破壊と再生ー25歳はじまり日記ー

ついに完結「破壊と再生シリーズ」 今、破壊の時に思うこと。

という事で、長かった「破壊と再生」シリーズの本当に1番初め記事に書いた「食べて、祈って、恋をして」の主人公の言葉をもう一度。

「混沌とした世界からの脱出。実は、自分ではなく周囲の世界が混沌としていて、自分はただそれに囚われ、そこを抜け出せなくなっていただけ。破壊は神からの恵み。破壊から新しい自分を生み出す。変化を恐れ続けてはだめ。」

実家を飛び出して3日目くらいの憂鬱な自分に、この言葉は真正面から突き刺さった。変化を起こす時、きっと潜在的には自分を信じられているから、楽な道を去った。それとも、勇気を持ってるから去るというよりは、もしかしたら、ここにもう学べることはないよって、見えないものに導かれ、追い出されているのかもしれない。

振り返ってみれば、25年の中で色々な破壊と再生を繰り返してきたが、いつだってそれは本当に自分が望んでいた道に導いてくれていた気がする。そして、最後まで温かく私を信じてくれていた場所にもしあれ以上いたとしたら…正直、想像がつかない。そして、あの温かい場所が記憶の中にあったからこそ、次のステージで破壊を起こして死にそうになっても、真に人間として腐ることはなかった。

先日の誕生日を祝ってくれた経営者の方がいた。挑戦を忘れず、還暦を迎えた今でも、いろいろな機会を探し回っては失敗したりしているという。そのバイタリティは本当に心から尊敬に値するものだ。35歳も歳の離れた素晴らしいお友達なのだけれど、その人が教えてくれたこと。とても素敵な教え。

「何度も何度も失敗しなさい。それくらい、いろいろなことを求めてみなさい。そして、その時に大事なのは、学ぶこと。”これが間違えていた。あれは正解だった。”と。そして、自分の映画を撮っているみたいに、心の中でカットをかける。はい、次!って。そしたら、人間腐らずにすむ。どんな酷い経験をしても腐ってはいけないよ。」

心の中でカットをかけるなんて、なんておしゃれな表現!私が監督をしていたことも知っていたからこそのこの表現!心がじんわりほぐれた感覚だった。寒い冬にホットココアを淹れてもらった時のような。

私は、カットする方法も彼から習得したのだが、それと同時にかつて与えてもらった愛情、笑顔、注がれた黄金に光る数々の嬉しい言葉、それが全て詰まった記憶。それを胸に手を当てて思い出すと、本当に前に進む原動力になる。

人から与えられたこと以外だってそう。あの日の月。宇宙がくれた洗練された言葉。天からの導き。思いっきり泣いた日の大粒の涙。ポカポカの太陽の中でのお昼寝。

記憶の中でキラキラするもの全て、今の私を支えているように思う。

全てエネルギーだから。

今はもう目には見えなくても、あの日あのときのエネルギーを思い出したら、今それを感じて元気になることはできる。

だから人間には記憶するという能力があるんだと思う。

あまりに辛い日に、大好きなアイスクリームが食べたくなるように。
悲しいことがある、それを感じられるから、同時に、あまりに多くの幸せを覚えていて、いつでも思い出して、元気になれるのだと思う。

前編後編だったはずの破壊と再生!
後編がこんなにも長くなってしまうとは!!

変化は時に怖いものかもしれないけれど、変化しなければ何も学べないし、手に入れられない。”変化、破壊、ゼロになる自分は神からの恵み”

だから私は、「破壊」を選ぶ。破壊し、変化し、人生で感じられるすべてのことを感じてみたい。人生の時間は有限なのだから。

ー 完 ー


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