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Tom's Photo Poem

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写真のイメージと詩の協奏を表現できればという試みです。ご覧いただければ幸いです。
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気づきの写真術

気づきの写真術

さあ、カメラを持って街に出よう
世界が違って見えるはず
カメラの眼に映る街
おや、ビルの間に面白い景色が潜んでいるぞ

しばらく歩く

花壇の中にカメラを突っ込んで
花の下から仰ぎ見る
視点を変えると世界が新鮮

街には「上を向いて歩こう」の歌が流れる

つられて空に眼を向ける
一風変わった赤い雲
一期一会だね

カメラを持って外に出る
気づけなかった街の機微
隠されていた秘密の扉
シャッター押し

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Sunset meditation

Sunset meditation

喧騒の日々
広々とした河川敷
解放された空間へ

向こうにはスカイツリー
じっと眺めていると
土手の上を通る人が視野を遮る

その影が幻想となって
様々な思いが湧き出る

日々の暮らし
平穏であることの幸せ
その危うさ

日常を歌うことが反戦なんだ
と言ったフォークシンガー
を思い出す

自然の災害は避けがたいが
人間の争いは避けられる

日常を大切に
今を生きる

Sunset meditati

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「外来種」

「外来種」

菜の花に間違われるけど
私はセイヨウカラシナ
その昔、連れてこられた
辛子を作るためにね

台湾リスさん
アライグマくん
ミドリガメ
そうそう
ブラックバス

みんな仲間さ
人間に連れられて
日本に来たのさ

でも
外来種は生態系を乱すから
って
今じゃ、邪魔者

学校じゃ
いじめは無くそうって
友達をいじめちゃ
いけないよって

でも外来種の君
さっさと出て行きな
君たちは邪魔者さ
ここに住んじ

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「皺と年輪」

「皺と年輪」

あれから何年たったろう
お互い歳をとったね 

皺も増えるわけだ

色々あったね
辛かったこと
苦しかったこと
みんな過去の良き思い出

ひとつひとつ
乗り越えるごとに
小さな皺になって
年輪のように刻まれた

知っているかい
年輪の輪が緻密なほど
木は硬く強いんだ

だから、君はとても
強くなったんだね

そんな君はとても美しいよ

一緒に歩いてくれて
ありがとう

「思う・思い遣る」

「思う・思い遣る」

空を見る
雲が流れる

水辺の梅の花
あなたを思う

梅の花の向こう側は
霞んで
よく見えないよ

思うだけじゃわからない
立ち位置が自分だからね

向こう側はどんな花
あなたの側に立って思う
思い遣るってそういうことかな

川面に雲が流れる
青い空が揺れている

あなたの思いが
わかった気がする
感謝

「水の力」

「水の力」

川沿いのいつもの散歩道
堂々として立派な岩
川の真ん中に陣取っている

あれ
こんな岩あったかな

この間の台風の大雨で流されて来たようだ
重いのに水の力はすごいね

小さな水滴は弱々しいのに
集まると力持ちだね

あんな立派な岩も動かすんだから

「偶然という約束」

「偶然という約束」

どきどき わくわく
初めてのデートの約束

時間になっても来ないあなた
とても心配したよ

2回目のデート
また1時間遅れてきた
やっぱり心配

3回目のデート
あれ? どうしたの

4回目のデート
どうしていつも遅れるの?

「ごめんなさい」を期待して、怒ってみせた

今度から約束しない

え? 何それ

私、偶然会うのが好きなの

・・・

あれから何年たったかな

いつもの通り、仕事を終えて

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「のがをにとへよりからで」(私と格助詞)

「のがをにとへよりからで」(私と格助詞)

「の」
私の、私のと言う私
何でも欲しがる欲張り私

「が」
私が、私がと言う私
どこでも出たがるでしゃばり私

「を」
私をもっと見てちょうだい
自分が一番大切ね

「に」
私に何でも言ってもいいよ
心が広い私だね

「と」
私と一緒にやりましょう
みんな一緒に助け合う

「へ」
あなたへ、あなたへと言う私
思いやりの心だね

「より」
私よりあなたが大切ね
気持ちが外に向かってく

「から」

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「悲しい時は」

「悲しい時は」

悲しい時は思い出そう
優しいあなたの眼差しと
二人で眺めたあの景色
心のアルバム開きましょう

悲しい時は海へ行き
大海原を見渡そう
波の雫に涙をのせて
流してしまおう要らぬ過去

悲しいときは山登り
天の上から見下ろそう
みんな小さく見えるでしょ
風も悲しみ吹き飛ばす

悲しい時は笑いましょう
大きな声で、ワッハッハ
笑顔が悲しみ包み込む
悲しみも笑い出す

「寂しいときは」

「寂しいときは」

寂しいときは 目をつむり
寂しいときは 君想う

寂しいときは 野を歩き
寂しいときは 花愛でる

寂しいときは 空見上げ
寂しいときは 雲に乗る

寂しいときは 目をつむり
寂しいときは 君想う

「しがらみ」

「しがらみ」

どうも身動きできないと思っていたら
蔓(ツル)がからみついていたよ

気がつかなかった
知らないうちにこんなに太くなっていた

切ってしまおう
自由に羽ばたくために

過去に戻ろうなんて思っちゃいないよ
昔話はここまでさ

今から始まる未来
ワクワクするね

旅立とう
しがらみは捨てて

新しい世界が待っている

「髭と母」

「髭と母」

散歩道にて髭のように生えた草に出会う
母を思い出す

母は昭和元年生まれ
生家は名主といわれた豪農
乳母に育てられ女学校にも通う
戦後まもなく農家に嫁ぐ

訳あって父と家を出て母の実家に戻る
住まいは実家の厩(うまや)
私はそこで産まれた
ミカン箱をテーブルにしてスタート
私が物心ついた頃は既に小さな家に引っ越していた

ただよく実家の農作業を手伝いに行っていた
母は子らに貧しさを感じさせなかった

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「人生の節目」

「人生の節目」

生まれてから30年
学校も卒業し
社会人になり
そこそこ働いてきた

我が道を振り返る
自分は何をして来たのだろうか
道を間違えていないのだろうか
ふと、我にかえる

どうやら人間は30年毎に
おのれを振り返るらしい
気を取り直して歩もう

次の30年
働き通しだね
あっと言う間に還暦を迎える
また振り返る

老いを感じる
自分の足跡
これでよかったのだと
言い聞かせる

またまた30年
今度は9

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「本当の君」

「本当の君」

水には色が無いと思っていた

水面の中にたくさんの色を見つけたよ

凄い才能持っているんだね

いつも黙っていたからわからなかった

心が綺麗だね

触れることがなかったから知らなかった

本当の君は素敵だね

表の姿だけしか見ていなかった

本当の君は多彩だね