音で繋がるSNS・nanaー気軽に誰かと音を楽しむ
SNSといえば、TwitterやLINE、Instagram、それからYouTubeなどが思い浮かぶと思います。
Twitterならテキスト、Instagramなら画像、YouTubeなら動画がメインコンテンツですね。
それでは、それら視覚的なものではなく「音」で繋がるSNSがあるのを御存知でしょうか?
今回は、音楽で繋がるSNS・nanaについてご紹介します。
音楽で繋がるSNS・nana
nanaは、株式会社nana musicが運営するSNS・アプリです。
2012年8月から日本国内で、同年11月から海外でもサービスを開始し、現在もユーザーを伸ばしながら運営を続けています。
サービス名の由来は、「ラララ」「ナナナ」といったハミングの音から取ったもの。lalaという名前の案も出たそうですが、大人の都合でnanaに落ち着いたんだとか。(公式ブログより)
ユーザーの半数以上は10代、中には海外ユーザーもおり、比率としては海外ユーザーは30%強といった程度。
nanaは、音を通じてユーザーどうしが繋がることを目的としてサービスを提供しています。
nanaでできること
nanaでできるサービスは基本的には「音の共有」です。
ユーザーが投稿した音声に、別のユーザーが音声を重ねるコラボ投稿で音と人が繋がっていきます。
とはいえ、これだけではあまりピンと来ないですよね。
詳しくサービス内容や使い方をご紹介します。
音楽の共有
まずは音楽の共有です。
楽器の音や歌声を、スマホやPCから投稿できます。
楽器の音は、一番簡単な方法ではスマホで直接録音してしまうこと。ピアノなどアナログ楽器に多い方法ですね。
他には、エレキギターなどデジタル対応した楽器では、スマホ・PCの間に録音機器を通して音を投稿することもできます。
歌声も同じく、スマホで直接録音する方法と、録音機器を通して投稿する方法があります。
声の共有
声の共有は、歌声とは別の音声です。
nanaでは主に音楽を共有しますが、その他に声劇の投稿もあります。
nanaの音声投稿ではキャプション部分に自由に文章を投稿できるのですが、そこに台本を書き、別のユーザーがそれに沿って声劇をコラボの形で投稿できます。
音だけでなく、作家としての練習にも使えるんですね。
こちらも音楽と同じく、スマホで直接録音する場合と、録音機器を通して録音する場合があり、特に規定はないためユーザーごとに録音方法は違います。
暇つぶしから夢を追う人まで
nanaは、2021年4月の時点で1,000万人を突破しています。
その中には、TwitterやInstagram同様暇つぶし程度に利用している人と、夢を追ってnanaを利用している人がいます。
暇つぶし程度の利用では、投稿を聞いて楽しんだり、自分の声を投稿したりします。気が向いたときに触る程度ですね。
今回は夢を追ってnanaを利用する人を深堀りしてみましょう。
nanaで夢を追う方法
nanaの中では、音楽方面で夢を追う人を応援するイベントが定期的に開催されています。
イベント内容は様々ですが、「コレサワ」などのメジャーアーティストとのタイアップコンテストや、nana独自のランキングイベントなどがあります。
このように、nanaは決して弱小サービスではないため、ここで結果を出すことで自分の経歴として提示することができますし、イベント規模によってはメジャーデビューのきっかけになることもあります。
nana出身でメジャーデビューを果たしたアーティストでは、「クラスメート」がおり、その他にも元々nanaユーザーのアーティスト「音莉飴」のあかねさんなどもいます。
また、イベントでなくてもnanaには「DECO*27」など有名アーティスト自身が音源を配信することも多く、そこに自分の音を重ねてコラボ投稿することで人の目につくチャンスもあります。
中にはLantisやMicrosoftなどの大手企業コラボもあるため、その道で夢をかなえたい若い世代には非常に魅力的なサービスですよね。
動画投稿より気軽に
音楽や声劇の投稿というと、YouTubeやニコニコ動画といった動画共有サービスを思いつく人が多いと思います。
それらの動画共有サービスに比べ、nanaは比較的気軽に音声投稿ができる魅力があります。
動画共有サービスで音楽を投稿する際には、
・伴奏の作成
・歌声の作成
・MIX作業
・サムネイルの作成
・動画の作成
といった具合に手間がかかります。もちろん時間やお金も。
一方、nanaでの音声投稿では、
・自分の担当する音の録音
のみでOK。
機械が苦手でも、日常的に使っているスマホのみで投稿できます。
動画共有サービスを使って投稿をするより、nanaを使って音声投稿をするほうが圧倒的に手間・時間・お金がかかりません。
暇つぶしのユーザーから、夢を追うユーザーまでが利用するため、nanaではファンの獲得も可能。
動画共有サービスへ投稿する勇気がなくても、nanaでなら投稿しやすい気がしませんか?
音を通して人と繋がれること
nanaは独自の形態と「音楽で世界中の人々を繋ぐ」というキャッチコピーでサービスを運営してきました。
そしてキャッチコピーの通り、nanaは音楽で多くの人々を繋いできました。
nanaが長く愛され、多くのユーザーを獲得できた理由はなんなのでしょう。
それはやはり、nanaのもつ独特の「気楽さ」ではないでしょうか。
nanaの持つ独特な特徴
(nana:キットカット買っとかんといかんかったのにあんたが買っとかんかったでいかんかったんだわ【伴奏】)
nana以前にあった音声共有サービスや動画共有サービスでは、サービス名や雰囲気から、声を使ったサービスとしての売りが強く、また権利問題などの線引きが難しいという面もありました。
共有されている音声が、公式の音源から抽出したものの流用であったり、なりすましで数字を稼ごうとしたりするユーザーも多々いました。
nanaでは、伴奏を含めて「自分の作ったもの」を共有するというのがサービスの基本です。
クリエイターとしての技術や発想が求められていることも手伝い、流用された音源などは、音が綺麗であってもnanaでは注目されません。
指が弦を擦る音が入ったアコースティックギターや、鍵盤の音が入ったピアノの音の方が人気になるんですね。
デジタル音源であっても、原曲のコピーではないアレンジ音源などであることが数字を伸ばす要因となります。
あるいは、オリジナル曲の投稿でも人気を得られる場合があります。
例えば、nana公認クリエイターの「okayu」はオリジナル楽曲の投稿に加え、その伴奏も投稿しています。その中の「キットカット買っとかんといかんかったのに」はキットカット公認のテーマソング。CMにも起用されました。
このように、オリジナル曲・アレンジ・アナログといった、それぞれが作ったものが人気を得られるような空気感があります。
サービス名の由来であるハミングを口ずさむように、気楽な気持ちで、音を通して人と繋がれるサービス・nana。
人と簡単に会えないコロナ禍の今、音を通して人と繋がる時間を作ってみてはいかがでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?