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私が65歳で社長を引退.....その本当の理由とは!?

こんにちは!
今回は私の著書『社員を喜ばせる経営』(現代書林)より、
今いる社員が辞めずに育つ、人材育成の成功法則をお届けいたします。
書籍から引用しつつお話します。


私が65歳で社長を退いた理由。

多くの経営者に65歳で社長を退くことをすすめています。
私自身、55歳の時にあと10年で社長を辞めて会長になると決心し、実際に10年後にバトンタッチをしました。

ところでなぜ65歳なのでしょうか。
65歳というのは高齢者の仲間入りという年齢ですが、実際には70歳を過ぎても健康には何の問題もなく、今まで通り現役で社長の仕事を執務できる人は沢山います。
高齢者といえば、一般的な70歳過ぎまで健康年齢は伸びています。

「65歳で引退は寂しいよ」とみんなおっしゃっています。
ところがそういうことではないのです。

次の社長を育てるという期間が65歳から70歳以降までだということを私は言いたいわけです。
しかしよく考えてみてください。
社長交代であったとしても、必ずその日を最後に完全引退することはないのです。

陸上のリレー競技でもバトンを渡すとき、前の走者と次の走者がしばらく一緒に走るでしょう。
そうすることでバトンの移動するスピードが変わることなく、早くスムーズに渡せるからです。

事業承継のバトンは何かと言えば会社の経営です。
事業や社内体制です。そういう毎日続けている様々なことが、社長の交代のために滞ったり、スピードダウンしてはいけません。

事業承継でバトンタッチした途端に元社長が経営にノータッチになるのは、そのようなリスクをはらんでいます。

事業承継によって経営の流れを淀ませないために、社長のバトンタッチも陸上競技と同じように、しばらくは先代と次期社長が並走すればいいと思います。
先代は過去の経営を知っているわけです。
後継者は過去の経営を知らない。
ただ新しい感覚を持ってやっている。

この2人が一緒になって会社の経営を並走するっていうのは一番いいことだと私は思うのです。

社長交代によって、経営の最終的な決定権は後継者のもとに渡ります。
対外的にも実務的にも、経営のバトンタッチは完全に次期社長の手に握られます。
しかし現実には、しばらくは社長を退いて会長となった先代社長と次期社長の二頭経営でいくのが合理的です。
次世代の経営チームにとってそれはありがたいことでしょう。
考え方は柔軟にしていくのでいいのです。
まず社長というポストだけを譲り、しばらくは見習い社長をやってもらう。そして後見人として会長が見守り指導する。
その並走の経過段階を経て、自主的な事業承継を少しずつ完成させていけばいいのです。


この間もとある社長が
「俺がやんないと駄目だ」
と言っていました。

しかし、何年できるのですか、その素晴らしい経営が。

65歳、70歳になったときに、だんだん能力が落ちてきます。
そのときに突然、次の社長にバトンタッチではなく、早めにバトンタッチして自分は会長になって、社長と一緒になって並走する期間が絶対に必要だと思います。
そして社長が何か困ったときに応援団になってあげる。
これも一つあると思います。

企業も社会貢献が必要ですから、例えば業界活動は先代がするとか、
いろいろな社会的な役割は会長がやって、実際の本業は社長がやる。
そういう役割分担もできるかなと思います。

65歳前後の社長の皆様。
並走できる時期は今しかないんです。
若い後継者がそれなりの一人前になって、いい経営をして会社を残していくために出来うる限りのことをしてみませんか。


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