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南北相法現代語訳

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江戸時代に活躍した観相家、水野南北が残した人相術の聖典『南北相法』の現代語訳版です。これまで『南北相法』の現代語訳版は数多出版されてきましたが、個人的に満足できるものがありません…
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南北相法(前編/巻ノ五)

南北相法(前編/巻ノ五)

水野南北居士 著
門人 平山南嶽・水野八氣 校

《人中(にんちゅう)を論ず(人中は鼻の下から、口の間の事を言う)》一 人中は神気の強弱を知る。また、命の長短を知り、子孫の有無を論ずる。

△ 人中が短い者は根気が薄く、思慮が浅く、涙もろい。また、少しの事に驚き、人と長く付き合う事が出来ない。

△ 人中が優しく、素直に観える者は、心が素直である。また、心が優しく、涙もろい。少しの事に驚く。

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南北相法(前篇/巻ノ一)

南北相法(前篇/巻ノ一)

元祖 聖徳皇太子
中祖 水野南北居士著

天保書院蔵

南北相法凡例一 古(いにしえ)より、数篇の相書があるとは言っても、未だ相法における体・用・妙の三つは区別し難い。ゆえに、この書においては、まず、骨格・血色に現れる事を論じる。これは、つまりは、相法の体である。次に、骨格・血色に現れるところの道理を明らかして用い、これを看相の用とする。最後に、骨格・血色の義理を離れて、さらに詳細を論じる。これを

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