大城杜鵑

SF(サイエンス多めのフィクション)小説等を掲載。生物進化を軸にDNA・脳・自他・性な…

大城杜鵑

SF(サイエンス多めのフィクション)小説等を掲載。生物進化を軸にDNA・脳・自他・性などをテーマにしてます。一般向け科学書や学術書・論文を参考にしてます。Gイーガン、Tチャンが好きです。有性生殖がテーマのシリーズ2作目『子猫ちゃん、どこイクの?』全編無料で公開中です!

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  • 私の執筆環境の探求

    小説を執筆している私の最高の執筆環境を求める旅の記録。 まだ日本では記事が少ないクラウド型アウトラインエディタ「RemNote」の概要やカスタマイズについても書いています。 その他、執筆関連のいろいろなサービスやアプリの使い方等も紹介していきます。

  • Token's Essays

    エッセイです。生物学関連のテーマにからめたものが多いです。

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    ハカタCCCの防犯組織《クシナダ》に所属するフライスは、同じチームのマヤからある依頼を受け、CCCの研究者が用意した仮想空間モークスの特別なセットに入る。《自己とは何か》をめぐりつつ太陽系創生期の生命誕生の謎にせまるSFシリーズの第3作。

  • 子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]

    ヒト女性の陰核亀頭(clitoral glans)はなぜ膣から離れた場所にあるのか?有性生殖の起源をめぐる壮大なサイエンス・フィクション!全編公開中!

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子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#0

注意 この小説はフィクションです。登場する全ての固有名詞や概念は実在のものとは全く関係ありません。 この小説は近未来を舞台としたSF小説シリーズの一部です。前作は『All Lost Human』であり、Kindle出版物として販売しています。 この小説の主要なテーマは《有性生殖》であり、物語の都合上、全編にわたって《男女の対立》が表現されます。作者は女性であり、その立場から認知・表現をしています。 テーマの都合により性的な言葉や表現が頻出します。ただしポルノ的な表現は

    • (続き)Evernoteレガシーは運営サイトに無いですが、ググるとダウンロードできるサイトが見つかります。たくさんのメモがあって移転したい気がある場合はレガシー使ったほうが楽ですよ!

      • Evernoteのヘビーユーザーの皆様へ、現行だとノートブックのエクスポートは50個のノートしかエクスポートしませんが、旧アプリのEvernoteレガシーなら制限がありません。Evernoteレガシーは3月22日までしか使用できなくなってます。とりあえずエクスポートだけでも!

        • VScodeでEvernoteみたいなメモアプリを実現する拡張機能を試してみた

          最初に私の状況をウダウダ書いてるので、拡張機能のことを知りたい方は次の見出しまで飛んでくださいこのマガジンでシリーズにしているとおり、小説を書くのが趣味な私は執筆環境をあれこれと試行錯誤していたのですが、最近やっと環境が定まってきまして。 テキスト執筆:Visual Studio Code 思いつきを書きなぐる:WorkFlowy 論文や記事等の資料のストック:Evernote という感じに落ち着いています。 思いつきを書きなぐるアウトライナーは長年Dynalist

        • 固定された記事

        子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#0

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          図書館ポルノ

          有性生殖をテーマにしたSF小説『子猫ちゃん、どこイクの?』を全編公開したので、連動企画として、元・文学オタクの知識をフル動員し、(たぶん)図書館で借りて読める、ちょっと知的?な《古典ポルノ小説》をいくつかご紹介します。 ちなみに、古典ポルノ小説の情報はほとんどが大昔に買った『リテレール別冊 読書の魅惑』っていう雑誌から得てます。ここに載ってたから読んじゃった、買っちゃったってのが多いです。1993年発行。この雑誌は他にも本をあさるのにムチャクチャ使用しましたね~この編集者さ

          図書館ポルノ

          オリジナル長編近未来SF小説『子猫ちゃん、どこイクの?』を全編公開中ですが、作中の時間経過がだいたい1ヶ月間くらいになってたけど、投稿した直後に矛盾があることに気がついたので2ヶ月間くらいのストーリーということで修正しました。たぶん他にもいっぱい問題ある(-_-;)

          オリジナル長編近未来SF小説『子猫ちゃん、どこイクの?』を全編公開中ですが、作中の時間経過がだいたい1ヶ月間くらいになってたけど、投稿した直後に矛盾があることに気がついたので2ヶ月間くらいのストーリーということで修正しました。たぶん他にもいっぱい問題ある(-_-;)

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#参考文献

          (再度、書きますが)この小説はフィクションです。登場する全ての固有名詞や概念は実在のものとは全く関係ありません。書いてある内容は基本的にすべて嘘です。 この小説は下記のものを参考にしていますが、作者にこれらの文献の正しさを主張する意図は無く、逆に参考文献によって小説の内容の正しさを主張しようという意図もありません。 基本的に作中に登場する書籍や論文は公開時において過去のものは実在し、未来のものはデッチアゲです。ただし最終章のヒト女性のオーガズムと社会性の関連の仮説について

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#参考文献

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#6

          ※はじめにお読みください  午後3時の博多駅構内にはまだ活発な人の流れがあった。多くの人は緊張した顔でまわりを警戒しながら足早に歩き、目的の電車に乗るために駅を通り過ぎていく。4年前のグシカイの天神地下街占拠騒動のときに博多駅の商業ビルの店舗も暴動の被害にあい、いくつかはそのまま閉鎖され、替わりの店が入ることもなく長い間シャッターが下ろされている。それでも地下街よりはまだ地上部分は往時の華やかさが感じられる。  リョウが駅に入ると、まわりの人流はあからさまに彼の進路を避けて

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#6

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#5

          ※はじめにお読みください  次の日、カナエはみんなより2時間ほど遅れて作業部屋に入った。入るとすぐにみんなの視線が彼女の頭に集中した。最初にマミが口を開いた。 「うわぁ。遅いと思ったら、んなことしてたのかよ」 「髪を染めたんだね。カナエちゃんっぽくなった」アイが言った。 「にしてもすごい色だね。なんでそんなシマシマにするんだか」サトが言った。 「え? いいじゃん。イケてるだろ?」カナエが自分の頭をポンとたたいて言った。彼女の美意識がまわりに通じないのは昔からなので反応は特に

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#5

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#4

          ※はじめにお読みください  実家から博多に戻ってきた日と同じように、カナエは夕刻の駅の地下街を歩いていた。あの日よりは天気が良かったので、地下街には昼間の明るい日の残りがちらついている。ただ、厚手のジャケットを着ていても今日はかなり肌寒い。去年の冬に実家のまわりに大雪が積もったときのことをぼんやりと思い出しながら、あの日と同じようにハカタCCCが設置した外部業務委託用の壁付パネルまで来ると、カナエはそれに向かって左拳を突き出して言った。 「あたしの能力でできる、いちばん対価

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#4

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#3

          ※はじめにお読みください  今日もカナエたちは築6ビルの3階奥の小部屋で仕事をしていた。誰もそうとは言わないが、小さなユウがマミのそばをウロウロと歩いたり大声を出したりすることが他の女性たちには自分の仕事と邪魔と思われて冷たい扱いを受けるため、サトやアイが気をきかせてこの小部屋にマミを誘ったということらしい。  カナエが以前このビルから出ていく前にはマミが入居してきていたが、その当時はカナエはマミの存在にはうっすらと気がついていたものの、ほとんど気にしてはいなかった。カナエ

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#3

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#2

          ※はじめにお読みください  朝になって4階の仕事場にいるカナエを見つけた瞬間にアイが駆け寄ってきた。 「カナエちゃん! 戻ってたんだね」 「ああ……昨日のうちに戻ってたけど、アイたちの寝てる場所がわかんなくてテキトーなとこで寝ちゃってたわ。心配させてごめんな?」 「ノマちゃんと会えた?」まだ心配そうな顔のままでアイが聞いた。 「いや……ジュカに聞いたけど、自分は知らないから、調べて後で教えるってさ。……あたしがミカの死亡事件を調べるのと交換で」 「ミカ事件か……」アイがそれ

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#2

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#1

          ※はじめにお読みください  暗闇が迫るときを歩いている事に気づいて、カナエは足を止めた。  周囲を見渡すと、天井照明は半分以上壊れて明かりがついておらず、壁沿いに設置された総合センサーからわずかに漏れる弱い光がうっすらと床との境界を知らせている。太陽の光はいっさい届かない場所だが、遠くで日が落ちたことがわかった。  博多駅の地下街は複雑な構造を持つ広大な空間で、カナエがいるのは地下鉄の乗り場に向かう地下道の中央あたりだったが、1日に10本ほどしか走らない電車はとっくに運行が

          子猫ちゃん、どこイクの?[SF小説]#1

          『All Lost Human』Kindle出版しました

          2022年2月からこちらのnoteで初公開させていただいていた私のはじめての長編SF小説『All Lost Human』ですが、このたび予定どおりKindleダイレクトパブリッシング(KDP)で個人出版することができました。 それにともない、noteでの公開は終了とさせていただきました。 これまで読んでいただいたり「スキ」をつけてくださった方々には心より感謝いたします。 はじめてのKindle出版だったので慣れない作業でミスしまくり3回もデータをアップすることになりました。

          『All Lost Human』Kindle出版しました

          私のおすすめ一般向け科学書

          この季節のあるあるネタ、「私のおすすめ本」を書きます。 前に書きましたが、私の趣味嗜好は世の中の流行とは激しく異なるので、需要は無いかもしれないですが。いちおう忖度をしてリン・マーグリスの本なんかはおすすめしてませんw 下の記事に書いたように、私は過去には文学オタクだったけどその後は科学にハマったので、一般向け科学書に絞ってご紹介します。 (読んだ中でいちばん新しい文学作品って、ジュリアン・バーンズの『フロベールの鸚鵡』あたりかも?) そうは言っても私が読むような本もちゃん

          私のおすすめ一般向け科学書

          まだぜんぜん公開できない段階の次回作のタイトル画像を無駄に改修しました。GIMPで頑張って作ってます。たぶんまだ修正する。

          まだぜんぜん公開できない段階の次回作のタイトル画像を無駄に改修しました。GIMPで頑張って作ってます。たぶんまだ修正する。