見出し画像

分子標的薬の皮膚障害対策

備忘録の意味も含めて、肺がん治療における、分子標的薬での皮膚障害対策で使用した薬を記録。なにかの参考になれば幸いです。

ちなみに私は肺がんです。分子標的薬での副作用では下痢はほとんどなく、皮膚障害に悩まされました。


まずは処方箋

  • 肌荒れ:ローション(ヘパリン、ヒルロイド等)

  • 肌荒れ・発疹:マイザー軟膏(ステロイド)

  • 肌荒れ・発疹(顔用):ロコイドクリーム(ステロイド)

  • 口内炎、口角割れ:デキサメタゾン軟膏

  • 頭の痒み止め:デルモベート(スカルプローション、ステロイド)

  • 炎症防止:抗生物質(錠剤)


発疹対策

しかし、上記はステロイド入りで、痒みがある時や発疹初期には良く効くのですが、常用し続けるとステロイド痤瘡という状態になる事があるらしい。

自分の場合も、頑張って長期間(恐らく1ヶ月以上)マイザーを塗り続けたせいか、発疹が治るどころか、ジュクジュクした膿が出る状態になってしまいました。上記に書かれているように、皮膚のバリア機能が損なわれ、炎症が悪化したと思われます。

あまりにも酷い状態で、間違った事をしてるんじゃないかと心配になり、調べて上記リンクに辿り着きました。

で、思い切ってステロイド中断して、ノンステロイド抗菌剤に変えてみました。
その時活用したのはこちら!
肌荒れ:クロマイーN軟膏ノンステロイド

痒みがない部分に塗っていくと、徐々に炎症が治まってきました。自分にとっては、ノンステロイド抗菌剤に変えた事が、いい方向に向かったと思います。でも痒みは、やはりステロイドで掻きむしりを抑えた方が良いですね。炎症を悪化させないためにも。


皮膚の乾燥対策

分子標的薬を服用していると、皮膚が乾燥します。ローションを塗りますが、それだけでは冬の乾燥を防ぎきれません。そのため、乳液を色々試しました。

自分にとっては、使用感からVaselineに落ち着きました。粘りのある乳液で、しっとり感(粘り気)が長持ちします。粘りが気になるかも知れませんが、乾燥で皮膚がカサカサになるよりは全然良いです!


頭の保湿

分子標的薬の服用により、頭の皮膚もカサカサに乾燥して、凄いフケが出ました。処方箋でデルモベートというローションを使用してましたが、痒みは治まるけど、フケ(皮膚乾燥)が治まらない。この状態、不衛生で汚らしくてでした!

そこで、何かいいものはないか調べフケ抑え対策として、それなりに効きそうな事が書かれているものを試しました
それがこちら
頭の保湿:キュレル

半信半疑で使い始めたところ、本当にフケが減りだしました。分子標的薬は毛穴や汗腺を塞ぐため、皮脂の分泌が減るらしい。で、それを補う代わりの脂分が含まれているようです。

乾燥によるフケ対策としては有効でした。
しかし、後に見舞われた頭部の発疹大量発生では、効果は見込めませんでした。フケではなく、発疹からの膿が乾燥したものだったから・・・。


手荒れ防止

分子標的薬により、手荒れも発生します。
爪割れ、赤切れ、爪囲炎など。

爪割れ

爪割れは、マニキュアで表面保護したり、テーピングで爪先を保護するしか対策が出来てません。手袋も有効です。

缶のプルトップなど、今まで爪で引っ掛けて開けてましたが、それをすると爪が割れたり剥がれたりします。そのため、爪で色々やるのは止め、引っ掛け道具を使う事にしました。クリップとかの小さな金属で。

爪保護では、私は男性のため良し悪しが分からず、とりあえず下記リンクを試してました。カチカチに固まり、割れが広がるのは防げます。しかし、爪先引っかかりがあると、そこから割れるため、爪先ケアはまめにした方が良いですね。

外出しない時や、寝る時は、割れた爪保護のため、サージカル・テープを貼りました。爪が柔らかくなっているせいか、少し引っかけただけで、割れたりめくれたりしてましたので。参考までにサージカル・テープ下記にリンクします。あと、寝る時は綿手袋をしてます。

赤切れ

手の指、足の裏、かかと等の赤切れ発生です。
初期はクリームでケア。色々試しましたが、シンプルなクリームに落ち着きました。成分や効用が色々あっても、自分の場合は効果を感じられなかったため。
手荒れ防止クリーム:キスミー

濡れて乾くと、赤切れのきっかけになるので、洗い物するときは、ビニール手袋をしました。今まで使った事は在りませんでしたが、ビニ手は良いですね。赤切れ治っても、使い続けようと思います!

ニトリル手袋ポリエチレン手袋など、使い捨ても利用しましたが、洗い物用の「ゴム手袋が一番!」と思いました。

絆創膏について

赤切れをそのままにしてると痛いので、絆創膏を貼りました。痛みが出てないうちは「指先あかぎれ保護バン」で悪化を防ぎ、完全に割れて痛い時は「湿潤タイプ」で塞がるまで待ち、「あかぎれバン」に変えて治してました。

但し、貼り続けていると、皮膚が荒れたり不衛生になり、悪化する場合が有ります。あえて、貼らない日、期間を設けて、様子を見ながら対応する事をお勧めします。なお、貼る前にクリームは塗らないように。絆創膏の付きが悪くなります。

本当に、指のケアは難しいですね・・・。


爪囲炎

そして爪囲炎ですよ。
これだけは有効な対策が見つかりませんでした・・・。自分の場合は、1箇所炎症状態、数箇所炎症前という状態でした。
爪の際開いて固定し続け、細菌繁殖を防ぐなど調べると出てきますが、中々難しいし、それほど有効ではなさそう・・・。何か良い方法あれば教えて欲しい!

幸いな事に、分子標的薬を止めたら、爪囲炎治ってきました。これは嬉しい!止めて10日くらいですが、痛みはもう有りません。爪囲炎の部分を押しても、何とも無いです。あとは爪と周囲の肌が、早く再生してくれると良いなぁ


おわりに

長々と、分子標的薬副作用皮膚障害対策を書きましたが、あくまでも自分の実践例です。同じような症状に悩まされている方々の参考になれば幸いです。

他にも有効な対策が有ると思いますので、あなたの実践例教えていただければ嬉しく思います。

自分はいま、分子標的薬が中断されていますが、再開した時のために備えたいと思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございます!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?