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【日本酒記 その五】鳩政宗 八甲田 ばんや にて

 前回の日本酒記では、「田酒」についての記録とレビューを記した。今回は同じ青森県の地酒「鳩政宗 八甲田」について振り返りたい。
 最初の一杯目の注文でじっくりと向き合えた田酒に比べれば、良い雰囲気でほろ酔いになってから注文した八甲田についての感想は、記録をつけるにはやや情報量が薄いかと思い、日本酒記でご紹介するかどうか躊躇っていた。しかしながら、ラベルの写真をお店の方に撮らせて頂いたので、フォルダに眠らせておくよりも記事を投稿したほうが日本酒ファンのみなさんと共有できるかと判断して、投稿を決めた次第である。

 早速だが、今回、私が呑んだスペックを以下に記す。十和田市内にある鳩政宗様の醸す八甲田シリーズから、「超辛口 特別純米」だ。

ラベル表面
ラベル裏面

原料米 華吹雪
精米歩合 55%
日本酒度 +10
酸度 1.6
火入れ 2回火入れ
アルコール度数 15度

 なお、ラベル裏面には記載されていない「日本酒度」「酸度」「火入れ」の三項目については、追加情報として福島県にある酒屋「越後屋」様から引用させていただいた(https://1963.jp/access)。参考になるかと思う。

 ばんやでの三合目となる注文は御燗で頂いた。まずは見た目の印象を探る。私がこれまで呑んできた辛口の日本酒は、傾向としてはやや黄色に帯びたものが多いのだが、じっくり観察してもこちらは無色透明であった。では香りはどうかと鼻から様子を窺う。御燗ではあるが、吸引しても鋭い感覚は特に感じない。一口含んでみる。うむ・・・。じっと口内に溜めてみたが、その名の通り切れ味鋭い辛口だ。私の味覚では甘さはまったく感じない。フルーティーでもない。御燗にしっかりと嵌る王道路線と言ったところか。さて、注文した肴「焼き魚の鰯」と合わせてみる。

しっかり呑み干した

 切れ味が強めの日本酒と焼き魚は、呑ん兵衛たちの定評通りでやはり相性が良い。ある程度呑み進めた晩酌は、奇を衒った組み合わせも良いが、基本に立ち返ることも大切だと、青森での質の高い酒と肴を食して気付かされた。

 鳩政宗様は一八九九年(明治三十二年)の創業。酒蔵の歴史としてはそれほど古くはないようだ。まだまだ新しい銘柄や蔵の挑戦、継続に注目したい。
 さらに鳩政宗様について詳しく知りたい方は、是非、ホームページにアクセスしてみると良いかと思う(https://www.hatomasa.jp)。ご参考にどうぞ。

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