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『5W1Hマネジメント』


この本を読む前、私は、感覚でマネジメントをしていました。
そのため、再現性の有無やマネジメントが順調かどうかがまちまちだったり、自分の手法を体系的に説明しづらかったりしました。

この本を通して4つのことに気づきました。

1つ目は、私にとって、5W1Hという「型」を用いれば現状が好転しそうだということです。なぜなら、私は真似することが得意で、「守破離」に基づいて成功するケースが多いからです(ex.同僚の顧客対応方法を真似て、徐々に自分なりのスタイルを確立し、顧客から信頼されるようになる)。また、感覚でマネジメントするよりも、成功法として紹介されている型から始めたほうが基礎を確立でき、応用にもつながる可能性があります。

2つ目は、VUCA時代では、速さ(speed)&早さ(timing)が重要だということです。(cf.VUCA=Volatility,Uncertainty,Complexity,Ambiguity)
この時代は、変化の激しさゆえ、未来予想ではなく未来の「Vison」が求められます。コロナを代表とする不確実な時代ですので、経験則にとらわれない「Update」の力も必要です。グローバル化など世界が複雑化しており、ヒトやモノを「Connect」する力も求められます。そして、異業種間コラボも増えている"境界"が曖昧なこの時代、「Assumption」を置いてとりあえず動き、動きながら修正していく必要があります。情報にあふれたこの時代において、それを収集・整理するだけでは無意味です。活用したうえで物事を前に進めていくことが求められています。

3つ目は、「丸投げ」と「任せる」の違いは、その目的にあるということです。前者は「マネージャーが忙しさから解放されること」であり、後者は「マネジメント対象の成長」が目的です。特に、依頼する初動において、2つのうちどちらになるかが決まりやすいです。また、後者は結果的に前者を内包しますが、逆は必ずしも成立しません。

そして4つ目です。自分の能力は、経験や努力を重ねることで高められるということです。いわゆる成長マインドセットです。逆に、個人の能力は生まれながらに固定されているという考え方もあります。私は後者の場合が多いですが、前者の考え方の方が好きですし、人生が好転する時はそちらの考え方でいた時の方が多いように思います。後述しますが、経験や努力を重ねる、いいかえると、「続ける」には、目標の立て方や取り組む順序がポイントとなります。


まずは自分、そして、マネジメント対象に対し、以下を行います。

When
・時間をずらすような問いかけをし、広く深く考えさせる。(例:Continue,Start,Stopや、short-term/long-termを問うたり、半分の時間でやるなら?)
・小さく始めて早めに失敗し、PDCAを高速で回す。

Where
・「全体像→前提→ポイント→ポイントを1つずつ」の順で伝える。
・5W1H、Sを明確にし、一文を端的にする。
・分析したり施策を考えるときは、その影響範囲を問うようにする。(例:「その施策が影響を与える/受ける範囲はどこか?」「前後・左右・上下にはどんな関係領域が存在するか?」)
・原因探しの手順を守る。具体的には、①問題が「どこ」にあるか特定→②「いつ」「だれが」を問うて事実確認→③原因を「なぜ」と探る→④「どうやって」解決するか考える。(①の例:「どこが問題になっているか?」「行動のどこを変えたらいいか?」「目標に対してどこが不足しているか?」などをまず問う)

Who
・何を伝えるかよりも、「誰に」伝えるかを優先する。(例:相手の情報を仕入れて理解し相手の聞きたいことを話す、相手を主語にして施策を考える、誰が相手なのかを明確にする)
・相手に「あなたはどう思う?」と問うて当事者意識をつけてもらう。ただし、相手のスキルや知識が未熟である場合は、ある程度ティーチングしたうえでコーチングする。かつ、オープンマインドで聴く。
・「いつ」「どこで」「だれが」を使って、ターゲットを具体的にイメージする。平均的な属性に終始せず。

Why
・仕事を任せるときは、「なにを」「なぜ」「どのように」をセットで伝え、当事者意識を芽生えさせる。
・A&Q思考を習慣化する(例:「それに答える意義は何?」「何のためにそれをするのか?」「相手が本質的にわかっていないこと、本当に聞きたいことは何?」)
・大きな変化をもたらすため、全員で、まず「ありたい姿」を直感/五感/感情/観察を使って具体的にビジュアル化する。

What
・相手が行動に移せるくらい、具体的に伝える。(例:定量化、中学生にもわかる容易な言葉、相手にイメージを想起させる、SVO・期限・程度を伝える、抽象的な言葉を分解する)
・従来との比較をまじえて伝える。(例:not A but B, B than A, from A to B)
・調べたり詳しい人に聞いたりしてまず仮説を立て、軌道修正しながら進めていく。

How
・仕事を依頼するとき、まず初めに難所を特定し、一緒に対策を考えておく。具体的には、文書で伝えて見直せるようにしておく・依頼内容を復唱させる・「どこでつまずきそう/難しそう?」と問う。
・答えを簡単に教えず、ぎりぎりまで、相手が「自分で考えて決める」のを待つ。(→当事者意識の向上)
・目標をやりぬく6つのコツを守る。
① 小さくてわかりやすい単位にくだく、
② 数字を使った習慣行動にあてはめる(× ランニングする ○ 朝30分ランニングする)
③ 続けるための仕組みを整える(例:可視化、人を巻き込む、監視)
④ 「楽しめる+楽にできる」目標になっているかチェック
⑤ 楽にできることから始める
⑥ 自分の行動を冷静に観察する

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