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HERPで働く魅力は何なのか?社員向けアンケートからEVP(Employee Value Proposition)を考える

Advent Calendar オープンな採用〜実はうちって〇〇なんです〜の最終日を担当しますHERPの冨田です。

「オープンな採用 〜実はうちって〇〇なんです〜」というテーマということで、「実はうちで働く社員はHERPで働く魅力は〇〇と考えているみたいです」ということを最終的に記事でお伝えしようかと思います。

というのも、10月に育休を明けてから、採用・組織開発に分類されるようなプロジェクトに関わることが多く、プロジェクトの一環で取得した従業員アンケートの内容と分析結果をシェアしてみようと思った次第です。

HERPへの入社に興味がある選考を受けてくださっている方向けに、できるだけ恣意性の少ない(あくまでできるだけ)情報を伝えたいという思いで執筆しますが、従業員向けのアンケートから組織の魅力を言語化するアプローチは、シンプルであるものの実践してオープンにされている企業は少ないのではないかと思いますので、企業で採用や組織開発に関わる方にとっても参考になると嬉しいです。

改めてHERPで働く魅力と向き合っている背景・課題感

改めてHERPで働く魅力と向き合っている一番の理由は、「今のHERPの最重要イシューは採用だけど、うまくいっているとは言えない」ということです。

HERPは、「採用を変え、日本を強く」をミッションに掲げ、現代の企業と個人の関係に合わせて採用のあり方をアップデートするようなサービスを次々と創っていくことでミッションを実現しようとしています。

現在の事業の柱である採用管理システム「HERP Hire」は順調にシェア拡大を続けていますが、ミッションの実現を考えたときに、MRRといったビジネス指標以上にHERP全体で提供できるサービスの価値をもっともっと高めていかないといけないと考えています。

つまり、今あるプロダクトをできるだけ顧客に届けるのではなく、顧客への価値提供を通じてより多くの利用データと求める体験の声を集め、新たなサービスの価値を生み出していく仮説検証プロセスを会社全体で回していきたい事業フェーズです。

一方で、組織はこの2年で約2倍(20名→40名)に増えましたが、サービス価値を理想とするスピードで高めるにはケイパビリティもヘッドカウントも足りない現状です。

2021年に事業を運営しながら上記の自覚を深め、人材要件の水準・給与水準を上げた結果、これまでとは候補者さんが他の候補に挙げる企業の傾向が変わり、次のキャリアにおける挑戦の場としてHERPが一番マッチすると腹落ちしていただけないケースが以前よりも増えてきました。

以上のような背景から、魅力的な選択肢を提示される候補者さんに対して、「HERPで働く魅力は〇〇」ということを一貫して伝えられる候補者体験を作ることが重要ではないかと考えました。

解決のアプローチ:EVP(Employee Value Proposition)

ある企業の従業員にとっての働く魅力を言語化するフレームワークとして、EVP(Emplyee Value Proposition)というものがあります。詳しい説明は省略しますが基本的なエッセンスを参考にしました。

言語化・優先度づけにあたっての一次情報として、従業員向けのアンケート・ヒアリングと、オファーしたものの残念ながら別の選択をされた候補者さんへのヒアリングを採用しました。

辞退された方へのヒアリングは絶賛実施中ということもあり、今回の記事では前者の従業員向けのアンケート・ヒアリングの内容と結果についてのみ扱います。

今回取得したアンケートの内容

今回の従業員向けアンケートでは、下記7項目を取得しました。入社意思決定当時だけでなく、今現在何を魅力に感じているかを抽出することで、より今HERPで働く魅力を言語化することを意図しました。

アンケート項目
・HERPで働くという意思決定に大きな影響を与えた要素を教えてください(複数回答可)
・前問のうち、もっとも意思決定に影響を与えた要素は何でしたか?(回答はひとつ)
・前問の回答の理由を教えてください
・HERPで現在働き続けていることに大きな影響を与えている要素を教えてください(複数回答可)
・前問のうち、もっとも意思決定に影響を与えた要素は何でしたか?(回答はひとつ)
・前問の回答の理由を教えてください
選択肢の要素
・ミッションへの共感・社会へのインパクト・HRドメインへの課題意識
・事業の成長性(市場の大きさ、戦略の筋の良さ、SaaSであること、実際の事業成長状況、プロダクトのUXなど)
・介在価値の大きさ(フェーズの浅さ、未成熟さ、裁量権の大きさ、技術スタックとの相性など)
・成長機会
・経営陣の魅力・マッチング
・HERPで働く社員の魅力・マッチング
・カルチャー・社風・組織風土
・給与・SOによるアップサイド・福利厚生・働く環境
・その他

アンケート結果

2021/12/23時点で取締役2名を除く正社員38名(うち1名は新卒で正社員となるインターン生)全員からアンケートを取得しました(100%👏)

入社意思決定を後押しした要素として大きかったもののトップ3は、「HERPで働く社員の魅力・マッチング」「介在価値の大きさ」「カルチャー・社風」でした。

HERPで働くという意思決定にもっとも意思決定に影響を与えた要素(単一回答)

HERPで働くという意思決定に大きな影響を与えた要素(複数回答可) (1)

【HERPで働く社員の魅力・マッチング】

入社決定の決め手の第1位であったHERPで働く社員の具体的な魅力としては、論理的思考力の高さと政治的な言動を嫌うことから、合理的にスピード感をもって世の中の価値に向かって働けると期待を持てたことが大きいことがわかりました。

具体的なアンケート回答・ヒアリング結果(一部)
・半年先が全く見えない状況の中で一緒に戦える仲間だと思ったから
・選考で話をしたメンバーが優秀で人間的にも魅力的な人たちで一緒に働きたいなと強く思ったから
・会った人全員から頭の良さ、人の良さを感じたから。ストレスなく働けそうだと思った。
・開発やサービスをどうするか決めるときにあまり政治的な背景を気にせず、最善を尽くしているように見えた
・足を引っ張ろうとかは全くなくて、常にユーザー価値を考えて成果に向かって動いていて働きやすい
・変わってるけど(w)みんな本当にいい人なので、この人たち好きだわと思って働き続けれれる
・穏やか、親切、誠実、言語化能力が高く話している内容がロジカル、当事者意識を持って真剣に仕事をしている、などの理由から、自分にとって「いい人」たちだと感じている。

【介在価値の大きさ】

第2位の介在価値については、事業フェーズが浅く貢献の余地が多くあることと経験の有無を問わずにチャレンジしやすい環境から役割に捉われずに介在価値を発揮できると感じるという回答が多かったです。

具体的なアンケート回答・ヒアリング結果(一部)
・CSの既存の魅力を活かしつつ、どのようにスケールさせていくかチャレンジしがいを感じたため
・トライアルなどを通じて、一定程度は自分が入ることで企業に成長をもたらせそうだと思った。かつ、前職で未経験だったことも含め取り組む機会がありそうだと思った
・ルールや仕組みが整った会社よりも裁量権が大きく、新卒ながらいろいろな経験ができて楽しく働けそうと思ったから。またHERPが成長していくフェーズを身近で体感できるのはワクワクしそうと思った
・自分が取得した一次情報や意味合いを通じて事業やプロダクトづくりを任せていただいている
・自分が前職で経験してきたことを活かしながら、さまざまなものを最初から作っていけることが楽しい。

【カルチャー・社風】

第3位のカルチャー・社風については、情報の透明性の高さ・悪い部分へのオープンさ・関係のフラットさ・わいわい感から心理的安全性を感じるという結果となりました。

具体的なアンケート回答・ヒアリング結果(一部)
・競合対比で何が一番ひかれたか、を考えると「心理的安全性が高く、フラットなこと」だと思うので
・高い透明性を実現できていると感じた。また、自分たちの上手くいっていない部分を直視し、それを改善するためにアクションを起こしているのがよいと思った。そういう環境なら心地よく働けると思った。
・オープンでフラットなコミュニケーション、成果主義のスタンスが自分に合っているなと感じました。あと週次全体会議がかなり印象的でした。
・みんなでわいわいやってる感じ

働き続けている要素では、入社意思決定の3要素に加えて「成長機会」が重要要素とわかりました

HERPで働き続けていることにもっとも意思決定に影響を与えた要素(単一回答)

HERPで現在働き続けていることに大きな影響を与えている要素(複数回答可)

【成長機会】

介在価値の要素とも重複しますが、ユーザー価値につながる成果起点であれば、経験の有無を問わず安心してチャレンジできることから成長機会を感じていることがわかりました。

具体的なアンケート回答・ヒアリング結果(一部)
・未経験でも安心してチャレンジできる環境と思えたので
・ユーザーの価値を起点に自分が考え、自分で行動を起こすことがよしとされる文化だからこそ、自分の頭で考え、行動し、成果物を生み出すという力が身につく
・役職をあえて指定しない組織体制のため、各々が当事者意識をもって業務に取り組むことができることも成長機会としてとらえることができると思う
・事業について上流から考えれる機会は他の会社より多く、成長機会は結構ありそう
・前職とのカルチャーとの違い、転職時点でのスキルのミスマッチ等々に苦しみもがきながらも、だからこそ新しいことだらけで成長していると感じるから
・入社当時から現在まで、慢性的なエンジニア不足でとにかく色々なことを任されるのでいろんなことを勉強できたと思います。(中略)フレームワーク名で言い表せないような細かなプログラミングテクニックとか要件定義の能力とか筋の良い実装方針を建てる力とか

また、意思決定の要因と比較して、重要視する項目として「給与・SOによるアップサイド・福利厚生・働く環境」の得票が大きく増えたのは特筆すべきことかと思います。

【給与・SOによるアップサイド・福利厚生・働く環境】

従業員も金銭的に期待できるSO付与があることとリモート環境で働けることが挙がりました。

具体的なアンケート回答・ヒアリング結果(一部)
・パチンコやスロットなど、ガチャみたいな確率ゲーが好きなので、SOガチャは引ききってみたいというのが一番でかい
・レースの結果を見ずに馬券を捨てたくない
・子育てに合わせた働き方ができ、大阪から引っ越ししなくてよい
・リモートで働ける

従業員アンケートから浮かび上がったHERPのEVP

従業員アンケートから明らかになったHERPで働く魅力(Employee Value Proposition)

結果をまとめるとこんな感じでしょうか。スタートアップに共通する魅力とも言える内容なので、HERPならでは感はまだまだ突き詰められそうではありそうです。

また、実践度合いはまだまだな面だらけなので、全員が胸をはって誰に対してもこの内容だと言えるようにこれから動いていこうと思います。

また、今回の取り組みを通じて以下のようなイシューがあることも感じたので、この後の取り組みにつなげていこうと思います。

・魅力の源泉である人の魅力がさらに高まるよう、魅力的な人の採用が新たな魅力的な人の採用を生むループをつくる
・得票数が相対的に少なかったミッション・事業の成長性の魅力はさらに磨く価値はないか
・意思決定理由に対して働き続けている理由として得票数が下がった介在価値をもっと感じられる事業運営・組織運営をするにはどうしたらよいか
・長期にわたって活躍し続けられる働く環境への投資

以上です。

HERPにHRに関わる方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。他社と比較してみたいので、同じアンケート取得した方は見せ合いっこしましょう。

それでは良い年末年始をお過ごしください。2022年もどうぞよろしくお願いします。

カジュアル面談・ご相談はいつでもウェルカムです!内容に合わせてHERPのちょうど良いメンバーもご紹介できます。

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