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中間管理職が機能するために大切な2つのこと

管理職になりたくない人、

日本の管理職は罰ゲームのような状況、

こんな考えが目立つようになってきました。

「管理職になりたくない」と答えた人は77%にのぼります(民間企業のアンケート調査より)。
日本の管理職は罰ゲームのような状況。チームのなかでこぼれた仕事をやらなければならないし、部下の属性や価値観が多様化してコミュニケーションをとるのも相当難しくなっている」
と専門家は指摘します。

2023年6月23日
「管理職になりたくない」77% 負担をどう減らす?改革の現場に密着

今回は、
「中間管理職が機能するために大切な2つのこと」
と題して、
組織内のコミュニケーションについて考えてみます。


✅管理職になりたくない

先程の記事によると、

パーソル総合研究所上席主任研究員 小林祐児さん

「日本では、チームのなかでこぼれてしまった仕事や、突発的に降ってくる業務を管理職が処理するような構造になっています。

また、社員の価値観が多様化し、属性もダイバーシティーが進んで、かつ、ハラスメントはしてはいけないし、長時間労働もさせてはいけない。そうなると、部下のマネージメントやコミュニケーションが相当難しくなっています。

一方で管理職と一般職の賃金のギャップは縮まっていて、見返りが少なくなっている。端的にいうと、罰ゲームというような状況になってきていると思います」

2023年6月23日「管理職になりたくない」77% 負担をどう減らす?改革の現場に密着

コミュニケーションのコストが高いこと、

このことが中間管理職を悩ませています。

「当たり前のことが出来ない部下」

「細かく指示しないと動かない部下」

「動くことに理由を求め過ぎる部下」

部下とのコミュニケーションコストが高いがゆえに、

自分で巻き取らざるを得ない仕事が増えてしまう。

そんな大変な上司の姿を見ているため、

上司のような姿になりたくないと

多くの若手が感じてしまう。

このような状況になっています。

✅負の連鎖

また、中間管理者が機能していない企業で、

下記のような

『負のサイクル』

が回っていることがあります。

中間管理職の負のサイクル

1.チームの成果が出ない
2.管理者が原因と経営側が疑う
3.経営側がメンバーから管理者の情報収集
 (中間管理者を飛ばすコミュニケーション)
4.メンバーから管理者の批判・批評が噴出
5.経営側が管理者に是正勧告
6.管理者が自信喪失・経営側への不信
7.管理者が離脱
8.管理者の離脱により現場の負荷が上がる
9.現場メンバー離脱
10.チームの成果が出ない

中間管理職の負のサイクル

この負のスパイラルに入ると、

メンバー層が、

直接、経営層に言えば、

中間管理職をどうにかできる

という考えを持ってしまいます。


そうなると中間管理職は、

自分の上司と自分の部下の板挟みに

苦しむ形となり、

組織の中で孤立していく状態から、

上に対する不信感が醸成され、

中間管理職に離職に繋がることがあります。

✅中間管理職のマネジメント課題

この場合、2つの課題があります。

1つ目が、
組織の中で、

「当たり前の基準」

が明確になっていない。

2つ目が、
組織の中で、

「コミュニケーションの距離感」

が適切に調整されていない。

の2つになります。

☑️組織の中での当たり前の基準

社員の価値観が多様化し、属性もダイバーシティーが進んで、かつ、ハラスメントはしてはいけないし、長時間労働もさせてはいけない。そうなると、部下のマネージメントやコミュニケーションが相当難しくなっています。

2023年6月23日「管理職になりたくない」77% 負担をどう減らす?改革の現場に密着

個人が持つ価値観に
正解も不正解もありません。

ただし、
特定の組織の中に入った時、
正解、不正解が発生します。

日本で生活する場合は、
日本の法律を順守する必要があり、

車を運転する際には、
交通法規を守る必要があります。


組織のルールが不明確な場合、
中間管理職のコミュニケーションコストが高くなります。

何がOKで、
何がNGなのか、

組織で決めていかなければ、
中間管理職は部下との
コミュニケーションが上手くとれません。

☑️コミュニケーションの距離感

フラットで

社長であっても、
役員であっても、
メンバーが

階層を問わずコミュニケーションが取れること
が望ましいと考えがちです。


しかしながら

経営層 ⇔ 中間管理職 ⇔ メンバー

この距離感が崩れ、

経営層 ⇔ メンバー

の距離感が近くなると、

中間管理職 ⇔ メンバー

の関係性を作ることが難しくなります。


こうなってしまうと、

メンバーは、
経営層に対する発言力において
中間管理職と同列である、
という勘違いを起こします。

このような状態が作られるのは、
明らかに
経営層のコミュニケーションの仕方に
要因があります。

✅中間管理職が機能する組織

中間管理職が組織の中で機能するには、

①組織のルールが明確で、
ルールに則ったコミュニケーションを図ること


②コミュニケーションが組織図に則っている


の2つが重要です。

これら2つについては、

組織全体で対処し、

組織のメンバー全員が
共有できるていることが望まれます。

✅組織が同じ方向を向くために

組織はコミュニケーションで成り立っています。


コミュニケーションは、
「言葉」だけが交換されているのではなく、

「言葉」を取り巻くルール

「言葉」の「出し手」と「受け手」の関係性

も含めて、成立します。


組織内のコミュニケーションの
ルールと関係性を整えることなしに、
組織は機能せず、
結果として、
中間管理者も機能しません。

組織の中に、

コミュニケーションの前提となる「ルール」
組織図を前提として「関係性」

を作っていくこと。

この前提があって、
中間管理職は機能するのではないでしょうか。


そして、この前提は、
中間管理職が自ら作ることは出来ないため、

ここを整えていくことが、
経営層の役割になります。


中間管理職についてのnote
以下も参考になれば、
何よりです。

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