見出し画像

めがね旦那先生の著書を読んで

今日は、めがね旦那先生の著書「その指導は、しない」を読んで感じたことを書こうかなと思います。



Twitterで知った小学校の先生

初めてめがね旦那先生を知ったのはTwitterでだれかがリツイートしたのが流れてきたのを目にしたとき。

140文字までしか書けないTwitterにキレッキレの内容が書き込まれていてすぐに夢中になって過去の投稿を読みあさりました。

その中の一つをInstagramで紹介したほどです。


Twitterの投稿を読んで、当たり前に自分が受けてきた教育の意味を再度考えるきっかけになったりしました。

そして何より、私は普段発達障害の子を持つママや支援者の方の相談を言語聴覚士と言う立場で受けているので、もしこんな学校の先生が増えたら

通常級も支援級も、もっと安心して学校で過ごせる子が増えるんじゃないか

そんな想いがあふれてきました。


少しTwitterから離れたわけ

めがね旦那先生のTwitterに夢中になっていると、関連した学校の先生のアカウントを知ることになりました。

そこでは
「こんな素晴らしい先生方がいるんだ」と思う一方
「学校って職員室ってこんなブラックな場所なんだよ」という投稿も合わせて目にするようになりました。


幸いうちの息子(中2)と娘(小3)は時々学校や先生の愚痴を言いながらも学校が好きで毎日楽しく通っています。学校の先生方にも感謝していて大きな不満を抱えたことはありませんでした。

でももし学校がTwitterの投稿のような先生がたくさんいる場所だったとしたら「うちの子たち、本当に大丈夫だろうか」

起きてもない不安を抱えそうになったので、しばらく先生系のTwitterから離れることにしました。

画像2


そんな中、届いためがね旦那先生の本

そんな中めがね旦那先生の本が届きました。

読み始めたら夢中で1~2時間であっという間に読んでしまいました。

ひとことで、「素晴らしかった」

Twitterで書かれていたことがより具体的に背景も含めて分かりやすくかかれていました。



私が「素晴らしい」と感じたのは、ただ昔から当たり前のように同じことがずっと行われてきている教育現場への批判だけではなくて

今の学校現場でこんな風に工夫すれば、こんな感じで取り組めるんだ。

ということが丁寧に書かれていること。

Twitterを読んでいる時には、「きっとこの状況を変えるには大きな教育改革でもしなければ変わらないだろう」と半分諦めのような気持ちもありました。

たしかに大きな改革も必要かもしれないけど、現場の先生のやり方ひとつでこんな風に変えられるんだというアイデアばかりで

今の学校に対して希望の光が見えた気がしてうれしかったんです。


特に共感できたところ

・分からないから教えてください
・鉛筆の持ち方を直させるエネルギー
・宿題は残業と同じ
・勉強を嫌いにさせないことが大切
・「忘れ物撲滅運動の不毛さ」
・ごめんねいいよ指導


これらは、療育場面でも私が大切に思っていることと一緒でとても共感しました。


そして

・「怒鳴る」に寛容な学校現場

これも、悲しいけれど、療育現場でもまだ少しあります。

その多くが「他の方法(やり方)を知らない」ことが大きく影響をしている気がしています。

「大きな声で怒る」以外の有効な方法を知らなくて、先生方(もしかしたら保護者の方も)苦しんでいらっしゃる。


めがね旦那先生の日々の実践をもっと多くの人が知ることで、
子供に対する対応の仕方の選択肢が増えるといいなと思いました。



私に欠けていた視点

この著書の中では家庭環境がみんなそれぞれ違い、それに対する配慮についても書かれています。ここは私、欠けていたなと思いました。

私自身、恵まれた環境で育ちましたが、今は1人で二人の子どもを育てているいわゆるシングルマザーです。なのでひとりで子どもを育てることについてはある程度理解しているつもりでした。


でも誕生日やクリスマスが当たり前でない家庭、ごみ屋敷と言われるような家庭で生活している子たち、家族や兄弟の介護をしているヤングケアラーの子たちがいること…。

この辺りの視点は私の中では欠けていたところで読んでいてとても勉強になりました。


先日、パパと遊んで楽しかった話を娘が担任の先生にした時に「お父さんいつも出張とかに行ってなかなか遊べないの?」と聞かれて娘は説明するのがめんどくさいから「うん」とうなずいたということがありました。

もちろん30人以上いるクラスで今や珍しくないひとり親家庭で、いちいちこどもたち全員の家族構成まで覚えておけないよなと思いつつ、離婚していて同居していないことくらいは知っておいてほしかったなぁと思いました。

でも私自身娘の担任の先生と同じように「当たり前」と思って普通に誕生日やクリスマスの話を担当していた子どもたちにしていたこと…あったなと。


難しいけど、想像力を働かせること、相手を知り理解しようとすること、これからもっと大切にしていきたいなぁと感じました。


最後に

とっても長くなっちゃいましたけどこのめがね旦那先生の本。

学校の先生だけでなく、療育関係の支援者の方や保護者の方にも是非読んでいただきたいなぁと思いました。めがね旦那先生のやり方がすべてじゃないし、賛否両論あると思いますが、枠や選択肢を広げる視点を学べるこの1冊はおススメです。



この記事が参加している募集

推薦図書

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?