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娘からの手紙

娘はよく手紙をくれる。

自分の気持ちを覚えたての文字に写し取り、「ちゃんと読んでね」と渡してくれる。
絵が中心のときもあれば、文字だけのこともある。

娘が、「はい、これ」と手紙を渡してくれた。

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縦書きと横書きが入り混じって、はっきり何が書いてあるかはわかりにくい。だけど、文字に書き写そうとした「気持ち」はとても伝わってきた。

明日から4日間。妻と娘はスクールのサマーキャンプ。

ぼくは家で留守番。
離れ離れになるのがさみしい。娘は、手紙を渡したあとそう言いながら泣いた。


娘が産まれてから6年間。そんなに長い時間、家に一人きりなのは初めてだ。

子育てはまだまだ続くんだけど、ここまで本当によくがんばって来たなって思う。自分の在り方自体をガラガラと崩し、再構築していくような6年間だった。

昨夜、久しぶりに妻と夜中まで話をしていた。

最後は、わが子がいかにかわいいかをひたすらに自慢し合った。

誰にも引かれることなく、迷惑をかけることもなく、鼻で笑われることもなく、真剣に共感し合いながらめちゃくちゃに親バカを全開にできるのは、やっぱり共に育児を乗り越えているパートナーだからこそだろう。

そんな時間が、ただただ最高だった。

子育ても6年が過ぎ、親元を離れる機会が増えてきた。
これまでずっと一緒だったのに、親以外と過ごす時間が生まれ、そして増えていく。

それが少し不思議で、嬉しくて、さみしかったりもする。

泣いていた娘もすぐに泣きやみ、明日のキャンプを楽しみにしてる話になった。
そんなもんだ。親がいなくてさみしいって気持ちは、友達と過ごせて楽しいに勝っちゃいけない。

今夜も、noteを書いている横で娘はすやすや眠っている。

明日から4日間。
娘に蹴られることも、踏みつけられることも、のしかかられることもない夜が始まる。

「手紙を枕の下に入れたら、わたしの夢が見られるからね」眠る前に、娘がそう言って念押しをしてくれた。

それじゃあ。少し広いベットで、娘が楽しんでる夢を見よう。

では、また明日。


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三木智有|家事シェア研究家
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