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不満ビッグデータからみえる”本屋さん・電子書籍”への期待

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

今週は、特別版ということで、本屋さんや電子書籍への不満から生活者の期待を紐解いていきたいと思います。

不満買取センターに寄せられた声を自由に検索・分析できる不満ファインダーで分析してみました。本屋さん、電子書籍に関わる不満は2年間で20,872件寄せられていました。

この約2万件のバイアスがない不満の声を分析すると、本屋さんへの不満と電子書籍への不満の違いが明らかになりました。

不満ファインダーを用いて分析

本屋さんへの不満を見ると、「店員」への不満が最も多く、次いで、「カード」、「品揃え」と続きます。そもそも「本屋がない」との声も目立っています。

これに対して電子書籍では、「値段」が最も多く、次いで「ポイント」「読み放題」と続きます。「読みにくい」「目が疲れる」といった意見も目立ちます。

同じ本を取り扱うサービスでも両者への期待の違いが明確にありそうです。

ここからは、本屋さんの特徴ワードとして「店員」電子書籍の特徴ワードとして「読み放題」に着目してどんな声が寄せられているのか、見てみましょう。


本屋さん:店員さんのおススメを知りたい

本屋さんへの不満で最も目立った「店員」への不満。もちろん態度のそっけなさなど対応に関する不満も目立ちましたが、同じくらい目立ったのが、「店員さんに相談したい」「店員さんのおススメを知りたい」といった声

話しかけたいけれど緊張する、という声もあり、「自分にあった本」「プレゼントに合った本」を選ぶ際に店員さんに相談できることが本屋さんの特徴として期待されていることが分かります。

本屋さん、静かすぎるのが苦手。店員さんに話しかけたら大注目を浴びてしまう。緊張する。

店員さんに本の場所を聞いたらあっちですとだけ言われた。 着いてきてとは言わないが、もう少し詳しく説明して欲しかった。

クリスマスの絵本がとても可愛いので孫と姪の子供に送ろうと思って選んだ。一応本屋さんに何歳くらいが対象か聞いたら分かる人はいなかった。一応ネットで調べてくれたり、他の店員さんに聞いてくれたりしたけれど。ポップに何歳くらいの子供におススメとか幼稚園で人気とかコメントを書いていただけると助かります。

最近では店主のこだわりで書籍が選ばれる書店が話題となっています。本屋さんを単なる「ショップ・売り場」としてみなすのではく、「本との出会いの場」として期待する傾向が強まっているかもしれません。その「出会い」をサポートする店員さんの役割が今後ますます高まっていきそうです。

言い換えれば、店員さんの個性が滲み出る書籍が並び、店員さんやお客さん同士で対話できるような本屋さんが増えると、本屋さんへのパーセプション(認識)が「自分に合った本と出会うことができる場・コミュニティ」としてが大きく変化する可能性がありそうです。


電子書籍:読み放題にしてほしい

一方で電子書籍で目立ったのは「読み放題」に関する不満。具体的に見てみると、「読み放題」であることを期待にしたのに、実際は一部しか読み放題でない、あるいは読み放題だが上限や制約がある、といった声です。電子書籍における「読み放題」への期待の高さがうかがえます。

サブスク登録したのに、読み放題で読めないものが多い。全部読めるようにして欲しいです

読み放題プランに加入しても、読みたい漫画は基本読めない。読めたとしても1巻だけ。 その程度なら読み放題プランにお金払わなくても、無料で1巻試し読みできるアプリは沢山ある。有料プランならもっと話題作とかを全部読めるようにして欲しい。

電子書籍アプリで、漫画読み放題と言う割には、最後まで読めないものが多いです。 ちゃんと最後まで別料金が掛からずに読ませてほしいです。

電子書籍サービス=サブスク=「〇〇し放題」というパーセプション(認識)が持たれていることがよく分かります。


チャネルの多様化がもたらすのはパイの取り合いだけではない

こうして比較すると、同じ書籍という媒体を扱うサービスであっても、「本屋さん」と「電子書籍」とでは全く用途や期待が異なることが分かります。

書籍に限らず、提供されるチャネルが多様化・進化していくと、パイ(一定の総量)の取り合いのように見えますが、実は、その媒体・商品との接点のすそ野を広げてくれる可能性があることが分かります。

電子書籍が普及したことで、新しい情報・興味がある情報に対する敷居が低くなり、気軽にどこでも触れることができるようになる。つまり、書籍を通じた情報収集や余暇活動が活発になる。

一方でリアルの接点を提供する本屋さんは、リアルでしかできない「こだわり」や「ぬくもり」「つながり」に対する期待値はむしろ高まり、これに対応した店舗づくりをすることで、ロイヤルティの高いファンを生み出すことが今まで以上にやりやすくなる。生活者にとっても、新しい本との出会いを得ることができる。

こう考えると、テクノロジーを活用したチャネル進化というものは、「場」の意味を再定義し、パーセプション(認識)を深化・純化(じゅんか)させる役割を果たしているのかもしれません。

どちらが大切か、残るか、ではなく、どちらとも必要。そんな風に言えるよう、私たち生活者自身もうまく使い分けていきたいものですね。


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