見出し画像

会社の考えは経営理念・ビジョン・ミッション・社是に言葉として示せ!

こんにちは!私は軽食も大好きなんですが、
KOKO というサンドイッチ店が丸ノ内南口にあって
ここのたまごサンド・コールスローサンドが最高に好きなんです。程よく水分があるパンに新鮮な具材がたくさん。
店構えも個性的で店内は昭和感満載です。音楽は50年くらい前の曲がよくかかってるかな。丸の内南・有楽町付近に用事があったら是非立ち寄ってみてください(久しぶりのご飯屋さん紹介でした)。

さて、今回は私の著書『社員を喜ばせる経営』(現代書林)より、
今いる社員が辞めずに育つ、人材育成の成功法則をお届けいたします。
書籍から引用しつつ、当時を振り返りながらお話します。
シリーズものですが、ここからでもお読みいただけます。


経営理念・ミッション・社是は、言葉として表現されていること。
 
いろんな会社のホームページを開くと様々な経営理念が見受けられます。
経営理念でなくミッション、あるいは社是として掲げているところもありますが、たまに掲げて無いところもあります。
例えば大塚家具は、まあ親子で色々あって株の問題等もあった時に、ふとホームページを見たら経営理念とかミッションは出ていませんでした。
例えばもし経営理念を全面に出して言葉にしていたら、違った結果になっていたかもしれない。
子どもはお父さんのお客さんに対する考え方とか、そういうのをバサッと切ってしまって、ニトリとかああいうところと競争するような価格戦略に入っていきました。
結局なくなってしまったんですけど、やっぱり理念・ビジョンはちゃんと書いて、それをみんなで確認し合うっていう作業をしたほうがいいと思います。

大阪の料亭で鮎の塩焼きを食べない人がいて、そのまま下げて次の客にまた出してるっていうようなこともありましたし、それから牛肉も輸入牛肉なのに、国産のA5牛肉だって言って売ってたとかね。懐かしいですね。
そんなニュースもありましたけど、
そういうことをしちゃいけないって書くんじゃなくて、
お客さんの幸せや、
味をちゃんと保つ、いいものにするといった理念がきちんとあって、
それを唱和してたら、回し提供や虚偽なんか気持ち悪くてできないですよ。

もう一つ、従業員の不正のあるところはこの理念やビジョンが明確でない・社員で唱和してないっていうことが確認されてるっていうのを聞いたことがあります。
世のため人のために会社があるということを伝えていくと、やっぱりちょっとポケットに入れて横領することは少なくなる気がします。

一番大きな枠組みとして経営理念があり、それはミッションであり社是とする。
大切なのはいずれにしても『はっきり言葉として表明されてる』ということです。
社長の頭の中にあるというのは何の意味ありません。

理念どこにあるんですか、と聞くと、
俺の机の中(にある)
という回答。これは全く意味がない。

なぜかっていうと、この理念とかビジョンって社長がまず自分で実践することが必要だけど、
次に一番重要なのは社員がこの理念を納得して、
それに近い行動をしていくということ
です。
お題目のようにね。ただ、暗記させてやってるんじゃなくて
必ずその理念をみんなで読ませて(前回もお伝えしたアファメーションですね)
目で見て、口で言って、耳に入れて落とすっていう、この作業をきちっと、毎回していけば、鮎を使いまわすこともないし嘘の牛肉を売ることもない。
これが浸透したら、インチキのないきちっとしたものできる。

経営理念の根幹の考えは時代によってコロコロ変わるものではありません。
そもそも理念ですから変わらないものなんです。
全く変えてはいけないんじゃないです。
うちも20年ぐらいの中で7、8回変えてます。
唱和してると、これおかしいな、何か足りないな、と思います。
うちは「明るく楽しく元気に前向き」なんだけども、楽しいって言葉がちょっと前まで入ってなかったんですよ。
それを多分5年ぐらい前かな、役員会で言ったんです。
楽しいっていうの入れない?って。
楽しくなかったら意味ないじゃんって。
全く変えていけないんじゃなくて足りないものとか、てにをは、が違うとか何か時代に合ってないものであるならば変えていかなきゃいけないと思います。

もちろん会社を引き継いだ新しい社長が文言を微調整して変えることはあって良いでしょう。それはむしろ良いことだと私は思います。
しかし根幹となる考えについて、
下克上で社長が変わった場合でない限り変えるべきものではありません。

下克上であっても初めの5年ぐらいは守った方がいいかなと思います。
M&Aで会社を売って、買われた会社の理念がガラッと変わっちゃったら社員はみんな困っちゃうよね。
時間をかけて徐々にやるべきではないかなと私は思います。
変えてはいけないことは勿論ないけれども、基本的な考えは変えないほうがいいです。

うちの社長も入社式で新入社員に向けて理念を7、8回は言ってました。
もう一つ追加すると、社長の器ってのがあるんですよ。
自身の器以上になれない中で、この理念とかビジョンが器を上げていくから、みんなの求心力がそこに出ていく。
中川政七商店という代々続くお店で、政七という名前も代々継がれているのですが、
今回社長が会長になって、一族じゃない社員さんに社長職を譲りました。
その会長がいう事で印象的だったのは、

社長の言うことを聞くな。理念・ビジョンの言うことを聞いてほしい。
という事でした。
言う事を聞くな、なんてのは極端だけどね。
社長に向くんじゃなくて、理念・ビジョンにまず向いてよってことでしょう。
多分社長はまだなりたてだし、時間もかかるから、
まずやっぱり理念ビジョンに合ってるかどうかを考えてちょうだい、
ということを言ってるんだと思います。

私もうちの社長もね、200人の社員をもつ器かどうかというと、
どちらもそんなに器は大きくないと思いますよ。
けど200人が維持できるって、理念ビジョンをきちっと伝えて、
これをやってこうよって言葉にすることで求心力ができて、
200名のチームになってんじゃないかなというふうに思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?