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P205. 読書の秋『チョコレートコスモス』①

こんばんは。
舞台役者やってます、東城です!

フォローさせていただいている土谷彩実さんが以前noteでオススメされていた本がずっと気になってたのですが、図書館で借りることができたので早速読み始めました!
土屋さんの記事はこちらです↓

恩田陸さんの『チョコレートコスモス』という作品です。

実はまだ最後まで読み終えておらず、今112ページまで読み進めたところなのですが(全部で500ページ以上あります)この時点でnoteに書きたいことが沢山あったので一旦栞を挟んだ次第です。笑
ここまでで特に印象的なシーンをいくつか書いていきます。

ネタバレ要素を含めた感想ですのでご注意くださいまし!




①書けない作家

この物語は色んな登場人物の目線からシーンが描かれているのですが、最初は脚本家の神谷かみやという男性の視点から始まります。
劇団の座付き作家から始まり、今や朝ドラの脚本まで担当するようになって自宅に仕事場を拵えたのに自宅の机では脚本を書き始められないという癖があります。

凄く共感しました…!
出だしの取っ掛かりさえ掴めたら先を書き進めるのは辛くないのですが、始まりが決まるまでって場所を変えてみたり視点を変えてみたり試行錯誤します。note記事も書き始めたらスラスラ書けるなんてことありますよね~

②姿を変える女の子

神谷が脚本の取っ掛かりを探して窓の外を眺めている時にふと目に留まった20歳くらいの女の子。

気がつくとパッと姿を消してしまって神谷さんがビックリするのですが、実際に消えていた訳じゃなく目の前の人の真似をしてその人になりきることで、さっきまでの女の子とは別人のようになってしまうからその子が消えたように錯覚してしまうんです。

知ってる役者さんなのに舞台上でまるで別人に見えてなかなか気づかないなんて時が実際あります。
衣装など見た目もありますが、その人の息遣いや立ち姿とか細かく作りこむ役者さんは本当に変身レベルで変わると思います。

③稽古場の空気と本番の評価

舞台役者の響子きょうこは稽古場の空気に違和感を感じていた
進行状況は悪くないのにどこか居心地の悪さが継続してある。

稽古場での空気が良く充実感を持って本番を迎えてもお客からの評価は良くなかったり、逆に稽古場でギスギスしていても本番で大好評を貰うこともある。この稽古場の空気はどっちなんだろう?演出家の意図とは…??

ここは100回くらい頷きながら読みました。笑
やってる本人達の実感と見る人からの評価は案外釣り合わない事が多いです。稽古中は不安でも本番の幕が開いたらお客さんの反応が良くて「あぁ、この作品は面白いんだ」って実感を持てたり。

④これは戦いなのだ。

芝居本編の稽古中、演出家の小松崎こまつざきが稽古を止めます。
「上っ面の芝居だ」と役者を叱り、本編とは関係ないエチュードの稽古を突如として始めました。
筋書きの無い即興演技に1人ずつ挑戦していく中、若手女優のあおいが演出家の課題をクリアしそうになります。

その時、響子は衝動に突き動かされるように無意識にエチュードに参入していきます。
本来1人ずつ挑戦していた課題でしたが、役になりきったままあおいから主導権を奪い取り、最終的に響子が課題をクリアしたのです。
そう、これは戦いなのだ。

これまた印象的な場面でした。
共演者と言えど役者はただの仲良しではなく好敵手、つまり本来は敵同士なんです。

稽古場の雰囲気がきつくてもいい芝居を創るメカニズムはしっかりと戦うことだったりするんじゃないかなと思います。

ここまででも本当はもっと書きたいことが沢山あるのですがキリが無いのでとりあえずこの辺りまで!

また読み進めたら感想書いていきます:)

今日も読んでくださりありがとうございました!
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ではまた明日:)

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