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ぐらぐら アートセラピー

こんばんは、こんにちは。toga.shiです。
ここ最近は、いろいろな出来事に、自分の軸がグラグラ…。
軸、もどさなきゃ、寝るか、瞑想か…と思っても、「できない~」
という感じ。情けない。具体的には書かないけれど、期待、妄想、膨らんでいたことに、現実が岩のように横たわっていることに気づく。
アートセラピーの先生に、「グラグラしてるんで、アートセラピーしに行ってもいいですか」ときくと、「どうぞ来てください」とのことだったので、
行ってきました。

ここからはフィクション入ります。アートセラピーにまつわるひとつの創作だと思ってお読みくださいませ。

もやもやしていることを、先生に話す。友達に話すみたいな感じで、話す。身近な友達にも話すことがうまくできなかったこと…。
「人と親密になれない、距離が縮まると、抵抗が起こって…」
「愛着障害ってこと?」
「そう、そうです」
「仲良くなりたい相手に、それを感じるってこと?」
「たぶん。せっかく、生まれてきて、健康な体もあるのに。優しい気持ちもあるし、情熱もあることを知っているのに。愛を表現したいし、交換したいのに、抵抗があってそれができない。そのまま年をとっていくのが、 幸せなの?もったいないよねって思うんです」
「自分に対しても、相手に対しても、そう思う?」
「そう」
私と、私が仲良くなりたい人の間に共通してある、この「抵抗」のことを話した。なぜ、よりによって、「抵抗」が強い人ほど、近づきたいと思ってしまうというこの矛盾。

話しながら、絵を描いていく。水彩を描きたい、青で…。
最初は海の中のような感じだったが、だんだん、筆の動きが、ぐるぐると、まるで雲を描いているようになった。
子どもの頃の、家族の話。そこで育まれた、この雲のような、人との間の、ぶ厚い抵抗。青い、雲がどんどん大きくなっていく。

「他の色や、形は浮かんできませんか?」
「今は、青い雲をかくと気持ちいいんです…」
でも、執着というか、愛情のこじれたみたいな色も必要だと思って
赤を足していった。
赤はだんだん、うつぶせに横たわる、人間のような形に見えてきた。

暖かい、体温をもった、人。雲の上に横たわって、雲をあたためている。
雲は人の体温で少し黄色くなって、溶けているようにもみえるが、まだまだ分厚い。
その人の上から、金色の光がさしている。天が応援しているかのように。背中があたたかそう。
私は、パステルで人の輪郭をはっきり描く。天の光も、黄色と白ではっきり描く。人の表情は、目をつぶっているけれど、口元が笑っている。穏やかで、幸せに包まれた表情・・・。

「この人はだれですか?」と先生が私にきく。
「これは、私です。雲の中にいる私じゃなくて、そこから抜け出して、そういう問題を客観視できるようになった私です」
「この人はいつまで横になっているんだろうね?」
「ずっとです。だって、その人にとっては、それが至福だから…。とても幸せで穏やかな表情をしてます。それをするためにここにやってきたから…」
そうか、私の幸せって、、そうだ、そうなんだ。
タロットの占い師がリーディングするみたいに、すらすらと言葉がでてくる。
そんな「抵抗の雲」なんかにしがみつかないで、その体を使って、健全な、抵抗のない人達と、仲良く遊ぶことだってできるかもしれないのに。家族をつくって、家を作って、犬を飼って?それなのに、それは私にとって幸せ、じゃないことを心は知っている。
「私は、手伝いたいんです。その、愛着の問題をもっている人が、それを克服して愛を表現するのを、すごく見たいんです。だって、それって、ものすごくエネルギーを使うけど、キラキラして美しくて感動することだから。それを経験することとが、私にとって最高の幸せなんです」

すると、その仲よくなりたい相手との間に、冷たい現実が横たわっていたとしても…。
「私は実は、深いところではびくともしていなかったことに気づきました。今まで通り、変わらずに…その間にある青い雲を、あたため続けます。だって、それって私の幸せなんです。天も応援してくれているし」

「雲の中にその人はいるのかな?雲が溶けたら出てくるかしら?」
「さぁ、それは分りません。その人にとっては案外、雲の中が安全で幸せなのかもしれない」

でも私は願いは
「その人と、静かに、話をする時間が、たっぷりほしいんです」
ということなのでした。

アートセラピーの先生に寄りかかって、話して、色と形で無意識を描いて、もう一度、自分の信じたいこと(軸)を意識する。気づきがやってくる。現実は変わらないけど、解釈は変わる。本当に、こういうことは一人ではできない。本当にグラグラした時は。先生がいてくれてよかった。アートがあってよかった。

大丈夫。なんとかやっていけそう。もう一度、軸を戻して、願いごとに思いをはせて、これでいいんだ、と幸せな気持ちで、眠りにつくことにしよう。


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