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163直木賞候補作読んでみた

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五作品と選評の感想文入れ。
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163回直木賞候補どれ読む?

163回直木賞候補どれ読む?

羽田椿です。

noteに読書感想文を書くことにしたので、直木賞縛りで本を読んでみることにしました。

本を買いに大きめの本屋さんに行くと、レジの横に本屋大賞の特設コーナーがありました。

本屋大賞強いなあと横目に見ながら、直木賞の特設コーナーもあるよねと、平積みのところをぐるぐる見て回ります。

…全然見つかりません。

仕方ないので店員さんに聞くと、
「まだあんまり入ってきてないんですよね」

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『銀花の蔵』感想文

『銀花の蔵』感想文

羽田椿です。

遠田潤子さんの『銀花の蔵』の読書感想文を書きます。

その前に、記事の後半を有料にした理由を。

読書感想文は個人の見解で、なにを思おうと書こうと自由だとは思います。けど、もしかしたら、このひとりよがりな感想を目にして、不愉快な思いをする人がいるかもしれません。

なので、無制限に人目につく状態にするのはちょっと怖いなと思いました。

だったら公開しなければいいんですけど、こういう

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今村翔吾『じんかん』感想文

今村翔吾『じんかん』感想文

羽田椿です。

直木賞候補作『じんかん』の感想文を書きます。

現代的な装画を用いた装丁がかっこよくて、歴史小説好きが眉をひそめるような、新しい歴史エンタメ小説だったらいいなと思いつつ読みはじめました。

(注意)ここからネタバレしてます。

この作品は、歴史ものでは悪人として書かれがちな戦国武将、松永久秀が主人公です。

この人は、
①主家である三好家を乗っ取り、
②将軍足利義輝を滅ぼし、
③東

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馳星周『少年と犬』感想文

馳星周『少年と犬』感想文

羽田椿です。

『少年と犬』の感想文を書きます。

(注意)ネタバレしてます。

この本は連作短編集で、以下の六編からなります。

・男と犬
・泥棒と犬
・夫婦と犬
・娼婦と犬
・老人と犬
・少年と犬

出てくる犬は共通していて、『多聞』という名前の、シェパードと和犬の雑種です。とても賢く、人の気持ちをよく汲み取り、どこか超然としています。

第一話の舞台は仙台で、話が進むにつれて日本を南下し、四

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澤田瞳子『能楽ものがたり稚児桜』感想文

澤田瞳子『能楽ものがたり稚児桜』感想文

羽田椿です。

『能楽ものがたり稚児桜』の感想文を書きます。

この本は短編集で、以下の八編からなります。

・やま巡り
・小狐の剣
・稚児桜
・鮎
・猟師とその妻
・大臣の娘
・秋の扇
・照日の鏡

「能の名曲からインスパイアされた8編のものがたり。」
と帯にはあります。

ちょっと迷いました。

これを前提として原典も調べつつ読むべきか、単純に小説として読むべきか。

気持ち的には原典に当たっ

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伊吹有喜『雲を紡ぐ』感想文

伊吹有喜『雲を紡ぐ』感想文

羽田椿です。

『雲を紡ぐ』の感想文を書きます。

(注意)ネタバレしてます。

まず、直木賞候補の中でこの本が一番、読むのが億劫でした。

まず、帯文。

「分かりあえない母と娘」「壊れかけた家族は、もう一度、ひとつになれるのか?」「「時を越える布」ホームスパンをめぐる親子三代の心の糸の物語」

都会で傷ついた娘が母親にも理解してもらえなくて、祖父母の暮らす田舎に行って、丁寧な暮らしと手仕事に癒

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いまさら直木賞予想

いまさら直木賞予想

羽田椿です。

今日は直木賞の選評が載っているオール讀物を買う予定です。

せっかく五作読んだので、もう受賞作はわかってますが、わかっていない体で予想してみようと思います。

とりあえず、わたしランキングから。

1位『雲を紡ぐ』
2位『少年と犬』
3位『能楽ものがたり稚児桜』
4位『じんかん』
5位『銀花の蔵』

2、3位は横並びな感じです。

で、予想です。まず、選考委員は誰かな。

浅田次郎

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163回直木賞選評読んでみた

163回直木賞選評読んでみた

羽田椿です。

第163回直木賞の選評を読みました。

この記事では候補作とそれぞれの選評の紹介をします。

気になる部分を引用することがありますが、あくまでも一部を切り取ったもので、その方の意見を代表するものとは限りません。

選考委員・浅田次郎
1997年『鉄道員』で117回直木賞受賞
長老の風格。評価というよりは薫陶を授けるという感じ。

・宮部みゆき
1999年『理由』で120回直木賞受賞

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