読書記録10:『贈与と交換の教育学』③
前回②は、共同体の再生産としての「学び」の場としての教育を凌駕し破壊する、「純粋贈与としての教えること」という点についてまとめていました。これが「贈与と交換の教育学」の骨頂たる視点であったわけです。
前回の整理が「教える側」に着目し、それを贈与と捉えるものであったのに対し、今回はこれを学ぶ側、つまり子ども側からとらえ返してみます。
教えることによって、教わった者は安住していた共同体から連れ出され、外の世界の「真理」を味わうという体験をする。そうして、味わった後で元の共同体に