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私は"ふつうの大学生"だけど、それだけで十分すぎるくらい幸せです

先日、バイト先の同期と初めてランチを食べた。
「最近忙しい?」
と、なんとなく聞いてみた。

同じ大学3年生だし、きっと「就活がね〜忙しいんだよね〜」みたいな話になるかと思っていのだけれど、
話を聞いてみると、その子は大学を卒業したら海外に住みたいんだとか。
そんでもって、日本で就職する気はなくて、海外の就職先を探してるんだとか。

「このまま日本にいるのは違うな〜と思って」
「だから日本の就活は全然やってないんだ〜」

と話す彼女。
素直にかっこいいな〜と思う私。

意志をもって、決断をした彼女、
そのために行動している彼女、
すごく楽しそうで輝いて見えた。

一方、"日本の就活"をしている私。
日本で一生懸命就活をして、内定をいただいたところに就職して、大学を4年で卒業して、そのまま社会人になろうとしている私。

以前の私なら、きっと彼女のことを羨ましいと思ったと思う。
「普通」じゃないキャリアを歩もうとしている彼女を、羨望の眼差しで見つめていたと思う。

彼女に比べたら私なんて、
留学もしたことない、
海外なんて1か国しか行ったことない、
学生時代も何かものすごく特別な活動をしていたわけではない。
あ〜私もどっか留学しようかな、
休学とかして「自分探し」なんてしちゃおうかな、
1年間企業でインターンするなんてのもかっこいいよね、
とにかくこのまま4年で卒業したら、
「つまらない」よな、「普通」だよなあ…

数ヶ月前の私は、とにかく「特別」な学生になりたくて、
人とは違う人になりたくて、
でもなりたいなあと思っているうちに時間は過ぎて、
留学とか休学とか、
みんなとはちょっと違う選択をすることにものすごく憧れていた。
そんな「特別」な経験をしている人と、いわゆる「どこにでもいる大学生」の自分とを比較して、自分の普通さに悩んだりしていた。

でも、この前の私は違った。
「海外に住みたいんだよね」
という彼女の言葉、
かっこいいとは思ったけれど、羨ましいとは思わなかった。

自分でも、羨ましいと思わなかった自分に驚いた。
前の私だったら確実に羨ましがっていたはずなのに。
この数ヶ月、私の中で一体何が変わったのか。

変わったことはただ一つ。

「このまま就活をして、内定をもらったところで一生懸命働く」
という選択をしたのだった。

え?今までと何が違うの?と思われるかもしれない。
理解してもらえなくても、私が理解できてるからまあいいんだけど。
「普通」の学生生活しか送れなかった人の負け惜しみと思われても、(そんなつもりは毛頭ないが)仕方がないかなという感じではあるんだけど。

彼女が「海外で働く」ことを選んだように、
私は「就活をして、内定をもらったところで一生懸命働く」ことを選んだ。

よくレールに乗った人生なんてつまらないという人がいる。
確かに、レールに任せて、流されるように目的地に運ばれてしまうのはつまらないかもしれない。
「大学3年生から就活をして、内定もらって、大学を4年で卒業して働く」というのは、レールに乗った人生なのかもしれない。
ある人から見れば。

でも私は、「就活をして、内定をもらったところで一生懸命働く」ということを自らの意志で選んだ。
そしてその選択に誇りを持っている。
決して、来たる現実をしょうがなく受け入れたわけではない。

私には、ある人生の目的があって、
人生を通じて、これを実現できたらいいなと思うことがいくつかあって、
それを実現するために、
自分の人生をより豊かにするために、
その手段として「就活」をすること、
大学を4年で卒業して「就職」すること、
就職したところで、一生懸命働くこと、
を自らの意志で選んだ。

そもそも、こうやって大学に進学できていること、
ちゃんと4年間通える見込みがあること、
就活を通じて、自分の好きな職業を選べること、
就活をしている自分を支えてくれる大人や友達、家族がいること、
社会に出て十分に働ける健康な身体と心を持っていること、
この時点で私はかなりの幸せ者だし、本当に恵まれた人生だと思う。

今まで自分の人生に、
親がたくさんのお金をかけてくれて、
私のために貴重な時間を割いてくれた人がいて、
たくさんの機会や経験を授けてくれた人がいて、
そうやって今まで頂いたもの、
私をここまで大きくしてくれたものを、
働くことによって、還元する。

極めて普通。ありきたり?つまらない?
でも自分がそれで良いのなら良い。
十分幸せなことだし、
十分素晴らしいことなんじゃないかと思う。

さっきも同じようなことを書いたけど、これを「特別」なキャリアを歩めなかったつまらない人間の戯言だと感じる人もいるのだと思う。
でもそう言われても私は全然気にしないし気にならない。
誰かにとってはつまらないことでも、
私にとっては大切なこと。

私は「何の変哲もない大学生」だけど、それでも十分幸せ。
ありきたりな選択をしたけれど、その選択に自分なりに納得しているし、誇りを持っている。
今私が持っているこの幸せを、誰かと比較することで小さくしてしまうのは嫌だ。
私が感じている幸せは、絶対的なもの。
誰かと比較して、羨ましいとか思う必要なんてないんだ。

他者との比較ばかりして、
自己嫌悪に苛まれまくっていた時期もあったななんてしみじみ思い出す。
今でも誰かのことが羨ましくてしょうがない時はある。
けれども、こうやって自分は自分、他人は他人、
私が幸せだったらそれでいいんだって、他者との比較の意味のなさに気づけるようになった自分、
ちょっと成長したのかな?って画面の前でちょっと微笑んじゃう。

バイトして、サークルやって、
それなりに勉強して、それなりの成績をとって、
就活頑張って、インターンにもいったりして、
卒論書いて、4年で大学卒業しようとしている、
そんな「大学生A」である私。
それでもすごく幸せだし、
この「平凡さ」を享受できることに、私はとてつもなく感謝をしている。

さあ就活頑張るぞ。

恐れ入ります。