【先週の生活者不満】「忘年会」を取り巻く様々な想い/「習い事」家計が厳しいが色々と学ばせたい(~2022/11/13)
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。
先週の生活者不満(~2022/11/13)
注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。
先週は、葉梨前法務大臣が「死刑(執行)のはんこを押す地味な役職」などと発言したことに対して多くの不満が寄せられました。発言そのものに対する不満はもとより、大臣という重責を担う政治家の考え方を憂う声も多く寄せられ、政治あるいは政治家に対して不信感を増幅させている様子がうかがえます。
また、元スポーツ選手が双子を乗せたベビーカーと共にバスに乗車しようとしたところ乗車拒否にあったりサポートが得られなかったりした出来事をブログにアップしたことについても多くの不満が寄せられました。
子育てしやすい社会になってほしいと願う声が多数寄せられています。
そのようなトレンドのなかで、今週は「忘年会」、30代女性で増加した「習い事」に注目します。これらも先週増加が目立ったキーワードです。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。
「忘年会」を取り巻く様々な想い
11月も半ばとなり、そろそろ師走が近くなってきました。今年は行動制限がない年末を迎えつつあるなかで、新型コロナ感染症の感染者数の増加が見込まれており、「忘年会」開催の是非について多くの不満が寄せられました。
まずは、「せっかくだから忘年会はやりたい」との意見。感染者数が増えつつある中で開催されるか心配、といった意見です。「交流」という表現もされており、業務だけでない緩やかな接点が期待されています。
続いて、「忘年会自体、強制参加はおかしい。しかもコロナだ」という意見。確かに強制されて参加するものではない前提ですが、「仕方なく参加している」という気持ちが、「コロナ感染症の増加」と関連付けられています。これらが絡み合い「忘年会開催の是非」に関する議論を複雑にしている様子が分かります。
このような様々な論点によって、忘年会の開催に関する決定や周知が遅れているせいか、中立的な意見の中で「早く決めてほしい」とモヤモヤする意見も寄せられています。
また、感染者数の増加が見込まれる中で「駆け込み」忘年会が実施されることで感染者数が更に増加しそう、と忘年会の実施が感染者数に影響することを心配する声も聞かれます。
どうやら、忘年会については、「賛成」「反対」という単純な話ではなく、開催に賛成であっても、「積極」「慎重」という論点があり、とても一様に括ることはできないようです。
そのような中で、「オンライン」での忘年会が選択肢になっていることをうかがわせる不満も寄せられています。
とはいえ、当然、オフライン、オンラインのメリット・デメリットは異なります。
それをどちらかに決めるのではなく、忘年会を開催する日時を決めて、参加したい方法を選んで参加する、という「ハイブリッド」な忘年会が求められているのではないでしょうか。
例えば、オンラインを選択した人には、お店と同じ料理やお酒が自宅に送られてくる。オフラインでお店で参加しているメンバーとZOOMで繋がれて雑談もできる。オンラインだからこそできる余興や一年の振り返りなどのエンタメ要素も入れられる。そんな「ハイブリッド忘年会」、是非サービスとして根付くといいなと思います。
そうすれば、「忘年会」=「強制参加のつまらない時間」といった概念をすこしスイッチできるのではないでしょうか。
習い事、家計が厳しいが色々と学ばせたい
先週、30代女性において「習い事」というワードが増加しました。なぜこのタイミングで増加したのでしょうか。具体的な不満を紐解いてみます。
最近の「値上げラッシュ」のなかで、家計がひっ迫している結果、「習い事の月謝が高く感じるようになった」という不満が増加しているようです。
子供に色々なことを学ばせ経験させてあげたいという親心から、通わせてあげられる習い事に制限がかかることをもどかしく思うとの声も寄せられており、経済的な理由が子供の教育に影響を与えている可能性がうかがえます。
「値上げラッシュ」によってこのような悩みに拍車がかかっていると言えます。
そのような背景もあり、「子供の習い事が続かない」「マッチした習い事が見つからない」ことを嘆く声も目立ちます。「それなりの月謝を払っているのに」という気持ちもあり、「子供にあった習い事を見つけ確りと続けさせたい」というのが親の本音と言えそうです。
このような不満に応え、様々な習い事を試しそこから自分の関心や興味に合うものを見つけ出すことができるようなサブスクリプションサービスが求められている可能性があります。
そのサービスでは、習い事に使うアイテムを製造・販売する事業者(楽器メーカー、スポーツ用品メーカーなど)の協賛を受け、彼らの市場のすそ野拡大へ貢献する意味合いから利用料を割安にするなどの仕組みを構築することが、「子供にあった習い事を見つけ確りと続けさせたい」というインサイトに応えることが出来そうです。
学びへの探求心、学ばせたいという親心、そしてそこに貢献したいという事業者がトリプルWINとなるサービス、是非実現してほしいですね。
今週も皆さんの一週間が穏やかなものとなりますように。
伊藤
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