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【先週の不満買取】”100均”なのに100円じゃない / 盆踊りもアップデートを(~2022/8/21週)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。
(先週まで夏休みを頂きありがとうございました!お休み期間中、「もう終わったの?」とお声がけ頂いた皆様、お騒がせしました・・・!)

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2022/8/21)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は岸田首相が夏季休暇を取得し、就任後初めてゴルフをプレイしたことや、その後新型コロナ感染症に感染したことなどに多くの不満や不安が寄せられました。現役首相が初めて新型コロナ感染症に感染したということで多くの国民が不安な気持ちを募らせているようです。

今週注目するのは①「均一」、②「盆踊り」です。これらも先週増加が目立ちました。どのような不満なのか、早速見ていきましょう。

”100均”なのに100円じゃない

先週は「均一」というキーワードが増加しました。早速どんな不満なのか、見てみましょう。

不満の中身を見てみると、私たちの生活において欠かせない存在になった「100円均一」ショップへの不満のようです。

100円均一で、いつもブルーレイのBD-REを、一枚100円で買っていたのに、いきなり200円となっていた。二倍とはヒドイ。100円均一店ではない。(60代・東京都)

最近は100円均一のショップなのに、100円以外の品の方が多いかなと思うお店が多くて、値段を見て購入するのがめんどくさいし、良いのを見つけたと思っても500円だったりしてガックリする。100円商品のみの100円ショップが増えて欲しい。(50代・石川県)

100均一だったのに最近1000円超えの商品も普通にあってその商品を他で買うよりは安いのかもしれないけど100均一にしてほしい(20代・大阪府)

最近の100均って、100円のものじゃなく300円や500円など100円以外のものが多すぎて、まじで不満でしかない。100均とは!!!!(30代・北海道)

100円均一を展開しているチェーンのお店に入ってみると、実際には100円以外の商品が数多く売っていることに困惑している声が多く寄せられています。

この背景にあるのは、「以前は100円だったのに値上げされた」という価格水準への不満だけでなく、「値段を都度確認せずに自分が欲しいものが選べるのが100円均一の良いところだったのに」という気持ち、つまり「実際は均一ではない」ことへの不満です。

「100円均一だから100円だと思ったら、300円だった」というシーンでは単に300円であることへの抵抗感だけが生まれているわけではなく、「均一であることが楽しく選びやすく分かりやすいのに」という「がっかり、失望」も生まれているのです。

これは「100円均一店」への本質的な期待を毀損(きそん)しているといえます。生活者によっては値上げ以上の抵抗感を感じているかもしれません。

また、100円均一店に限らず、均一料金キャンペーンなどでも同じような不満が寄せられています。

キャンペーンの対象商品が分かりにくいことが不満。ソフトクリームが均一料金になるけれど、どれが対象でどれが対象外なのかが分からない。注文時のメニュー表に分かりやすく記載してほしい。(30代・広島県)

生活者が「騙された、がっかりした、失望した」と感じるような分かりにくさは生活者のロイヤルティや満足度を大きく低下させます。多彩なラインナップを提供することは極めて重要ですが、生活者が「分かりやすさ」「正直さ」を求めていることは忘れてはいけないと言えます。


盆踊りもアップデートを

先週はお盆休みだったこともあり、「盆踊り」への不満が多く寄せられました。多くは「盆踊りを次の世代にまで伝えたい」と願う声です。

最近は盆踊り大会やお祭りがどんどん減って寂しい。昔は良くあったのに、今はほどんど無いのが不満。(40代・奈良県)

盆踊りってすごくいい文化だなって思うけど、近隣クレームとか残念。いろいろな原因があると思うけどなんかそういうところで日本人の心が狭くなってしまっているところが一番残念だと思う。少数のクレーマーでこういう文化が失われるのはとても残念。(40代・長野県)

ハワイやマレーシアなど海外でも日本文化として催行されている盆踊りなのに、日本での存続が危ぶまれているのは残念。日本人て自国の文化を軽んじる傾向がある。(50代・群馬県)

最近は新型コロナ感染症の影響もあり、盆踊りが開催される地域が減少しました。夏の風物詩である盆踊りの文化が衰退していくなかで、「うるさい」というクレームも寄せらている地域もあるようです。このような状況を憂い、「日本文化を大切にしたい」という気持ちを呼び起こしているようです。

一方で、「今のままの盆踊りでいいのか」という問題意識を持った不満も寄せられました。

新型コロナ感染症の影響もあり、衛生意識が高まるなかで、衛生面からみて安全で快適な盆踊りとなるよう工夫することが期待されているようです。また、流れる楽曲についても、今の若い世代が躍りやすい曲も増やしてほしいといった意見が寄せられています。

盆踊りの復活。お年寄りの楽しみかもしれませんが、屋台も今となっては衛生的な問題もあり、やる必要があるのか疑問。今の時代にあった活動にしてほしい。(40代・埼玉県)

盆踊りがあったとしても、昔の歌謡曲が流れるので、全然知らないし、踊るのも恥ずかしい。盆踊りは日本の文化の一つとして残すのも大事かと思うが、残すなら残すで、今の若い世代も踊りやすい曲にしてほしい。今のままの町内会の盆踊りなら、無くなっても良い。(30代・東京都)

まさに「盆踊り」のアップデートが期待されているようです。もしかしたら、メタバース空間上の遠い故郷でオンラインで旧友と語らいながら踊る「デジタル盆踊り」が日本の文化を紡いでいくのかもしれませんね。


まだまだ暑い日が続きます。皆さんご自愛ください。
不満のない穏やかな一週間になりますように。

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