その他、初詣、初売り、箱根駅伝などお正月ならではのキーワードが不満の中で言及された一週間でした。
そのような中で今週は①おみくじ、40代女性で増加が目立った②キャンセルに注目します。これらも先週増加が目立ったキーワードです。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。
おみくじとお金のカンケイ
2022年から2023年にかけての年末年始は、新型コロナウイルス下で3回目となりますが、初めて緊急事態宣言などの行動制限がない年末年始となったこともあり、多くの方が初詣に行かれたようです。
これにともない、初詣の際の「おみくじ」についての不満が多く寄せられました。まず目立ったのが「おみくじの値上げ」への不満です。200円や300円に値上げされた神社があったようで、それへの不満が驚きと共に寄せられています。
2022年は日常生活の多くのものが「値上げラッシュ」となった一年でした。2023年のスタートに際し、早速に「値上げ」を実感する場面に遭遇し、「おみくじまでも値上げか・・」と辟易する生活者の心情が読み取れます。
また「おみくじ」の支払い方についても複数の不満が寄せられていました。
キャッシュレス決済が進む中で小銭を持たなくなったせいか、「おみくじのための小銭がなかった」との意見が聞かれます。「両替機があったらいいのに」という要望に加え、「おみくじやお守りもスマホ決済で」という要望も聞かれ、「決済したら電子おみくじが出るくらいの仕組み」があってもいいのではとのアイデアも寄せられました。
「値上げラッシュ」「キャッシュレス決済」と言ったトレンドの中で、支払いに対する意識の変化が「おみくじ」にまで及んでいることに驚かされます。
初詣、参拝というとデジタルとは縁遠い世界のようにも思えますが、デジタルが当たり前になった今、デジタルで「お得・便利」を提供しながら、「詣でる」という本来の価値をどう提供していくのかのバランス感覚が問われています。
「アナログ・対面でないと意味がない」と認識されていた世界にデジタライゼーションの波が押し寄せる一年となりそうです。
フリマアプリでの身勝手なキャンセル
先週1週間は「キャンセル」というワードが不満買取センターの投稿の中で増加しました。内容を見ると(様々なシーンでの不満がありましたが)、メルカリに代表されるフリマアプリでの「キャンセル」にまつわる不満が多く寄せられていました。
特に、40代女性での増加が目立っています。
年末年始で時間が取れたことでフリマアプリで売買する生活者が増えたことが背景にありそうですが、どのような「キャンセル」不満があるのか、早速見てみましょう。
ユーザー同士の売買のやりとりのなかで、相手方の都合で勝手にキャンセルされたときに必要な対応についての不満が複数寄せられています。
「購入者側からキャンセルを希望されたのに出品者側の都合のようになってしまう」「取引がキャンセルされたのでクーポンが無駄になってしまった」「購入した後に質問してきてその後キャンセルは止めてほしい」など、ユーザー間で直接やりとりしているからこその「キャンセル」不満があるようで、フリマアプリに対する安心感・信頼感に影響を与えている様子がうかがえます。
リサイクル意識や節約意識が高まる中で、ますます重要な役割を果たすことになりそうなフリマアプリですが、ユーザー間で発生する「キャンセル」行為に対して、適切に介入し、心理的にも経済的にも双方が納得でき、今後の取引に影響を与えないようにする仕組みの強化が求められています。
いわゆるC2Cという新しいかたちのプラットフォームには、提供企業が直接関与できないシーンがあることから、ユーザー目線での”改善の種”がまだ隠れているかもしれません。
2023年もどうぞよろしくお願いします!
ことし1年が穏やかなものとなりますよう祈念いたします。
Insight Tech 伊藤
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