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子ども達には勉強の意味や大切さより、学びを通して変わる世界を見せてあげたい

「なんで勉強をしなくちゃいけないのかな」
将来、子どもにそう聞かれたらなんて答えるだろう。


学生時代、成績も中位でやる気もなかった僕はとにかく勉強することが嫌いだった。
数学はちんぷんかんぷんだし、古文は「この時代にわざわざ読めなくちゃいけない理由がマジでわからない」と頑なに思い続けていた。

「”とりあえず”大学に入る」
この小さな目標のために、意味も見い出せないまま何となく勉強をしていたのだ。
「大学に入ったら、もう勉強しなくていい」
と言うのが、高校時代の思い込みだったし大学に入ったら単位不足で卒業見込みに名前が載らないほど勉強をしなかった。

自分が勉強が得意ではないことは小さい頃から自覚していた。
それは才能の有無などではなく、単純に「勉強に対して努力する」と言う気持ちを維持することができない、と言うことも含めてだ。
そして早い段階で「いい大学→いい会社」的コースに自分が乗れないことにも気がついた。
そうなると、もはや勉強は自分の中で「将来何の役にも立たない、不必要な知識の暗記」という地獄のような作業になった。

そんな僕だがもしも、子どもに「なんで勉強しなくちゃいけないの?」と聞かれたらなんと答えるだろうか。

僕はいま「学ぶというのは、世界を変えることだ」と思っている。

学びは、世界を変えるための2つの力を与えてくれる。
1つは「世界と対話する力」。
もう1つは「世界を動かす力」。

何かを学ぶと言うのは「世界と対話する力」が身につくということだ。
夜空を見上げた時に星をただ「キレイだな」と思うだけでなく星の名前や星座を知ればいつまでも飽きることなく夜空と対話し続けることができる。
社会や歴史を学べば、難しくてつまらなさそうな新聞の語りかける言葉が理解できるようになる。
普段何気なく見過ごしてしまっている、なんでもない風景の声を聞き取り、対話をすることができるようになる。
それだけでも、自分の世界は広がり、そして深まっていく。

世界が、面白さで彩られていく。

学ぶというのは、決して暗記した記号を解答用紙に早く書き込めるようになることが目的なわけではないのだ。

そして学びとは「世界を動かす力」を手にすることでもある。
数学的な思考ができるようになれば、自分がやっているバンドにどうやって人を集めればいいのかを論理的に考えることができるようになる。
絵を描けるようになったらチラシだって作れるかもしれない。
お小遣いの交渉だって上手になる。
誰かと話をしている時に、共通の話題がたくさん見つかるかもしれない。
勉強を通して得た学びの数々は、人との関係を生み出したり、交渉したり、問題を解決したりする時に直接、または間接的に役に立つ。
知識は、上手に活用することで素晴らしい魔法に替わる。

勉強するということは「世界と対話する力」そして「世界を動かす力」を身につける作業だ。

学生時代に勉強をしてこなかったことに対して、特に後悔はない。
いま、その楽しさと大切さに気がつけたんだからそれでいいじゃないかと思っている。
子ども達には勉強をすることの意味や大切さよりも、勉強をすることで変わる世界を見せてあげたいと思う。
意味や大切さは、大人や他人に言われて理解するものではないから。
それは、いずれ自分の言葉で、自分の価値観の中で納得すればいいだけのことだから。

【30日チャレンジDay6】

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