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上肢機能回復を考える‐一次運動野ー

こんばんわ。
少し間が空いての更新となり申し訳ありません。

さて、約1週間後になりました…
【自己組織化アプローチが脳卒中後に与える影響~中等度・重度麻痺例に対して~】
ですが、少しずつお申込みを頂いている状況です♪ありがとうございます。

✔ 脳卒中後の上肢麻痺への介入方法
✔ 上肢麻痺中等度‐重度麻痺例に対しての介入
✔ 脳卒中発症後の経過の中でどのように介入方法を変化・対応していくか

など現在悩まれている方がいましたら、聞いて頂けると役に立つ情報や内容が届けられるのではないか。と思いますので、ご検討頂けたらと思います。

⇓申し込みはこちらから⇓

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一次運動野とは?
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皆さんご存知であるかと思いますが、一次運動野は…

✔ 大脳皮質の中心溝のすぐ前方(中心前回)に存在
✔ ブロードマンの脳地図でいうと4野に相当
✔ 脳からの運動出力の中心的役割をなす部位

となります。

ホムンクルスの小人でも示されているように(下記の図参照)、

画像1

一次運動野を前額面で切断すると、内側から

✔ 下肢  ✔ 腰部  ✔ 体幹
✔ 肩   ✔ 上腕  ✔ 手
✔ 頸部筋 ✔ 顔面筋

のように、その支配領域が明確となっています。

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一次運動野からの出力
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一次運動野からの出力で一番重要となるのは、ご存知のように脊髄まで直行する出力細胞でその経路を…
【皮質脊髄路(錐体路)】
という名前学んできたかと思います。

その皮質脊髄路は、延髄の錐体で交叉する線維と、交叉しない線維があり…

✔ 交叉する線維: 外側皮質脊髄路 約85%
✔ 交叉しない線維:内側皮質脊髄路 約15%

となります。

脳卒中後の上肢麻痺が生じるということは…

✔ 一次運動野の上肢や手指の領域
✔ 皮質脊髄路(主に外側皮質脊髄路)の通り道

で脳出血・脳梗塞が生じた際に起きるということになります。
なので、脳卒中後上肢麻痺への介入を捉える上で、皮質脊髄路のことを知ることが非常に重要となります。


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一次運動野への入力
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では、今度は一次運動野への入力をお話ししていきます。
入力ということは…

✔ 一次運動野の興奮を高める
✔ 一次運動野から出力する皮質脊髄路の興奮を高める

情報・材料となる。ということになります。

【一次運動野への入力】
✔ 運動前野     ✔ 補足運動野
✔ 帯状皮質運動野  ✔ 上頭頂連合野
✔ 体性感覚野    ✔ 視床
✔ 基底核      ✔ 視床下部
✔ 脳幹

となり、図で現すと…

画像2

(脳と運動~アクションを実行させる脳~ 第2版 丹治順 より引用)

ということになります。

様々な脳部位が関与し、一次運動野や皮質脊髄路が興奮し、僕たちの上肢や下肢、顔、口などの動きが発生しているということになります。

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一次運動野への入力から紐解く…
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この入力から、一つ簡単に紐解くと、上肢介入に必要な情報として…

【感覚を入力すること】

は重要であることが読み取れるかと思います。なぜなら…

✔ 体性感覚野
✔ 視床
 1)様々な感覚情報の中継点となり、視床から体性感覚野へ情報を送る
 2)運動ループを形成(一次運動野→基底核→視床→一次運動野)

からの入力を受けるからということになります。
なので、感覚を入力することは【一次運動野】や【皮質脊髄路】の興奮を高める一つの情報である!ということですね。

まとめていくと…
僕たちが目の前の患者さまの脳卒中後上肢麻痺を考えていく上では【感覚】だけでなく、この【入力に関する脳部位の働き】も考えて介入することが重要になるということとなります。

なので、今後は【皮質脊髄路のこと 】【一次運動野へ入力する脳部位のこと】をお伝えできたらと思います。

では、また。

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