マガジンのカバー画像

67
詩や短歌をよみます 自由律の俳句もよむかも
運営しているクリエイター

記事一覧

さえずりは無限に広がるポロロッカ

空っぽのあなたの家に忍び込み花束置いて消えていきたい

僕の15さいの墓標

僕の15さいの墓標

硝子ならいくらでも割る僕は悪にもなれないがねむれるのなら

慎重に測定してよ身長を僕らの背丈は夏の積雲

キスをした。漫画の中のきみたちは。眺めることも叶わない夢

トラックよライトノベルのトラックよ僕の”ふだん”を消し飛ばしてよ

うだるようさくらが舞った春の熱身体の中に飲み込まれてく

浮かされて羽化しそこねた揚羽蝶それをみた君は気味悪がる

ディスイズアペンディスイズアペンと呟いた呪文のよう

もっとみる

泥のようなかがやきに魅了されて。ぼくは虜だ、負けたよメフィラス

ぼくはメフィラスに負けてしまいたいよ。醜さに輝きがあるから

あなたを描く手がふるえてエメラルドわたしは折った鶴になりたい

わたくしが幽霊さんをかいたらばきっとゴジラにしてくれますね

ぽてぽてと混ざるキュウリにニンジンにハム塩コショウポテサラ食べたい

ここだけの話、地面はみずいろです。かくいうわたしはオレンジいろです。

つぅぅーーっと波打ち際を漂って。わたしはいつまでここにいるのか

「おかあさん、あれはなんなの」「あれはねえ、渚に佇む幽霊なのよ」


ビフテキののこっとるまだ一切れよお腹の中に同志がいるよ

ビフテキのひときれがまだのこっとるお腹の同志と同じ夢みて

どんぶりは、腹に溜まるが満たされぬ。満たせぬものはなんなのかしら