GOGOカウンターを買ったので、六本木でハゲを数えてみた
先日、アマゾンでGOGOカウンターを買った。
購入の理由はとくにない。
なんとなく昔から、いちど使ってみたいと思っていた。それだけの話である。
しかし、いざ商品が家に届いてこまった。はて、私はいったい、このカウンターでなにを数えればいいのだろう、と。
ええと、車の交通量でも計るか…? いやいや、委託もされていないのに、そんなことをする必要がない。じゃあ、どこかの施設の入場者数…? うーん、そんなもの、計ったところでなんの意味もないじゃないか。
私は考えをめぐらせた。せっかく2,000円払ったのだから、せめて数時間はつぶしてくれないと元がとれない。
だいいち、数える対象は、私自身がカチカチとボタンを押したくなるような、ホットなトピックでなければならない。
なにがいいんだ。なにを数えるべきなんだ。ううむ、いったんコーヒーでも淹れて落ちつくか…。そう思ってヤカンに火をかけた瞬間だった。アイデアが頭のなかでスパークした。ハゲだ。ハゲを数えよう。私は急いで出かける支度を済ませた…。
ゲーハーをカウントしたいワケ
なぜ私が、ハゲを数えようと思ったのか。その理由は、以前こんな記事を読んだからだ。
☝これは毎日新聞論説委員の福本容子氏によるコラムなのだが、内容を一部抜粋したものが以下である(超意訳)。
・アマゾンやゴールドマン・サックス、ゼネラル・エレクトリックなど、世界的大企業のトップにはハゲが多い
・その理由として、「髪の毛はあるほうがいい」が通念になっている現代社会で、髪がなくても自信を持って部下を率いる能力が、ハゲには備わっている可能性がある
私はこの記事を読んで、とても面白いと思った。
私自身もハゲなので、部下を率いた経験こそないが、この論法は自分に勇気をもたせてくれるものだった。
そこで私は、福本氏のコラムのように世界的大企業のトップとはいかないまでも、やり手ビジネスマン界隈に、ほんとうにハゲが多いのか確かめたくなったのである。
では、ルール説明
私がハゲを数えることになった理由は上述のとおりである。
ここからは実際に、私がどんな条件でハゲを数えていったのかを説明したいと思う。
①場所
まずハゲの調査実施場所として、今回は港区六本木を選んだ。理由はゴールドマン・サックス証券株式会社が六本木にあるからだ。
この近辺で、イケてるハゲが通りそうな場所…。いくつかの道が交差しているポイントがいい。そしてそのポイントを、いい感じの位置から眺められるコーヒー屋はないだろうか。探したらすぐに見つかった。「六本木 蔦屋書店 T-SITE」である。
ここは六本木けやき坂通り、環状三号線、そして芋洗坂がちょうど交わる位置にある。さらに、イケてるハゲの収容基地、ゴールドマン・サックス証券株式会社からは200mほど。彼らが通らない理由がない。よって、調査場所は「六本木 蔦屋書店 T-SITE」に決定した。
②項目
ひとくちにハゲといっても、その種類は多岐にわたる。
そこで、せっかくGOGOカウンターが4連になっているので、項目を4つ定めて調査に挑むことにした。それが以下である。
①ハゲ予備軍
②微ハゲ
③完ハゲ
④ハゲじゃない人
最後の④に関しては、データ集計後に全歩行者中のハゲ率を出すカンケイで、仕方なくカウントすることにした。
以上が項目である。では、調査過程を記載していく。
10月3日 土曜日 14:50
まず、自転車で家を飛び出した私は、「六本木 蔦屋書店 T-SITE」に到着した。めちゃくちゃ洒落ていて、ビーサンで行くには忍びない店だった。
喉が渇いていたのでパッションティーを購入し、店外に出る。さて、歩行者を観察できるいい感じの椅子はないかな…。
ちょうどいいのがあった。ここで調査を実施することにした。
イスに座ると、チームラボが手掛ける流行りのサウナが目の前に見える。
背後には圧力を感じる標識が。いいぞ…。イケてるハゲが通る予感がビンビンである。
せっかくなので女神ショット。おのぼりさん丸出しで、カウントしていくことにする。
15:00 調査スタート
開始後すぐの数字である。左から①ハゲ予備軍、②微ハゲ、③完ハゲ、④ハゲじゃない人の順だ。思ったよりも人通りが多く、カチカチとボタンを押すのに忙しかった。
開始15分後。流行りの電動キックボード「LUUP」で移動するハゲを発見。いい傾向である。
このあたりで、目の前を通行するひとが、意外と私の手元に視線を向けることに気がついた。それもそうだろう。イスに座ったハゲが、ハゲが通るたびにカウンターをカチカチと押しているのだ。はたから見ればおかしな光景である。しかし怯むわけにはいかない。気をとりなおして調査を続行した。
調査開始30分後、頭上に監視カメラがあることに気づく。ハゲを数えるハゲというのは、いったいどんな映像なのだろうか。
開始45分後、なにやら宣伝カーの音が聞こえてきた。むむ…? よく見るとそこには、ウルトラマンが。
いや、育毛の父である。ハゲを数えるハゲの前を、育毛の父が通りかかるとは。これも天啓なのだろうか。
開始50分後、バイク後部座席に乗った犬がこちらを見ていた。フサフサなので、④の項目にカウントする。
16:00 調査フィニッシュ
調査開始1時間後。ある程度データがとれたので、終了することにした。パッと見だと、④以外はそこまで大差がない。
多様性に満ちたさまざまなハゲが私の前を通過したが、期待していたビジネスマン風のハゲは少なかった。土曜日を選んだのが失敗だったかもしれない。平日ならば、この数倍の③完ハゲをカウントできたはずである。
16:20
自転車での帰り道、千駄ヶ谷でいい感じのカフェを見つけたのでここでも調査してみることにした。
エクセルシールカフェ千駄ヶ谷駅前店である。
六本木とはまた違ったデータがとれそうなので、期待して席に着く。
小腹が空いていたのでコーヒーとケーキを購入。さて、調査するか……。ん?
スズメに絡まれてしまった。
仕方がないので、ちょっとだけパウンドケーキを分けてやる。
忙しそうにつついている。なかなか可愛い光景である。さて、気を取り直して調査続行。ハゲが1匹、ハゲが2匹、ハゲが3匹……。ん?
スズメがまた卓上にきた。もうこうなっては、調査どころではない。私はこの場所での調査を諦めて、家路に着くことにした…。
結果発表
では、今回の調査で得た情報を以下に公表したいと思う。
本当はグラフなどにしたかったのだが、私は絶望的にエクセルが使えないので、断念せざるを得なかった。
そのため数字のみの発表となるが、おそらく初の、「六本木 蔦屋書店 T-SITE」前における歩行者数と、そのうちハゲが占める割合のデータなので、興味のある方はチェックしてみてほしい。
総歩行者数 425(カッコ内は総歩行者中に占めるパーセンテージ)
①ハゲ予備軍 32(7.52%)
②微ハゲ 40(9.41%)
③完ハゲ 26(6.11%)
④ハゲじゃない人 327(76.94%)
①~③のハゲ連合軍 98(23.05%)
以上である。
つまり、「六本木 蔦屋書店 T-SITE」の前を1時間に歩く人の数は425で、そのうちハゲじゃない人が327(約76%)、ハゲが98(約23%)という結果になった。ハゲ率は23%である。
この数字が多いのか少ないのか、いまのところはわからない。
そのため、引き続きハゲの多そうな街で調査を続行し、東京23区内ハゲ出現率の高い街を調べてみたいと思う。
おそらくそれで、2,000円の元は取れるはずだ。
いい買い物をした気分である。
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