土岐傑

昭和19年(1944年)生まれの79歳。 エッセーはじめてみました。オリジナル小説も執…

土岐傑

昭和19年(1944年)生まれの79歳。 エッセーはじめてみました。オリジナル小説も執筆中。

最近の記事

老いらくの恋21

ひさしぶりの投稿です。二月27日、恋の相手の節子が他界して五ヶ月が過ぎた。5回目の月命日の先週木曜日、体調を崩して五日間寝ていました。否応なく年を感じます。我生涯初の小説我的愛人を読んでいただいたかたからの反響はさまざまです。第一章を読んだ所で涙した人が幾人かいました。あそこは泣く所です。起承転結の起として割と良くかけたと思います。第二章で一転明るい若者のすがたが表現できました。主人公の弥生は妻の節子をイメージしながら書いた。立ち姿の美しい女性でした。節子は弓道五段、姿勢も良

    • 初めての小説「我的愛人」が出版されました

      土岐傑、79歳にして初めて小説を書きはじめ、やっと出版されました。 少し紹介させてください。 「我的愛人」は「ウォーターアイレン」と読み「私の妻」という意味です。 妻・節子の76歳の誕生日に脱稿しました。 残念ながらこの2ヶ月後、節子は黄泉の国へ旅立ってしまいました。 見てもらえなくて残念ですが、何度も読んで聞かせました。 いつか節子の感想を聞きたいな。 書籍について詳しくはこちら(幻冬舎ルネッサンス) https://www.gentosha-book.com/pro

      • 老いらくの恋 第20話

        老いらくの恋 最終章です。 チヨ子さんとそのご一統様に恋しています。 ご存命なら多分100歳です。 チヨ子さんは奇跡の人です。 四国の山奥、面河に生まれました。13人兄弟の長女です。 学校には弟妹を背負って通いました。学校は小学校で終了しています。 後に結婚し、4人の娘を授かりましたが、夫が肺を患い療養所に入所しました。次女はまだ高校生、三女は中学1年生、四女はまだ小学生でした。 女手一つで、見事4姉妹を育て上げました。どんなにご苦労があったか想像すら出来ません。 上の写真

        • 老いらくの恋 第19話

          女性作家に恋してます。 今回の恋人は“大山淳子2さんです。 大山さんの代表作は『猫弁シリーズ』でしょう。 主人公は百瀬太郎。東大法学部を主席で卒業し、在学中に司法試験合格という秀才です。 抜群の秀才ながら、一般常識にはからしき頓着しない。いや出来ないのです。大手法律事務所に職をえるが、猫の多頭飼い紛争を担当し、一切手を抜かず見事解決します。しかし、解決にいたる過程では尋常でない時間をかけ、弁護士の報酬をかけた時間でわると、時間給2円という有様。法律事務所から愛想をつかされ、「

        老いらくの恋21

          老いらくの恋 第18話

          この老いらくの恋もしばらくお休みでした。 以前書きましたが、生涯初の小説「我敵愛人」の校正に追われていました。 現時点はゲラ刷の最終校正も終わり、今は製本配本を待つばかりです。手前味噌ですが、なかなか爽やかな小説ですよ。6月に配本予定ですのでお楽しみに。 また、個人的な雑事もあり、話をつむぐことが出来ませんでした。この件はまた別の機会を設けてお話したいと思います。 さて、前回に続いて菅野雪虫さんについてお話します。 多分この本を読むのは5回目になるでしょう。読むたびに新しい

          老いらくの恋 第18話

          老いらくの恋 第17話

          魅力的な女性作家に恋してます。 今回は 菅野雪虫(すがの ゆきむし)さんです。 福島出身のファンタジー作家です。 「ソニンと燕になった王子」で第46回講談社児童文学新人賞受賞。 本作「天山の巫女ソニン」は「ソニンと燕になった王子」を加筆改題したものです。 ファンタジーに分類されるが、怪異に伴う話しは少ない。 ソニン・シリーズは第5話まで続き、外伝が2冊あります。 この7冊を通じて読み取れるのは、国の運営、王族間の権力争い、戦争、ファンタジーの枠に収まらない世界が展開されます

          老いらくの恋 第17話

          老いらくの恋 第16話

          魅力的な女流作家に恋しています。 私は気に入った作家に出会うと、連続してその作家を追う癖があります。 第1回目は 柚月裕子(ゆづき ゆうこ)さん 柚月さんの代表作は『最後の証人』、『検事の本懐』とつらなる、検事佐方貞人シリーズだろう。 秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)を絵に書いたような、硬骨の佐方貞人は難事件を解決していく。その過程では、検察トップの事なかれ、保身の態度とぶつかっていく。一読の価値あります。 主人公の神場智則は群馬県警捜査第1課の刑事であった。 定年を迎え四

          老いらくの恋 第16話

          老いらくの恋 第15話

          日本国憲法に恋しています。 第14話に続いて、憲法のはなしです。今回のテーマは「憲法改正」です。 皆さんはこんな事を聞いたことありませんか? 『日本国憲法は、制定されてから70年以上経っても一度も改正された事がない。こんな憲法は日本だけだ、おかしいじゃないか。』 『憲法改正のハードルが高すぎる。憲法第96条の規定は  “憲法改正には各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会に提案して承認を得なければならない。さらに国民投票で過半数の賛成を必要とする”  これでは激動する世界情勢

          老いらくの恋 第15話

          老いらくの恋 第14話

          日本国憲法に恋しています。 ロシア・ウクライナ戦争以降、改憲論が勢いを増しています。 こんな時こそ、じっくり憲法を考えて見ましょう。 本を2冊紹介します。 1冊目は「憲法主義 条文には書かれていない本質」 2冊目は「憲法という希望」 この2冊とも点訳しました。 まず「憲法主義」2014年7月29日 初版 南野教授が内山さんに対面して、憲法を解き明かすスタイルで本書は構成されている。 内山さん可愛いですね。彼女は、翌年慶応大学に現役入学をはたしている。 詳細に入る前に、感

          老いらくの恋 第14話

          老いらくの恋 第13話

          奥西博子さんに恋しています。 ご本人の承諾を得ていますので実名をだしました。 奥西さんは現在93歳10か月。残念ながら足を悪くされ、介護施設に入居されています。 終戦時は大連におられ、女学校を出られたあと、引き上げられました。 多分、引き上げに際しては、相当なご苦労をされたものと思います。 奥西さんは、約27年間、PCを使って点訳活動をされていました。 同時に、朗読ボランティア活動をされていました。 昨年、箕面市長から表彰を受けられています。 皆さん、どうですか? 90歳を

          老いらくの恋 第13話

          老いらくの恋 第12話

          南九州に恋しています これは西都原(サイトバル)古墳群です。 宮崎県西都市にある、前方後円墳31基、方墳2基、円墳286基、西日本最大の古墳群です。 私が最初に訪れた時は、ここから約4km東南の新田原(にいたばる)自衛隊基地から飛び立った戦闘機が轟音を発して飛び交っていました。 さて、この地にいったいどんな人々が住んでいたのでしょう。 ここから北に宮崎県三郷町に「百済の館」なるものがあります(私はまだ行った事はありません)。なんでこんなところに「百済の館」不思議ですね。 こ

          老いらくの恋 第12話

          老いらくの恋 第11話

          古墳に恋しています。 第1は 熊本県山鹿市にあるちぶさん古墳。 形の良い丸い岡が並んで乳房のようです。 節子とここを訪れた時は、玄室まではいることが出来ました。(現在非公開) 同じ山鹿市に熊本県立装飾博物館があります。 実は二本いある装飾古墳の訳6割が九州にあります。 博物館には実物大のレプリカが展示されていて一見の価値があります。 近くに博物館があり、実物大の玄室があって、入ることが出来ます。 武寧王は 百済の第25代の王(在位:502年 - 523年)。 疲弊した百

          老いらくの恋 第11話

          老いらくの恋 第10話

          古代史に恋しています。 国引き神話(くにびきしんわ)は、出雲国に伝わる神話の一つである。 『古事記』や『日本書紀』には記載されておらず、『出雲国風土記』の冒頭、意宇郡の最初の部分に書かれている。 おおざっぱに言うと、当初出雲の国は手狭であった。それで神は志羅紀(しらぎ)や高志(こし)などの土地を引き裂き引っ張ってきて現在の出雲の国とした。 注目すべきは志羅紀(新羅)から国を引っ張ってきた記述です。 出雲と新羅との近しい関係が読み取れます。地図を見ればよく理解できます。 新羅の

          老いらくの恋 第10話

          老いらくの恋 第9話

          古代史に恋しています。 第8話につづいて古代史の魅力を紹介しましょう。 今回は慶州(キョンジュ)です。 慶州は町そのものが世界遺産です。駅前には、いきなり大きな古墳があります。 また23基の古墳を集めた大陵苑 (テヌンウォン)古墳公園があります。 慶州の近くには世界遺産が一杯あります。 慶州は新羅の都でした。 「新羅」これはどう読みますか。 歴史では「シラギ」と読みますね。でも日本語表記としては不自然です。 平安時代の武将に源の義光という人が居ます。琵琶湖に面した新羅

          老いらくの恋 第9話

          老いらくの恋 第8話

          古代史に恋しています。 チェ アネ 節子は歴史専攻と書きましたが、彼女の得意分野は近代史です。 私は古代史に、しかも東アジアの古代史に恋しています。 韓国には8回ほど行きました。パックツアーではなく、KTX(韓国の新幹線)、KORAIL(韓国の国鉄)、地下鉄、バスなどを利用して旅行しました。パックツアーでは味わえない自由な旅行を楽しめました。 お勧めの場所を2点紹介します。 第1は扶余(プヨ)百済の首都でした。 雰囲気は飛鳥を少しゴミゴミさせた感じです。 定林寺跡(世界遺

          老いらくの恋 第8話

          老いらくの恋 第7話

          「イエップン アガシ(綺麗な可愛いお嬢さん)」に恋しています。 第6話に続いて、約10年前に行った韓国語学研修について話します。 上の写真3枚は、先生様(ソンセンニム)です。 いずれがあやめか杜若。 コンゴから来ている若者は、コンゴの共通語のスワヒリ語、公的な場で使われるフランス語、英語、留学先での韓国語、少なくとも4ヶ国語を操れます。 留学生は、1年間の韓国語研修の後、それぞれ専門(例えば土木、工学、看護)などの学校に転校し、4年間の教育を受けます。 これは、節子。ソ

          老いらくの恋 第7話