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【先週の生活者不満】①電車が暑い?寒い?②離乳食への期待(~2023/4/23)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2023/4/23)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は統一地方選挙が実施された影響で、「候補者」「選挙カー」「選挙演説」「住宅街」などのキーワードが増加しました。選挙のたびに増える不満ではありますが、選挙カーでの発信がうるさい、との声が多く届きました。

また、「ジェンダーレス」と言ったキーワードも増加。歌舞伎町にオープンした複合ビルで「ジェンダーレストイレ」が出来たことに対して、「ジェンダーレスの方にとっての選択肢としては重要」との共通認識はある一方で、女性が危険な目に合わないのか、といった心配の声を含め賛否両論の声が寄せられました。

そのような中、今週は①「冷房」、②「離乳食」に注目します。これらも先週増加が目立ったキーワードです。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。

①電車が暑い?寒い?

先週、不満買取センターに寄せられた不満では「冷房」というキーワードが増加しました。日による寒暖差が大きく、夏を感じさせる気温の日もあったことで「冷房」との付き合い方の難しさがうかがえる結果です。

具体的に不満の声を見てみると、特に「電車での冷房」に関して多くの声が寄せられていることが分かりました。

まだ4月ということもあり、身体が冷房に慣れていないことも相まって、「電車の冷房が寒すぎる」といった声が寄せられています。

電車の中で気づいたら冷房かかっていた。外気温度は16度くらい?なので冷房には早いと感じた。寒かった(30代・千葉県)

東京メトロ、車内の冷房が効きすぎて寒い。ホームや駅構内、駅の外は暑いのに電車内だけ寒くて、温度差がきつくて体調崩しそう...ラッシュ時はともかく、あまり混雑しない時間帯は空調をもっと弱めてほしい。(40代・東京都)

JR南武線、冷房が効きすぎている。まだ当日の最高気温にもならない時間なのに、真夏でもないのに、電車の中が寒い。(60代・東京都)

一方で、「冷房が弱く暑すぎる」との意見も聞かれました。「弱冷房車があるなら強冷房車も作って欲しい」との意見も聞かれ、個人によって感じ方が異なる典型例である「体感気温」を全体最適にすることの難しさに改めて気付かされる不満の声と言えそうです。

もうそろそろ、5月でしょ、、流石に冷房しっかり入れてくださいよ! 暑くて汗だく!なんで、送風だけなのー 始発からガンガン冷房いれて!(50代・東京都)

暑くなってきた。電車に弱冷房車があるのなら強冷房車をつくって欲しい。(40代・東京都)

最高気温が25°Cを超える夏日なのに、電車で暖房をつけてるのが暑くてありえません。冷房にしてほしいです。(30代・千葉県)

鉄道各社では気温だけでなく混雑状況を踏まえながら車両の温度設定をきめ細かく調整しており、一部の鉄道会社では混雑が予想される駅の前に前もって気温を下げるなどAIを活用した空調を取り入れている事例もあるようです。

そのような中でもやはり「個人による感覚差」を解消することは難しいようです。全員がフィットする状態を実現することは難しいという前提はありますが、例えば、車両が「暑い」「寒い」を投票できるようなスマホのアプリがあれば、少なくとも乗客の感覚と大きくずれる温度になることはないと思いますし、一人一人がそのアプリでどう回答したかの履歴から、その人のお薦めの服装や車両を提案することも可能になるのかもしれません。

デジタルマーケティングでは当たり前になった「one to one(一人一人に合わせたマーケティング)」。今後は商品を売るためのマーケティングだけでなく、時間を快適に過ごすためのone to oneマーケティングへの期待が高まっていると言えそうです。

②離乳食への期待

先週は「離乳食」に関わる不満も増加しました。「離乳食を全店舗で無料提供する」とした飲食チェーン店の取り組みに対する賛否両論の声が多く寄せられる中で、これを契機に、改めて離乳食そのものへの期待も多く寄せられました

一番目立ったのは「離乳食用の〇〇〇がない・販売して欲しい」という声です。離乳食用の卵、塩が入っていない枝豆、など離乳食ならではの制約を「手間抜き」で対応できるような商品への期待がまだまだ残っているようです。

「離乳食用の野菜の冷凍食品が欲しい」といった声も聞かれ、時間制約が強いなかで子育てを「確りと」でも「手間抜きしたい」との本音がうかがえます。

赤ちゃんの離乳食用の卵がほしい。一回に一さじしか食べられないので、ゆで卵がもったいないので(30代・愛知県)

塩の入っていない枝豆がなかなか売っていない。離乳食のために必要なので、販売してほしい。(30代・岐阜県)

離乳食始まるの本当に面倒くさい。野菜柔らかくしたのとか冷凍食品にして販売してほしい。(30代・滋賀県)

また、「レストランでも離乳食を出してほしい」といった声が「無農薬野菜で」「参考月齢がわかるように」という希望と共に寄せられました。忙しいけれども、子供の健康のことを考えて、味付けや品質に確り拘り、「丁寧に子育てしたい」との親心がうかがえます。

ファミレスに、1歳半までの子も食べられる薄味の離乳食も用意してほしい。(20代・福岡県)

子供の離乳食メニューがあるレストランが増えてほしい。できれば無農薬野菜を使っているとか、参考月齢も記載してあるメニューがあって母1人でも子どもと外食がしたい。(30代・静岡県)

「離乳食が必要な子育て中の世帯」というと、その瞬間でみれば大きい市場とは言えないかもしれませんが、お子さんをお持ちの家庭であれば必ず通るプロセスです。このような、「市場自体は小さいが必要度が高い市場」はスモールマス市場として非常に重要であり、且つ将来のファンを育てるロイヤルティ向上の観点からも有効な市場であると考えられます。

子育てをサポートして欲しいというニーズの高まりを背景に、「離乳食マーケット」の重要性に改めて注目する企業が増えてほしいものです。


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Insight Tech 伊藤

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